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本記事に書かれている内容は、2024年10月7日時点での取材に基づく情報です。
住宅街にひっそりたたずむ隠れ家がつどう街、中目黒。お花に囲まれて、心穏やかにリラックスできるフラワーカフェ「Chou de ruban(シュードゥリュバン)」もそのひとつです。
モーニングからランチまでを楽しめるカフェという側面だけでなく、フラワーショップとしてオーナー目利きのお花や焼き菓子を購入できて、訪れる人の時間を充実させてくれます。
今回は、そんな見所満載なシュードゥリュバンの魅力や商品へのこだわりについて、オーナーである川本幸代さんに話を伺いました。
[ 取材対象者 ]川本幸代さん
シュードゥリュバンオーナー。アートフローラル国際コンクール元日本代表。マナコフラワーアカデミー1級教授。フラワーコーディネーターとして500組以上の花嫁を感動の笑顔に包む。空間デザインやスタイリングなど幅広く手掛ける。
[ インタビュアー ]河野ひろこ/ギフトコンシェルジュ
看護師時代に培ったホスピタリティを活かし「人となり」を想像したプレゼントの見立てが得意。二児の子育てに日々奮闘しながらも、ギフトセレクトとショップ・カフェ巡りがライフワーク。
中目黒の商店街に佇むフラワーショップ&カフェ
中目黒駅から南西にのびる約900mの目黒銀座商店街の奥深く。その一角にライラックの軒先テントと季節の花で彩られる、フランスの街並みが突如として現れます。そこが、中目黒のフラワーショップ&カフェ「Chou de ruban(シュードゥリュバン)」です。
朝8時にオープンするお店はモーニング・ランチ・カフェと、時間とともに表情を変えます。コーヒーやスイーツのテイクアウトも可能なので、近隣の住民や癒しを求める人々で客足が途絶えません。
フラワーギフト・ケーキ・アイシングクッキーのフルオーダーメイドから、結婚式や店舗ディスプレイなどの装飾デザインも手掛ける同店。フラワーショップやカフェの枠に収まらない、シュードゥリュバンの魅力について深掘りすべく、オーナーの川本さんに話を伺いました。
アートフローラル国際コンクール元日本代表
シュードゥリュバンのオーナーである川本さんは、なんとアートフローラル国際コンクールの元日本代表。フラワーコーディネーターとして500組以上もの新郎新婦の”ハレの日”に寄り添ってきたと言います。
その仕事はフラワーデザインだけにとどまらず、プランナー・バイヤー・撮影ディレクター・インテリアコーディネーターなどの幅広い経験を活かし、結婚式の総合的なスタイリングも行ないます。まさにスーパープレイヤーな川本さんですが、どのような経緯で開業に至ったのでしょうか。
インタビュアー
どんな想いがあって独立・開業を決めたのですか?
川本さん
実は、そうでもなくて。もともと建設事務所の傍らで開業する予定だったのが、建設事務所の話がなくなってしまい、私ひとりでやるしかなくなったんです。
意外な経緯からスタートしたシュードゥリュバン。川本さん自身がやりたいこと、そして自分のスキルセットを幾度となくチェックします。そんな中、日常を彩るお花やケーキでも結婚式のように一件一件お客様の話を伺って作れたらと思い立ち、フルオーダーメイドという形に行きついたそうです。
オーダーメイド商品を作るときには、それを贈るシチュエーションや贈り相手の雰囲気・好みを必ずヒアリングしてから制作に取り掛かります。プレゼント選びで悩んでいるとき、お花やスイーツの知識がなくても懇切丁寧に相談に乗ってくれる心強い存在です。
人をつなぐ店名と、あたたかなコンセプト
店名の「Chou de ruban(シュードゥリュバン)」 は、フランス語で “蝶結び” という意味があります。ヒトとヒト、ヒトとモノとが素敵なご縁で結ばれ、心がホッとなるように、という想いが込められています。
ショップコンセプトは「結婚式の特別を、日常に」。オーダーメイドの商品性だけでなく、店舗の空間デザインも非日常を意識していると川本さんは話します。唯一無二のインテリアもそのひとつ。”やすらぎ”をテーマにして手作りされたものもあり、居心地のよさは格別なものがあります。
川本さん
量販店のインテリアだと急に日常感が出てしまうので、自分で作ったものも多いですね。
常日頃から “見たことのないもの” をデザインの念頭に置き、インテリアや装飾選びに取り組んでいるという川本さん。癒しが詰まったカフェテーブルも手作りです。川本さんの多才ぶりに驚きが止まりません。
季節ごとに変わる店内装飾も見どころのひとつ。10月の取材時には、テーブルにどんぐりや木の実があしらわれていて、紅葉やクリスマスなど秋冬だけでも店内の装飾が移り変わっていくそうです。日常から離れて、おとぎの世界の情景をぜひお楽しみください。
シュードゥリュバンでしたい4つのこと
日常から離れた時間を過ごすことのできるシュードゥリュバン。その過ごし方のバリエーションこそが、足しげく通いたくなる大きな所以です。ケーキを傍らに読書をする、友人とランチがてらおしゃべりをする、お花に癒されながら空想にふける――。それぞれの人の時間を充実させる、4つの過ごし方を紹介します。
① カフェでくつろぐ
1つめは「カフェでくつろぐ」。見渡す限りに花と緑があふれる癒しの店内空間は、まるでおとぎ話のメルヘンチックな世界。平日でも朝8時からオープンしているので、中目黒さんぽのスタートの地として訪れることもおすすめです。
10時半から始まるランチタイムの必食メニューは「クイニーアマンサンド」!北海道産バターをたっぷりと使用し、デニッシュ風に仕上げたクイニーアマン。その贅沢な味わいにサーモンやチーズなどの食材が挟まれ、食の癒しを与えてくれます。
クイニーアマンサンドのメニュー
- スモークサーモン&クリームチーズ&ケッパー
- ビーフパストラミ&クリームチーズ&トマト
甘じょっぱさが癖になるリッチなサンドは、お腹だけでなく心も満たしてくれます。クイニーアマンサンド・サラダ・スープ・アイスクリーム・ドリンクがセットで付いてくる、大充実の「フルセットランチ(1500円)」がおすすめです。
午後のひと時を過ごすなら、ケーキとコーヒーがマストチョイス。季節のフルーツを使用したタルトやレアチーズケーキ、シフォンケーキなど、より取り見取りのケーキたちがその日の気分に寄り添ってくれます。
幸せを感じたらお裾分け。お土産としてスコーンや焼き菓子もお忘れなく。お花とインテリアにかこまれ写真を撮らずにはいられない、素敵なカフェタイムを過ごしてくださいね。
② お花を買う
2つめは「お花を買う」。自宅の食卓に飾るちょっとした花や、ホームパーティーのホスト宅におくるブーケなど、さまざまなシチュエーションに合わせたフラワーギフトをオーダーメイドで注文することができます。
川本さん
うちが花屋ってことがあまり知られていないんです。もう9年目ですけど、いまだに「花を買えるの?」って聞かれます(笑)
店舗奥のショーケースに並ぶのは、川本さんが厳選したフラワー&グリーン。広く馴染みのある種類の花はもちろんのこと、ちょっと珍しい花をちょっとだけ仕入れることをモットーにし、花好きなら眺めているだけで気分が高揚します
バラのアレンジひとつとっても、サイドプレイヤーの花材に珍しさや遊び心を含めるようにしていると川本さん。「かわいい実が入っていたり、意外なものが咲いたりすると、楽しいじゃないですか」と茶目っ気交じりに語ります。
カフェに立ち寄った帰り。自分へのプレゼントを購入してみると、帰宅後も幸せな余韻を楽しめるのでおすすめです。花束やアレンジメントの制作は、川本さん在店時のみのサービスなのでご注意ください。
③ オーダーメイドスイーツをつくる
3つめは「オーダーメイドスイーツをつくる」です。事前に公式LINEアカウントでやりとりをして、理想のケーキやアイシングクッキーを作ってみましょう。
オーダーメイドケーキは、子供や孫にむけた誕生日ケーキの依頼が圧倒的に多いと言います。子供の好きなキャラクターや動物をモチーフにしたものなど、ひとつとして同じものはなく、そのどれもが夢にあふれています。
取材当時、小さな子供が口頭でイメージを伝えたものを、イラストとして書き起こしていた川本さん。「どのご依頼も本当に可愛くて、どうにかして実現させたいと思います」と話す口調から、お客様と真摯に向き合う誠実さを感じました。
④ オーダーメイドフラワーをつくる
4つめは「オーダーメイドフラワーをつくる」です。用途・予算・相手の特徴や完成イメージなどを事前に伝えることで、お花のスペシャリストである川本さんが、オーダーメイドのフラワーギフトを作り上げてくれます。
作れるものは、生花やプリザーブドフラワーをあしらったギフトボックスを始めとして、開業・開店の祝い花、アイシングクッキーと組み合わせたアレンジメントなど多種多彩。
最近は「花を贈りたいけど、どこで買うのがいいか分からない」という若い男性が、家族の紹介で来店することも増えているのだとか。両親や彼女に花をおくる唯一無二のフラワーギフトを作るべく、イメージ写真を沢山持って来店するそうです。
オーダーメイド商品へのこだわり
シュードゥリュバンは、日常のひとコマから稀有なギフトシーンに至るまで、花とともに人の心に寄りそってくれます。川本さんや店舗スタッフがお客様としっかりと向き合い、技術と経験を活かしたハイクオリティなフラワーギフトが仕上がります。
お客様の想いやイメージをくみ取ってカタチにする作業は、私たちの想像以上に責任も感じることでしょう。川本さんに、商品づくりで意識していることやこだわりを伺いました。
お客様のイメージを具現化
オーダー商品をつくる場面では、お客様が頭に思い浮かべているものをいかにして具現化するか、そこに最もこだわっていると話します。
頭の中のイメージから現実的かつ理想的なデザインに近づけることは、とても大変なことでしょう。お客様が言葉や画像でつたえてくださったものを組み立て直し、改めてイラストに起こすことで、お客様もイメージが鮮明になり具体的なデザインが出来上がっていくそうです。
インタビュアー
イメージを絵に起こすのは誰にでもできることではありません。その作業をしてくださるのは有難いし、待っている間もワクワクするでしょうね!
川本さん
そう言っていただけると嬉しいです♪皆さんステキな世界を思い描かれるので、いつも驚かされます。
フラワーデザインのイメージを膨らませるときも、やはりデッサンすることでお客様のイメージの解像度を上げるという川本さん。ブライダルの会場装飾を手掛けるときには、会場の雰囲気や家具の色なども考慮したうえで配色やデザインに落とし込んでいきます。
川本さん
赤色ひとつとっても、いろんな赤がありますよね。やっぱり、プロとしてデッサンを超えていきたいじゃないですか。
話を伺うほどに、高いプロ意識と情熱的な想いをもって商品づくりをされているのだと感じ、川本さんへの信頼が高まります。
理想を追い求めたデザイン
「NOと言わない」ことを個人的なモットーにしているという川本さん。依頼主の理想のカタチを作り上げるために、もうひとつ、こだわっていることがあるそうです。
川本さん
職人さんは「作りやすいもの」という思考がどうしても働いてしまうんですよね。たとえばクリスマスケーキなら「〇個作るために、こういう工程にする」とか。
インタビュアー
お店としては、当然の思考ですよね。
川本さん
そうですよね。でも、理想を実現するための思考と、ラクに作れるデザインがあっての制作では、まったく別のものができてしまうのです。
インタビュアー
作り手が考えると、効率を考慮しがち。
川本さん
はい。うちはデザイナーとパティシエが別なので、理想のデザインが最優先になることを常々意識しています。型崩れなどの基本的な点には気をつけますが。
インタビュアー
シュードゥリュバンならではの強みですね!
川本さん
工程度外視なので、パティシエには申し訳ないと思います(笑)
妥協することなくデザインにこだわっているので、「自分のために作ってくれた」という特別感をより感じるのでしょうね。
花持ちをよくする丁寧な水揚げ
シュードゥリュバンの花は、花もちが良いと評判。そのヒミツは、一本一本おこなう丁寧な水揚げ。「規模が小さいからできるのです」と川本さんは前置きしますが、手間を惜しまず花を扱う姿勢からは、特別なギフト商品を扱う心遣いを感じました。
シュードゥリュバンでおすすめしたいギフト3選
花とスイーツを組み合わせた商品は、シュードゥリュバンならではの贈り物。川本さんは、花を贈ることの魅力について以下のように話します。
川本さん
日本ってあまり花を贈らないから、特別感が出ますよね。花を添えるだけで、どのような人でも一瞬は「わっ!」と驚く特別感が花の魅力だと思います。
誕生日でもささやかなお礼でも、ちょっと印象に残したいときに花を添えると良いのでは、と川本さん。ここでは、お祝いや感謝の気持ちを伝えるのにぴったりなシュードゥリュバンの商品を紹介します。
No.1 – フラワーボックス
見る人の心を五感で癒やすお花と職人魂がこもったアイシングクッキーを詰め込んだ「フラワーボックス」は不動の人気商品。アイシングクッキーはもちろんのこと、花のテイストも完全オーダーメイド。ポップ・エレガントなど、相手の雰囲気に合ったフラワーボックスを作ることができます。
リップやハンドクリームなど箱に入るサイズの商品ならば、持参することで同梱することも可能。活け直す手間いらずで飾ることができるので、男性への退職祝いにもおすすめです。
No.2 – アレンジメント×アイシングクッキー
生花の中にアイシングクッキーを忍び込ませる「アレンジメント×アイシングクッキー」もシュードゥリュバンならではのギフト。花だけでなくスイーツも楽しめ、女子にうれしいプレゼントです。
フラワー、アイシングクッキーともに川本さんがデザインを担当することで統一感のある贈り物ができあがります。母の日や誕生日に、贈り相手をイメージして表現されたフラワーギフトを贈ってみてはいかがでしょう。
No.3 – フラワーリース
新築祝いや引っ越し祝い、結婚祝いに贈りたいプレゼントが「フラワーリース」。飾るときにもスペースをとらず、居住空間を華やげる贈り物です。
スターチスやあじさいなど、ヴィンテージテイストにしたり、美しい花材で装飾したりして制作することも可能です。お花を長い間楽しむことができるプレゼントは、花好きの女性や永遠の幸せを願うカップルにおすすめです。
お花を愉しむための、さまざまな催しもの
シュードゥリュバンでは、季節の限定商品を販売したり、花を愉しむためのイベントを開催することもあります。ここでは、その一部について簡単に紹介します。
売切れ注意!母の日やクリスマスの限定アイテム
シュードゥリュバンでは、母の日やクリスマスのシーズンには決まって、限定アイテムを販売しています。販売開始前から問い合わせが来るほど、毎年楽しみにしている多くのお客様がいらっしゃる商品です。
母の日には、アイシングクッキーを含めたオリジナルクッキー缶やミニブーケなどを販売。開けた瞬間、そして食べている時間も幸せな気持ちになれる花とクッキーのセットは、お母さんやパートナーに愛を伝えます。
クリスマスケーキも毎冬の人気商品。2024年はクリスマスツリーを模したクリームとサンタクロースのアイシングクッキー、いちごを飾ったホールケーキを販売する予定です。家族や友人と過ごす、特別な夜のお供にいかがでしょう。
親子やカップルでも楽しめるワークショップ
月に1度開催しているワークショップも、リピーターが増え続けている人気の催しもの。季節の花やリボンなどを使ったオリジナルリース作りなど、親子や友人と一緒に楽しむことができます。
11月はクリスマスリース、2月はミモザなど、四季折々の花材に触れる時間は癒やしのひととき。SNSのアカウントや店頭でも告知しているので、ぜひチェックしてみてください。
ケーキと花に癒やされるプレシャスタイムを…♡
シュードゥリュバンは、女性がときめくもので満たされたフラワーカフェでした。ひとりでも、友達とでも、花を愛でながらパティシエ仕込みのフード&スイーツに舌鼓を打つ幸せな時間をご堪能ください。カフェで過ごした後はお花の購入もお忘れなく。自分を大切にする、大人な過ごし方ができるお店です。
ショップの詳しい情報
店名 | Chou de ruban (シュードゥリュバン) |
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住所 | 〒153-0051 東京都目黒区上目黒2-43-6 LINKY1-1F |
営業時間 | [モーニング]9:00~11:00 [ランチ]11:00~15:00 [カフェ]8:00~19:00 |
休業日 | 火曜日・第3水曜日 ※臨時休業有り |
最寄駅 | 東急東横線/東京メトロ日比谷線・中目黒駅から徒歩6分 |
電話番号 | 03-6886-1167 |
ホームページ | http://www.c-d-r.tokyo/ |
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