ビール・ワイン・日本酒など吞兵衛が愛してやまないお酒は、歳をとれば健康を憂慮することもしばしば。大切な人へのギフトで贈るなら、プリン体や糖質の少ない「蒸留酒」がおすすめです。蒸留酒はウイスキーや焼酎の他に、4大スピリッツと呼ばれるジン・ウォッカ・テキーラ・ラムなど様々な種類があり、贈り物としてのバリエーションにも事欠きません。
ダイエット中でもお酒を嗜みたいパートナーや、日々の晩酌を楽しみにしているお父さんに、珍しく真新しい蒸留酒のプレゼントはいかがでしょう。誕生日・クリスマス・父の日など、毎年のことでマンネリ気味になっていても、蒸留酒なら新しい出逢いと発見があり気の利いたプレゼントになるはず。ここではそんな個性的な蒸留酒ギフトをご紹介します。
都内最大級の蒸留酒専門店「&SPIRITS」とは
蒸留酒と言ってもその種類は数多。インターネットで調べるのも多くの時間を費やします。ジャンルや銘柄を絞り切れず、その道のプロフェッショナルにセレクトを支援してもらいたいのであれば、都内最大級の蒸留酒専門店「
&SPIRITS(アンドスピリッツ)」をオススメします。今回は昨年12月にオープンした中目黒店を訪問し、蒸留酒ギフトの魅力について迫ります。
“飲める” 蒸留酒セレクトショップの魅力
アンドスピリッツは、”飲める” 蒸留酒セレクトショップというコンセプトを掲げるスピリッツ専門店。都内最大級の規模で蒸留酒を取りそろえる「酒屋」としての一面だけでなく、オーセンティックバーさながらのカウンターで、ボトル有料試飲や本格カクテルを存分に味わうことができる「バー」の側面をあわせ持った夢の空間です。
ジンやラムといった蒸留酒は、ビールやワインに比べて味と香りの認知度合いが低く、試飲をせずに購入することは抵抗感があるでしょう。500mlや700mlなど少なくないボトル容量で、高価な代物ともなれば尚更です。
アンドスピリッツでは、そういった懸念をバーでの「体験」によって払拭するとともに、様々なコラボイベントを通じて蒸留酒との出逢いや発見の場を提供しているのです。
専門店ならではの、豊富な蒸留酒の品揃え
アンドスピリッツは、都内最大級と称される400種類以上もの蒸留酒の品揃えを誇り、プレゼント選びでも自分用のショッピングでも様々な場面で頼りになります。地下の「Liquor Store」に陳列された蒸留酒はジャンルや国別で分かりやすく展示してあり、1階の「Bar」でも蒸留酒の説明付きメニューブックを見ながら選べる工夫が施されています。
蒸留酒の種類は、ジン・ラム・ウイスキー・テキーラ・ウォッカなど人気のジャンルから、アブサン・アクアビット・カシャッサ・コルンなど世界各地のニッチな蒸留酒までカバーする豊富なラインナップ。スピリッツ初心者から玄人に至るまで、経験の浅深を問わず、幅広い層が楽しむことのできる品揃えを目指していると店長の黒田氏は言います。
商品の仕入れで大切にしていること・こだわり
アンドスピリッツでは、定番銘柄やクラフトジンといった王道ジャンルも揃えながら、貴重な限定品や個性的な味わいの一本など、あまり知られていない逸品にこだわって商品をセレクトしていると言います。プレゼントを贈りたい相手が蒸留酒好きと分かっていれば尚のこと、マニアを唸らせるような品揃えは嬉しい限りです。
直接取引によって作り手の想いを汲み取る
アンドスピリッツが商品の仕入れで最もこだわっていることが、なるべく仲介人を挟まずに当事者同士で取引すること。つまり、可能な範囲で「直接取引」を行なっていきたいと考えています。もちろん、知識と経験が蓄積された酒販会社や卸問屋は信頼できるパートナーですが、製造者の想いを直に聞くことで得られるインスピレーションはやはり大きいのでしょう。
そういったダイレクトな聞き取りを心掛ける中で、それぞれのコンセプトやストーリーの面白さで選んだり、味が断トツに好みで選ぶこともあれば、自分の好みではなくともお客様に好まれそうといった観点で選ぶこともあると黒田氏は言います。初心者から玄人まで色々な人に刺さりそうで、ちょっと珍しい蒸留酒をセレクトできるよう、日々の研究に余念がありません。
常に新しい発見を感じてもらえる場を目指す
蒸留酒と聞くと、ジンのメッカである西欧諸国を思い浮かべることもしばしばですが、越後薬草クラフトジン「YASO GIN」に代表される国産の蒸留酒も近年台頭してきています。ジンに関しては、素材や植物(ボタニカル)の違いから、特に地域ごとの特色が出やすいと言います。
アンドスピリッツでは、日本と海外の蒸留酒の違いを味わってもらい、新たな発見を生みだすことも心掛けています。
日本における蒸留酒文化の裾野を広げたいという想いでオープンした経緯から、日本人らしい繊細さを感じる国産蒸留酒のラインナップを日々開拓していることは
アンドスピリッツのひとつの特徴でもあります。「日本で蒸留酒を作っている人達を応援したい想いがあり、それを日本の方々に伝えていきたい」と黒田氏は熱い眼差しで話します。
蒸留酒ギフトを贈るうえでのセレクトポイント
味わいのバリエーションが豊富で、プリン体や糖質の少ない蒸留酒は、新たな境地を開拓してもらえるだけでなく、健康にも気遣ったヒューマニティーギフト。しかしながら、自分にとって蒸留酒が馴染みのないジャンルであれば、どんな銘柄を選べば良いか頭を抱えてしまいます。そういった悩みに応えるべく、蒸留酒のセレクトポイントを
アンドスピリッツ店長・黒田氏に伺いました。
嗜好だけでなくストーリー性や見栄えでも選べる
ギフト選びで
アンドスピリッツを訪れたお客様に対して、黒田氏はまずどういった蒸留酒のジャンルを求めているのかヒアリングすることから始まると言います。好きなジャンルが明確でなくとも、ジントニックやモスコミュールなど普段飲まれているカクテルから元になる蒸留酒を割り出すこともあれば、年齢や性別からアルコール感や香りの好みを推しはかってセレクトすることもあるそうです。
アンドスピリッツでは「帰省の手土産」「職場での昇進祝い」「誕生日プレゼント」がギフトとして多い用途。贈り相手の年齢性別やセレクトした蒸留酒は幅広いとしながらも、ギフト人気があるジャンルは、男性ならウイスキー、女性ならジンが傾向的に多いと言います。特に、ウイスキーはバーボン・スコッチという分岐を筆頭に好みがバラけるため、丁寧なヒアリングを心掛けているとのこと。
さらに、贈りたい蒸留酒ジャンルや味を決めず、珍しいものやギフトに向いたものを選びたいと考えるお客様も来店されます。そういった場合には、ボトルのストーリー性で提案したり、贈答シーンやパーソナリティーに応じてラベルで薦めたりすることもあるそうです。これらには特に専門性が要求されるため、豊富な品揃えを有する
アンドスピリッツの知見が不可欠になります。
蒸留酒を包むラッピングにはひと工夫が要る
プレゼントを贈るときには、丁寧さが伝わるだけでなく、品物自体を傷や汚れから保護する目的で、ラッピングも重要なファクターとなります。日本酒やワインのボトルは大きさがある程度決まっていますが、蒸留酒のボトルは幅や高さが種々様々。これはギフトラッピングを依頼するときに考慮するポイントであり、蒸留酒を扱う酒屋での意外と知られていない難点です。
アンドスピリッツでは、様々な蒸留酒のボトルに対応するギフトボックスが、常時6種類ほど用意されているため心強く感じます。また、
アンドスピリッツの酒屋(Liquor Store)は、バータイムである18時以降も開いていることから、バーテンダーでも対応可能な巾着タイプのラッピングも用意され、袋にメッセージカードを付けることができます。
贈答シーンから選ぶ、おすすめの蒸留酒ギフト
世界4大スピリッツに数えられるジンの中でも、近年は個性豊かな味わいでパッケージもお洒落な「クラフトジン」が盛り上がりを見せています。ジンが好きな相手にも、華やかにギフトシーンを彩りたい贈り主にも魅力的なクラフトジンは、今まさに注目すべきスペシャリティーギフト。ここでは、
アンドスピリッツの黒田氏がピックアップした「ジンギフト」をご紹介します。
誕生日祝いに「幸福」を届けるクローバージン
大切な人の誕生日プレゼントにおすすめしたいジンギフトが、ベルギーの三姉妹が造る、柔らかで繊細な空気感を纏った「クローバージン」。パッケージには幸運をもたらすクローバーが描かれていて、三つの葉は「希望」「信仰」「愛情」、そして四つ目は「幸福」の象徴と言われています。幸せのジンクスが込められたクローバージンで、相手を想いやった気持ちが伝わりそうです。
CLOVER GIN LUCKY4
クローバーとその品種(シロツメクサやアカツメクサ)は、誕生花としても多くの人が当てはまるため、狙い撃ちでプレゼントできるかもしれません。「オリジナル」は、ラベンダーやエルダーフラワーなどのアロマが芳しいフルーティーな飲み口で、シロツメクサが幸せのエッセンス。「ラッキー4」は、グリーンティーと柑橘の香りで大人っぽく上品に仕上がった、少量生産の限定商品です。
昇進や退職の花道に「黄金色」のゴールドジン
黄金色は、富・繁栄・成功を象徴する色として知られ、風水的にも金運を呼び込むスピリチュアルカラー。昇進祝いや退職祝いでゴールドカラーの蒸留酒ボトルを贈れば、今後の輝かしい未来を暗示するようなインパクト抜群のプレゼントになります。また、米寿(88歳)や卒寿(90歳)のイメージカラーであるため、飲めずとも雰囲気を味わえる長寿祝いにもおすすめです。
IL ELISIR GINEPRO
スノードームのごとくボトル内を金箔が舞う「エリジールジン(イルジン)」は、リアルな金を体の内側に取り込めるゴージャスな逸品です。イタリアの著名な女性金細工職人 Ivana Ciabatti 氏が手掛ける稀少なゴールドジンは、出逢えただけでラッキーな一期一会の感動があります。ベーススピリッツにはブドウが使用され、トスカーナ原産10種のボタニカルが織りなすハーモニーはまさに芸術的。
GIN GOLD 999.9
ボトルパッケージが黄金色に輝く「ゴールドジン」は、煌びやかさが際だちパーティーや祝賀会などに相応しいラグジュアリーな見た目。蒸留工程に純金のポットスティル(もろみを蒸溜するための銅製釜)が使用された、正真正銘のゴールドクラフトジンです。ボトルに書かれた「999.9」の数字からは、純金を表わすインゴット刻印にちなんだ大人の遊び心も感じられます。
クリスマスを輝かせる「幻想的」なムーンジン
クリスマスにうってつけなジンギフトが、なんと本物の月の隕石が入った「ムーンジン」。ボタニカルとともに月の隕石(NWA 8277 Lunar)を漬け込み蒸溜した、世界初のスペシャルなクラフトジンです。夜空に浮かぶ月の前を、トナカイと駆けるサンタクロース。そんな幻想的なシーンを連想させるプレゼントは、その場が何ともロマンチックな雰囲気に包まれます。
MOON GIN ORIGINAL
「オリジナル」は、シトラスベースにオレンジやレモンピールを加えたフルーティな苦みと、アーモンドとリコリスのほのかな甘みを感じる、余韻の長い味わい。「チェリー」は、基となるムーンジンオリジナルにチェリーの甘味と酸味で整えられ、スパイスもしっかりと感じる甘すぎない仕上がりになっています。ボタニカル一覧に月の隕石が載るユニークさは、話のネタとしても盛り上がります。
おわりに
アンドスピリッツで取り扱う蒸留酒は、ツウ好みの個性的なラインナップから、ギフト向きなストーリー性を持つユニークな逸品まで、新しい出逢いと発見に満ちた至高のギフト。バーで体験するカクテルを通じても蒸留酒の潜在能力を感じることができ、自身の価値観や視野を広げてくれるでしょう。季節のイベントや稀有な贈答機会に、感性を刺激する蒸留酒ギフトを利用してみてください。