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この記事は、2023年9月16日時点の情報です。
お気に入りの文房具って、テンションが上がります。書き心地のいいペンを使うと思いのままに書き綴っていける気がしますし、綺麗な色のインクを持っていると書くことが無くても何かを書きたくなります。大人になると「書くこと」は仕事に関連しがちですが、日々の記録やお礼のメッセージカードなど、想像よりもずっと日常に根付いた行為だと感じます。
そんな気分を上げてくれる文房具を、どこで買えばいいのだろう。そう疑問を抱いたことのある人は少なくないはず。量販店では少し物足りなさを感じますし、クラシカルな雰囲気の本格店は敷居が高い気がします。そんなときにおすすめしたい文房具のお店と巡り合いました。銀座の外堀通りにショップを構える「ancora(アンコーラ)銀座本店」です。
万年筆とインクを中心として、おもに女性に向けた文房具が取り揃えられたアンコーラ。ストーリー性を感じる万年筆やインク、万年筆をカスタマイズできるコーナーはパーツの取り扱いが豊富で、思い入れのある一品が手に入ります。文房具の愛好家はもちろんのこと、デジタル社会に息苦しさを感じている人にも立ち寄っていただきたい、文房具の愉しさと出会えるスポットをご紹介します。
万年筆・文房具ギフトショップ「ancora」とは
ancora(アンコーラ)は、万年筆メーカーの「セーラー万年筆」と文具を取り扱う「プラス株式会社」が共同で立ち上げた、万年筆と文房具のお店。コンセプトに「カスタマイズ」と「ギフト」を挙げ、日常に特別感をプラスするアイテムを取り扱っています。
万年筆やインクなどの使い心地を手に取って確かめることができ、文具が持つ愉しさを体験できる場として、2021年3月のオープン以来注目を集めています。開発力に強みをもつアンコーラではオリジナルのアイテムやパーツを多く取り揃え、新商品が登場する頻度が高いこともメーカー直営店ならではの魅力です。
ブランド名は「再び、もう一度」を意味するイタリア語から名付けられました。デジタル時代だからこそ字を書くことの魅力や価値を「もう一度」、「再び」見なおし提供したい想いが込められています。シンボルマークは万年筆の手書きラインがモチーフ。万年筆のペン先や開いた花のようにも見て取れ、繊細ながらも華やかな印象を受けます。
見所満載!ancora銀座本店の多彩なコーナー
店舗什器を低くデザインした店内は、見通しがよく開放的。常時20~30種類の万年筆がテーマごとに陳列されます。自分用の文房具を探し求める愛好家やプレゼント選びに訪れる人、お土産を買い求める観光客など、多様な目的で客足が途絶えません。東京駅が近い土地柄、週末ライブやイベント帰りにキャリーケースを引きながら立ち寄り、「推しカラー」でカスタマイズ万年筆を作る人もいるそうです。
万年筆のお店と聞けば、重厚な雰囲気があり敷居が高く感じることもありますが、アンコーラはフラッと立ち寄りやすい明るい雰囲気の内装デザインを意識し、万年筆やインクがよく映える白を基調にしたとプラス株式会社ステーショナリーカンパニーPRの野場氏は話します。
高級品のイメージが強い万年筆も、アンコーラのカスタマイズ万年筆ならば4千円台と手が出しやすく、万年筆のビギナーや学生さんでも気軽に訪れやすい雰囲気が魅力です。アンコーラ銀座本店には見ているだけで愉しめるコーナーが目白押し。ここではそんな店舗の見どころを一挙ご紹介します。
① カスタマイズ万年筆コーナー
入店するとすぐ目に飛び込んでくるコーナーが、カスタマイズ万年筆「アンコーラ My万年筆」のエリアです。ベーシックなフォルムとポップな北欧カラーが人気の「セーラー プロフィットJr.」のペン先・蓋・胴など全9カ所のパーツを自由に組み合わせ、オリジナルの万年筆を完成させることができます。
これはまさに万年筆ビギナーが思い入れのあるファースト万年筆をつくる絶好の機会になりそうだと感じます。万年筆の基本的な取り扱いを知らない人でも、専門知識をもったスタッフが丁寧に手ほどきしてくれるので頼りになります。期間限定のパーツも続々登場し、何度でも足しげく通いつめたくなる沼スポットです。
② インクコーナー
インクコーナーには、多彩なインクが美しいグラデーションで並べられます。その数なんと150以上。セーラー万年筆が展開する「インク工房」シリーズが全色揃っているのはアンコーラだけ。美しい色味はもちろんのこと、ボトルデザインからも選びたくなり、自宅にインテリアとして飾れば壮観な景色になりそうです。
訪れた人が自由に試筆できるよう、インクはほぼ全色が万年筆に入った状態で設置されています。スタッフに声をかけなくても好きな色を試せるので、「質問したら断りづらい」なんてこともありません。色見本の用意もあるので、気軽に色を確かめることが可能です。
サンプルは定期的に入れ替えられ、常に正しい色味を感じてもらえるようメンテナンスが行き届きます。持参したお気に入りの手帳に試筆する人もいるそうで、紙との相性を確認できることも万年筆好きには嬉しいポイント。手間を惜しまずインクの書き味を体験させてくれるきめ細かな心遣いは、アンコーラの意思的な側面として魅力を感じずにはいられません。
セーラー万年筆の人気インクブレンダー石丸治氏によるインクブレンド体験イベント「インク工房」(不定期開催)が行なわれるカウンターは、立ち止まって見惚れてしまう空間。味わい深いインクの色を眺めながら、唯一無二の理想的なインクを調合したい気持ちが膨らみます。
インクコーナーの近くには、作家がつくる選りすぐりのガラスペンも居並び、つくったインクを付け書く一本を新調したくなります。「ancora」のロゴ入りガラスペンは三角形と六角形の用意があり、2種類の長さから選べるので初心者も扱いやすいおすすめの品です。
③ アソートギフトゾーン
アソートギフトゾーンには、文房具ライフを充実させる色鉛筆・ノート・スケッチブックなど多彩なセレクトアイテムが並びます。「お客様からトレンドや新商品を教えていただくことも多く、それを取り入れながらラインナップを厳選しています」とアンコーラ銀座店長の養松氏。文房具ラバーが集い、スタッフと気軽にコミュニケーションをとる和やかな雰囲気が窺えます。
中紙・表紙・リングなどパーツとサイズを選べる「カスタマイズスケッチブック」の体験も強くおすすめします。使い道にあわせて作りだしたこだわりの一冊は、所有感が満たされる文房具ライフのマストアイテム。旅先のお供に持ち運びやすいスモールサイズの一冊、アイデアを書きだす目的で大きめなサイズ、どんな一冊を作ろうかイメージする段階からワクワクします。
万年筆とインク以外にも、注目の品が目白押し
誕生石と誕生花をモチーフにした美しい万年筆やインク、唯一無二のカスタマイズ万年筆など、魅力的な商品を取り揃えるアンコーラでは万年筆とインク以外にも注目の品が目白押し。ここでは、数ある商品の中から筆者が気になった商品をご紹介しますので、是非ご自身の文房具コレクションに加えてみてください。
Pickup-1 ポチ袋
オリジナルの袋5種と10種のデザインカードを組み合わせて作るポチ袋は、お金のやり取りに丁寧さと遊び心を添えてくれるキュートなアイテム。袋には「祝」「寿」「インク瓶」「金」などの切り込みが入っていて、カードのデザインによって雰囲気が変わります。ちょっとした気持ちを綴れるメッセージ欄も便利。相手の好きそうなデザインに組み合わせたくなる愉しい一品です。
Pickup-2 動物ガラスペン
愛くるしいアニマル達に不意打ちをつかれた一品が、動物のガラスペン。猫やパンダがちょこんと乗ったガラスペンは、想いを込めた手紙やちょっとしたイラストを書くときにフレーフレーと応援してくれそうです。
Pickup-3 スタンプ
手帳ユーザーや手紙を書くことの多い人にプチギフトとして贈ってみたい、アンコーラオリジナルスタンプ。ポンっと押すだけで、フレームやイラストが華やかさを演出します。お気に入りのインクや色鉛筆を使って色を塗り、手帳や手紙をカラフルに彩ってもらえそうです。
文房具の世界への探求心をくすぐり導いてくれる
アンコーラ銀座本店は、今年こそ文房具にこだわりたいと思う筆者にもピッタリな、幅広い目的で立ち寄れるお店でした。文房具の知識量が豊富なスタッフに気軽に相談できるのも大きな魅力。プライベートでも万年筆ユーザーという店長の養松氏は「万年筆や文房具は使ってもらえることが一番。見て愛でることも素敵ですが、使うからこそ愛着が増すので、ガシガシ日常使いしていただきたいです」と話します。
文房具ビギナーから愛好家まで、文房具の世界への探求心をくすぐり導いてくれるアンコーラ銀座本店に、足を運んでみてはいかがでしょう。文房具をカスタマイズする愉しみ、ストーリー性ある万年筆を眺める愉しみ、インクのガラス瓶が合わさる音や万年筆を組み立てる作業音に耳をそばだてる愉しみなど。書く(描く)ことにとどまらない体験を味わうことができます。
ショップの詳しい情報
店名 | ancora(アンコーラ)銀座本店 |
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住所 | 〒104-0061 東京都中央区銀座6-4-8 |
営業時間 | 11:00 ~ 19:00 |
休業日 | 水曜日 |
最寄駅 | 地下鉄各線・銀座駅から徒歩3分 JR有楽町駅から徒歩8分 |
電話番号 | 03-6274-6522 |
ホームページ | https://www.ancora-shop.jp/ |
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