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近年は気象変動の影響によって季節の移ろいに変化があらわれているとは言え、日本は春夏秋冬の四季が3ヶ月ごとにはっきりと分かれていることが地理的な特徴。そんな季節ごとの「旬」を食べ物で味わうことは、日本人ならではの粋な習慣として昔から根付いています。
四季折々の食材は多くあれど、贈り物となれば、好みが分かれづらく胃腸の負担にもならない「果物(フルーツ)」がよく選ばれます。春はイチゴ、夏はスイカ、秋はブドウ、冬はミカンなど、それぞれの季節にはかならず旬のフルーツを食べるという人も多いでしょう。
贈答シーンで言うと「敬老の日」や「長寿祝い」などご年配の方に贈るギフトは特に配慮が必要です。そんな機会でも贈りやすいフルーツは、同時に季節を感じてもらえる優秀ギフト。今回はフルーツギフトの魅力に迫るとともに、セレクトポイントやおすすめの商品を一挙ご紹介します。
敬老の日&長寿祝いにオススメするフルーツギフト
さっそくですが、まずはギフトコンシェルジュとして活動する筆者が、特におすすめしたい「フルーツギフト」を厳選ピックアップしました。定番のフルーツ詰め合わせから、ゼリー・大福・フルーツジュースに至るまで、贅を尽くした魅惑の宝石箱たちをご堪能ください。
① 日本橋 千疋屋総本店
先陣をきってご紹介するのが、言わずと知れた「日本橋 千疋屋総本店」。後述する「京橋千疋屋」と「銀座千疋屋」は総本店から暖簾分けされた店舗です。定番の「季節の果物詰合」は、国内外の厳選されたフルーツが集まる千疋屋ならではの逸品。その日入荷の果物が目利きされ、旬の美味しさだけを詰合せています。
千疋屋総本店を代表するフルーツギフトと言えば「ピュアフルーツジェリー」。国内産の熟した果肉をおおぶりにカットし、キラキラと光るゼリーに閉じ込めています。白桃・ラフランス・さくらんぼ・ピオーネ・伊予柑・りんごが8個入って、末広がりな福を呼び込めるセットがおすすめです。
フルーツポンチは、1923年に京橋千疋屋で考案され、日本最古のフルーツパーラー「千疋屋フルーツパーラー」で今も人気を博しています。瓶詰めされたノスタルジックな「フルーツポンチセット」は、完熟果実の美味しさがシロップで閉じ込められ、果物の美味しさが凝縮されたスープも飲み干したくなるほど。
② 銀座千疋屋
お次は、銀座千疋屋。「パティスリー銀座千疋屋」や「ニュウスタイル銀座千疋屋」など、常に時代の先を行く新スタイルを提案し続けています。まずは、パティスリー銀座千疋屋の「銀座プチフルーツタルト」。サクサクのタルト生地に彩り鮮やかなフルーツがこれでもかと贅沢にのせられた人気商品です。
そして銀座千疋屋のイチオシが、厳選フルーツの果汁をバームクーヘンに練り込んだ「銀座フルーツクーヘン」。しっとり軽やかな甘みが引き立つ生地感はまさに絶品の舌触り。個包装になっているので、好きなときに少しづつ食べられることも嬉しいポイントです。
再びパティスリー銀座千疋屋から、国産果汁の美味しさがギュッと閉じ込められた「銀座ひとくちフルーツゼリー」をご紹介。気軽に贈れるサイズ感なので、おじいちゃんやおばあちゃんの家に訪問するときの手土産にも最適です。常温保存できるため、夏場の暑い日でも安心して渡せます。
③ 京橋千疋屋
千疋屋シリーズの最後を飾るのが、京橋千疋屋。京橋千疋屋では何といってもゼリーの種類が豊富なところが魅力的です。年間12万個以上の販売実績を誇る「自家製くりぬきゼリー」は、果実をまるごとくりぬき、絞りたての果汁を余さず使用した贅沢なゼリー。果物の器もインパクトがあり人気の秘訣となっています。
ゼリーはゼリーでも「飲むフルーツゼリー」は、一風変わったユニークな贈り物に。香り豊かな純国産フルーツが、喉ごしなめらかなゼリーに仕上げられていて、療養中の方でも専用ストローを使えばスルッと食べやすく安心して贈れます。6種のバラエティーで飽きずに楽しむことができます。
ババロア・ムース・レアチーズケーキ・ゼリーなど、贅を尽くした6種のスイーツを詰め合わせた「デザートセット」は、圧巻のフルーツギフト。贈り物として選んでいる最中にも自分用に購入したくなるほど魅惑のラインナップを誇ります。冷凍配送で冷蔵解凍に一晩程度かかるので、贈るタイミングで伝えてあげましょう。
④ 新宿高野
1885年創業の「新宿高野」は、タカノフルーツパーラーを展開する老舗の果物専門店。定番の「果実ピュアゼリー&クリスタルデュオ」は、ピューレや果汁で仕立てたゼリーを果実型のカップに詰め込んだ果実ピュアゼリーと、プリンとゼリーを2層に仕立てたクリスタルデュオのセット商品。フルーツ型の可愛らしいカップが魅力的です。
可愛くて美味しい「フルーツチョコレート」は、パウダー状のフルーツジュースとフレーク状の果肉をチョコレートに練り込んだ色彩豊かなフルーツギフト。7種類の味わいを一挙に味わえ、10個入りで友達や家族とシェアしながら楽しめる、人気のシェアスイーツです。
⑤ ハヤシフルーツ
渋谷に本店を持つ「ハヤシフルーツ」は、フルーツの味と香りにこだわり世界中の産地から厳選仕入れする都内の果物専門店。メロンやオレンジなど四季折々の旬を厳選した「プレミアムフルーツセレクション」は、確かな品質と大満足のボリューム感を感じます。
⑥ 九州屋plus+
九州屋は「その季節の一番美味しいものを」というモットーで、国内約100店舗を展開する最大級の青果店。プロのバイヤーが目利きした、安心・安全で新鮮な果物をお届けします。旬を贈る「フルーツギフト」や定番の「かご盛りギフト」まで、多彩なラインナップが使い勝手バツグンな頼れる専門店です。
【PR】青果専門店 九州屋plus+⑦ とみたメロンハウス
2018年の楽天市場メロン部門でグルメ大賞を受賞した「とみたメロンハウス」は、メロン栽培に適した富良野盆地の気候で育まれた夏の味覚をお届けします。オレンジ色のメロン果肉が詰まった「大玉Lサイズ2玉詰」は、贈り物で絶大なインパクトを残す一品。夏場以外は、メロンゼリー・メロンバウム・メロンパンもおすすめです。
⑧ VERAISON|ぶどうの宝石箱
岡山の農園で朝採れされたブドウを、宝石のように眩く詰め込んだ「ぶどうの宝石箱(ヴェレゾンブランシュ)」もビジュアル重視なギフト向けの商品。シャインマスカットや安芸クイーンなど、30品種以上の中から旬の4種以上が厳選されるこだわりよう。カラフルな色合いが息をのむほど優美で、受け取った人の感動する様が思い浮かぶようです。
⑨ ラ・メゾン白金|フルーツゼリー
ショコラサンドやタブレットが有名な洋菓子店「ラ・メゾン白金」では、鮮やかな彩りで食べ応えのあるゼリーも人気を集めています。”洋なし&青りんご” や “レモン&日向夏” など、2種の味わいを楽しめる「2層のフルーツゼリー」は見ためにも美しい逸品ギフト。目上の人にも受け入れやすい上品なパッケージも魅力。
⑩ 果物の果夢ゐ|プチフルーツ
果物専門店「果物の果夢ゐ」が展開する「プチフルーツギフト」は、春・夏・秋それぞれの果物を少しずつ味わえる人気のギフトです。季節に応じて15種類のフルーツが詰め込まれた豊富なバラエティーが魅力で、旬を一気に楽しめる大満足のセット。一人暮らしから子育て世帯にまで喜ばれるとっておきの逸品です。
⑪ 村田屋|フルーツ大福
最近のフルーツ大福は、イチゴのためだけの和菓子ではありません。バウムサンドで有名な「村田屋」で人気を博している「旬果大福」は、イチゴ・キウイ・パイン・オレンジが白餡とお餅に包まれた絶品スイーツ。保存料・合成着色料は使用されず、自然な風味と色合いが口いっぱいに広がります。
⑫ 神々の林檎|りんごジュース
農薬ゼロ・化学肥料ゼロの青森りんごを使用した「神々の林檎」は、4種類のりんご(サンふじ・王林・サンジョナ・金星)をブレンドした最高級りんごジュース。百薬の長と称されるリンゴは「1日1個で医者いらず」と言われ、入院中のお見舞い品から退院後の快気祝いまで安心して贈れます。桐箱に入って青森から産地直送で届きます。
⑬ アラン・ミリア|プレミアムジュース
フランスで名高い「アラン・ミリア」は、5ツ星ホテルやトップレストランでも採用されている、プレミアムなグレープジュースが看板商品。「プレミアムジュースセット」は、そんなグレープジュースやフルーツネクターの詰め合わせで、お酒を飲み控えている人にも贈れる果汁100%のノンアルコールドリンクです。
⑭ 甲斐国物語|フルーツギフト券
フルーツ王国・山梨でネット通販を営む「甲斐国物語」からは、贈り相手が選べて便利な「プレミアムフルーツカタログギフト」をご紹介します。山梨の厳選フルーツなど20品目以上が掲載され、四季折々の旬に直送してくれるこだわりサービス。好きなタイミングでオーダーできるので、好みや旬を狙い撃ちできます。
⑮ 根蕈果|四季の果実箱
美しくブーケや箱詰めにされた京野菜アレンジメントが人気の「根蕈果」では、丸竹籠や木箱にフルーツが詰められた「四季の果実箱」が魅力的です。季節限定ではあるものの、シャインマスカットやフルーツトマトなど、彩り豊かに陳列された様は、贈られた人の感動を誘う華やかさ。ぜひ一度お試しいただきたいオススメのフルーツギフトです。
京野菜のアレンジメントが素敵なロジャヴェルデ。京野菜&果物のギフトが素敵でたびたびご協力をお願いしています。薬膳ハニーナッツやドライフルーツ、野菜チップスなども美味。お店で販売されている黒豆ぽん酢も美味しくてお鍋の季節がやってきたら、ぜひおすすめしたい逸品です❣️ #ロジャヴェルデ pic.twitter.com/JGkdIZSFhq
— 真野知子 (@mano_tomoko) August 22, 2019
魅惑の甘い果実と称される、フルーツの魅力
有名ブランドからあまり知られていない専門店まで、どれも美味しそうなフルーツギフトでしたね。果物はなぜこれほどまでに人を惹きつけるのでしょう。「甘い果実」と言われるように、味・見ため・香り・栄養価など、頭で考えずとも本能的に摂取したくなる魅惑の食べ物。ここでは、そんなフルーツの魅力について深掘りしていきます。
みんな大好き、甘美な味わい
フルーツの最たる魅力は、何といっても「美味しい」こと。果皮から漂う芳しい香り、とろけるような口当り、口内にひろがる甘味と酸味のバランス、こころよく爽やかな喉ごし。ひと切れ食べるとまたすぐひと切れと手が伸びるような、魔性の病みつき感こそがフルーツの醍醐味ではないでしょうか。
フルーツの美味しさは、食物アレルギーの場合を除けば殆どの人に受け入れられ、あまり「好き嫌いが分かれない」ことも優秀性の柱として考えられています。好みが分かれづらいことは、ギフトにおいて大事な要素。相手の嗜好まで正確に把握していないケースでも選びやすいことは、贈り手にとって嬉しいポイントです。
栄養価が高く、健康にいい
果物は、ビタミン類をはじめとして、ミネラルや食物繊維などを豊富に含み、「栄養価が高い」ことで知られています。その中でも食物繊維に注目すると、たとえば乾燥(ドライ)ブルーベリーは100gあたりの食物繊維が約17.6gで、日本人女性の食物繊維の摂取目標である18g以上(男性は20g以上)に迫るほど。
さらに、果物は酸味のもとであるクエン酸を含むものが多く、その作用によって胃酸を分泌しやすくなります。その効果と豊富な食物繊維が相まって、腸内環境が整い便通が良くなるとも言われます。女性の悩みである「お通じの改善」に一役買ってくれる成分を、手軽に美味しく摂れるのは嬉しい限りです。
また、果物に多く含まれるビタミンC/Eやミネラルには抗酸化作用があり、「免疫力アップ」とともに「老化防止」の効果も期待できるそうです。まさに高齢者への贈り物にはピッタリで、健康を願った思いやりが伝わることでしょう。多くの果物は80%以上の水分含有量があり、夏場の「水分補給」や冬場の「乾燥対策」にもうってつけです。
このように栄養価が高く低カロリーな果物は、お見舞いや退院・快気祝いに贈っても喜ばれます。野菜や果物を毎日十分に摂ることで、慢性疾患の予防に役立つだけでなく、死亡率の高い病気のリスク軽減にも効果があると言われます。世界的にみて日本人は摂取量が少ないというデータもあり、そんな健康食材であるフルーツは老若男女を問わずもらって嬉しい贈り物になるでしょう。
発色がよく、見た目がいい
果物は、ビタミンカラーと形容されるほど、フレッシュで鮮やかな色味が特徴的です。自然の色彩でありながら明快な色合いで華やかなため、お菓子や調味料の色出しにも使われるほど幅広い用途があります。栄養価とは別次元で視覚的にも食欲をそそり、見るだけで幸せな気分にしてくれます。
四季折々のフルーツは、その色合いからも旬を感じさせてくれます。それぞれの季節の果物をイメージすると、春夏には見た目からも元気が出る発色のよいフルーツ、秋冬には穏やかで心休まるようなトーンのフルーツが思い描けることでしょう。旬の味覚だけでなく、旬の視覚を感じさせてくれるフルーツは、定番ながらも技アリな贈り物になります。
日持ちするフルーツも多い
食べ物をギフトで贈るときは、相手の予定や冷蔵庫事情を考慮して、日持ちの度合いに気を配る必要があります。フルーツはと言うと、やはり傷みやすい種類もありますが、リンゴやミカンは常温でも1ヵ月程度保つことができたり、意外と日持ちするものが多いと言われています。食べきれずに廃棄することが少ない長持ちフルーツは、エコで環境にもやさしい贈り物です。
フルーツの保存方法は、何が正解なのか悩むことも多いはず。温かい地方原産のフルーツは冷蔵庫で「低温障害」を起こしたり、「追熟」のあるフルーツは熟成が進まないまま鮮度が落ちるため、メロン・ミカン・桃・マンゴー・ビワなどは常温保存がおすすめ。逆に、長期保存したい果物・イチゴ・スイカ・リンゴ・梨・ブドウ・さくらんぼなどは冷蔵保存するよう伝えてみてはいかがでしょう。
フルーツギフトの選び方・セレクトポイント
フルーツ自体の魅力が分かったところで、ギフトで贈る上でのポイントや注意点について考えを巡らせてみましょう。具体的にどんなフルーツのどういった状態のものを選べばよいか、様々な観点での選び方をピックアップしました。相手の心身を想いやった気持ちが伝わるフルーツギフトを、特別な贈答機会に贈ってみてください。
まずはアレルギーの有無を確認
意外と知られていませんが、アレルギー品目に含まれる果物も存在します。特に、まだこれらの品目を試していないような乳幼児のいる家庭に贈るときは、必ずアレルギー症状を引き起こす可能性があることを伝えたり、対象ではない果物を贈るようにしましょう。
食物アレルギー症状を引き起こす可能性がある食品は「特定原材料」として定められ表示が義務付けられていますが、小麦やタマゴなど7品目の中には果物は含まれません。ただし、特定原材料に比べると少ないものの、症例数や重篤な症状が継続して相当数みられる食品を「特定原材料に準ずるもの」として21品目が定められ、可能な限り表示するよう努めることを推奨されています。
これら特定原材料に準ずるものの中には「オレンジ(ネーブルオレンジ・バレンシアオレンジなど)」「キウイフルーツ」「バナナ」「モモ」「リンゴ」が含まれますので、贈るときは注意するようにしましょう。また、アレルギー対象ではないものの、酸味が強いフルーツは胃を刺激してしまうので、病気での療養中や回復直後の人に贈るときは注意が必要です。
生の果物か、加工品かという観点
フルーツギフトを贈るときには「生の果物」にするか「加工品」を贈るかという選択肢があります。加工品であれば、わざわざ剥く手間がなくパッケージを開けてそのまま食べられることや、個包装になっていたりするので少しずつ食べられるメリットがあります。ゼリーやジュースが好きといった好みが明白であれば加工品をおすすめします。
生のフルーツの最大の魅力は、香りや味わいを最大限に楽しめることでしょうか。剥いたり洗ったりする手間はあるものの、自然本来の甘みを感じることができ、余計な砂糖が入っていないので糖質を抑えたい人にもおすすめです。また、ジャムやフルーツジュースなど自分で色々と加工できるので、料理好きの人や丁寧な暮らしをしている人にも喜ばれるでしょう。
季節の果物で旬を感じてもらえる
フルーツは、四季折々の「旬」を感じてもらうには絶好の食材。ハウス栽培で年間を通して美味しくいただける果物もありますが、やはり旬の味わいほど甘美で瑞々しいものはありません。贈り物で季節を感じてもらうなんて素敵ですよね。季節の旬を迎えた果物を、有名な産地から取り寄せて贈ってみてはいかがでしょう。
果物は通年で旬が存在することもギフトに向いていると感じます。たとえば、2-4月は「イチゴ」、5月は「ビワ」、6月は「サクランボ」、5~7月は「メロン」、6~8月は「スイカ」、7~8月は「桃」、8~9月は「梨」、8~10月は「ブドウ」、9~10月は「栗」、10~11月は「柿」、11~12月は「ミカン」など、挙げればきりがありませんね。
ブランド・お洒落さ・高級感でえらぶ
贈り物で最終的に決め手となるのは、やはり「見栄え」でしょうか。安定感で選ぶなら、千疋屋に代表される有名なフルーツブランド。申し分のない実績があれば、失敗することなく安心して贈ることができます。高級感あるラッピングや詰め方で選べば、目上の人や目の肥えた年配者でも納得の贈り物になるはずです。
ありきたりを避けて、ちょっとだけ冒険して贈りたいなら、巷で評判になっている新登場のスイーツはいかがでしょう。渡すときの話題づくりにもなりますし、食べたことのない感動を届けることもできるかもしれません。お洒落なスイーツには抵抗感がある年配者でも、和菓子や老舗店であれば安心してお召し上がりいただけます。
縁起物として知られるフルーツ
フルーツの中には、縁起物としての謂われが存在するものがあります。様々な願いを込めた贈り物に、利用してみてはいかがでしょう。有名なものだと、風水で「三柑の実」と呼ばれ、幸運を引き寄せると言われている「桃」「ザクロ」「柑橘(橙・ミカン)」です。吉祥果とも称され、三つの実が揃うことで全体運が高まるそうです。
風水的には、桃は厄除け・魔除け、ザクロは健康運・子宝、柑橘は金運・財運を象徴する果実。桃は、孫悟空が長生きするために桃を盗んで食べていたという説や、陰陽師の安倍晴明が祀られた京都の晴明神社で厄除桃と呼ばれる桃のモニュメントが飾られるなど、スピリチュアルフードとして知られています。ザクロや柑橘も、多くの実や種子が付くことから縁起の良い理由を成しています。
三柑の実の他にも、仏教で聖なる果実と崇められる「マンゴー」は金運・財運に恵まれ、黄金色をした南国のフルーツ「パイナップル」は同じく金運をもたらし、栄養豊富な秋の味覚「柿」は “柿が赤くなれば医者が青くなる” ということわざもあり健康運・仕事運など多くの運気を上げてくれる謂われがあります。
果物の花言葉で選んでも面白い
果樹の花には花言葉があり、特別な想いを込めて贈る贈答シーンにピッタリ。たとえば、「メロン」の花言葉は “裕福・潤沢・豊富・多産” で、金運や財運を高めてくれそうです。また、先ほど縁起物として登場した「桃」の花言葉は “気立ての良さ・天下無敵・長命” などがあり、特に中国では長寿のシンボルとされています。
「イチジク」の花言葉は “多産・平安・裕福” で、アダムとイブの禁断の果実としても知られる子宝成就・恋愛運アップのフルーツです。そして「ブルーベリー」の花言葉は “実りある人生・知性・有意義な人生” などで、家族や夫婦が共に育つという意味が込められます。さらに「ビワ」も生薬として古来から利用され “治癒” という花言葉を持つそうです。
おわりに
美味しいだけでないフルーツの魅力は、心遣いをカタチとして表現し、さまざまな願いを込めることのできる謂われにあります。定番感があり敢えて贈り避けることも多いですが、改めて見直すとやはり古今東西人々を惹きつける所以があるのだと感じます。敬老の日や長寿祝いなど稀有な贈答シーンで、素敵なフルーツギフトを候補に入れてみてはいかがでしょうか。