あなたの周りには、プレゼントを贈りたいのに「何もいらないよ」とか「気持ちだけで十分」なんて、日頃から話しているような ” 物欲がない人 ” はいませんか? 相手からはプレゼントされるのに、こちらが選ぶときは困ってしまう、そんな経験はないでしょうか。
相手が本当に物欲がないかはさておき。物欲がないとおぼしき相手に対しては「消えもの」と呼ばれる、食べたり使ったりすると無くなってしまう贈り物がおすすめです。大切な人の気持ちを尊重したうえで喜ばれる、ハズレがない「消えもの」ギフトをご紹介します。
目次
オススメしたい「消えものギフト」10選
ここでは、ギフトコンシェルジュとして活動する筆者がオススメする「消えものギフト」を具体的にご紹介します。様々なシーンで活躍が見込まれる逸品ばかりですので、直近でプレゼントの機会がないとしても、是非チェックしてみてください。自分で試してみたり、お店に訪問してみても素敵な体験になることでしょう。
時間のゆとりを届ける、冷凍スープの贈り物
出産をむかえた新米ママが求めるものは時間のゆとり。家事に育児に追われる毎日を助けてくれ、なおかつ美味しく健康的。そんな三拍子そろった「野菜たっぷりの冷凍スープ」は、忙しいママの気持ちにとことん寄り添った贈り物です。
「Soup Stock Tokyo(スープストックトーキョー)」のスープは、添加物に頼らないという信念で生み出された安心安全のヘルシー野菜スープ。素材と作り方にこだわり、ママさん社員の声を結集して作られた冷凍スープの詰め合わせは、毎日を元気に過ごすための心遣いが詰まったギフトです。
人生の記念日を彩る、アニバーサリーケーキ
誕生日やクリスマスプレゼントなどの年間行事から、結婚祝いや出産祝いなどの稀少な祝賀イベントにまで、「ケーキ」はみんなで楽しく幸せを分かち合える素敵なプレゼントです。せっかくなら豪華で見栄えのするデコレーションスイーツを用意したい方に、必見のアニバーサリーケーキをご紹介します。
「アトリエ アニバーサリー」は、食べられるウェディングケーキの文化を本場イギリスから持ち込んだ、ウェディングケーキの生産台数日本一を誇るパティシエ集団の洋菓子屋。「ひと目で、ときめく。ひと口で、とりこに。」をコンセプトに、煌びやかで場が華やぐようなケーキを、様々な用途に合わせて提供しています。
直接会うのが難しい人ともバースデーパーティをしたいと思うなら、ミニデコレーションケーキと焼き菓子のセットが指定したメンバーに届けられる「リモート誕生日会セット」がオススメです。オンライン上で同じ時間を共有しながら、同じスイーツを食べて語り合うなんて、人生の中でも思い出に残る記念日になりそうです。
直近でイベントがなくても、「アトリエ アニバーサリー」を知っているだけで何か催しものを開きたくなります。ブライダルや誕生日ケーキをはじめとして、バレンタインや手土産にもおあつらえ向きなお菓子が多数用意されているので、見た目にもこだわりたいスイーツ好きの方は是非チェックしてみてください。
幸せの輪がお祝い感を盛り上げるバームクーヘン
バームクーヘンは、幾重にも重ねられた層が生命力あふれる大樹の年輪にもみえることから、お祝いのシーンでは欠かすことのできない慶事ギフトとして定着しています。夫婦が末永く幸せになるようにと願いをこめたブライダルギフトや、健康な心身を祈る長寿祝いや敬老の日によく選ばれるスイーツギフトです。
バームクーヘンの専門店として知られる「せんねんの木」は、農林水産大臣賞を受賞したプレミアムエッグを使った贅沢な味わいのバームクーヘンが魅力。凍らせたらアイスケーキに、少しだけ溶かすとふわふわ・とろとろの食感が絶品の「とろなまバーム」は、今までにない新しいバームクーヘンとして人気と話題を集めています。
主婦のリアルな目線で商品を発掘する「よしもと47シュフラン」で3年連続金賞を受賞した実力は確かな証。バームクーヘンの「幸せの輪」で大切な家族や友人との絆をつなげてくれる、美味しくて縁起の良いスイーツギフトを贈ってみてはいかがでしょうか。
ヘルシーで見栄えする、ジンジャーシロップ
生活習慣の予防やダイエットの味方ともいわれ、多くの効能がうたわれる生姜。女性ファンも多いその生姜が、手軽に摂り入れられる「ジンジャーシロップ」を、家事や仕事に勤しむあの人にお土産として贈ってみませんか?
「銀座のジンジャー」では、厳選された国産の生姜と砂糖、オリジナルブレンドのスパイス、そして旬のフルーツを組み合わせたジンジャーシロップがおすすめ。美味しさはもちろんのこと、鮮やかで宝石のような見た目はプレゼントにもピッタリです。
星付きレストランのソムリエが選ぶワイン頒布会
開店・開業祝いの定番、引っ越し祝いやホームパーティを彩る手土産としてもオススメなのがワインギフト。おうちで過ごすことの多くなったこのご時世に、自宅用の家飲みワインとしても活躍が期待できます。料理に合わせやすく、晩酌の供を欲する両親や友人に持って行っても、華やかで会話の盛り上がる「外さない」ギフトになることでしょう。
「オールドビンテージドットコム」は、フランス・ブルゴーニュの星付きレストランのソムリエが、毎月厳選したワインを届けてくれる頒布会。頒布会とは、定期的に商品をセレクトして送ってくれるサービスのことで、現代ではサブスクリプションなどと呼ばれています。「ミシュラン星付きセレクション」は1本6,600円(税込)以上するワインを、2本で5,500円(税込)とリーズナブルに楽しめるお得なサービスです。
実績のある現地ソムリエが、季節に合わせて日本未入荷のワインをもセレクトしてくれるため、酒屋でワイン選びに困っている方にも安心できます。契約期間が決まっていないので、好きなときに契約・解除できる点も使いやすいポイント。ワイン好きには嬉しい、お得で安心なワインサービスをお試しください。
感謝が存分に伝わるクッキー&フラワーボックス
見る人の心を五感で癒してくれるお花と、可愛く繊細なアイシングクッキーを詰め込んだフラワーボックス。入院中のお見舞いや退院後の快気祝いに贈るときも、プリザーブドフラワーなら香りも気になりません。見た目も華やかで、感謝の気持ちを伝えるのにピッタリなキラキラギフトです。
中目黒の「Chou de ruban(シュードゥリュバン)」では、開けた瞬間に心をときめかせる、綺麗な「プリザーブドフラワー&クッキーボックス」が人気です。相手を思い浮かべながら選んだお花とアイシングクッキーは、あなたのやさしい気持ちが表現された素敵な贈り物になります。
出産祝いでもらうと嬉しいオーガニックコスメ
ジョンマスターオーガニックは、ケミカルなスタイリング剤を排除したヘアサロンの経営ノウハウを活かした、農薬や化学肥料を使わない、オーガニックでナチュラルな原料を使用したコスメブランド。すべての製品に、(水と塩を除く)70%以上のオーガニック成分を使用しているこだわりが安心感を生みます。
バレンタインやホワイトデーにオススメなのが、ジョンマスターオーガニックを代表するヘアケアのギフトセット。初めての方にもってこいなシャンプー&トリートメントのスターターキットは、パサつきがちな髪質でも驚くほどサラサラになると評判です。バレンタインなどで男性にメンズセットを贈ってみても喜ばれそうです。
オーガニックコスメを贈るのであれば、妊娠祝いや出産祝いなどベビー&マタニティケアのアイテムが外せません。デリケート肌の赤ちゃんを守る高保湿なボディクリームやオイルは、乾燥しがちな季節ならずとも大活躍の一品。ボトル系アイテムとオーガニックハンカチをセットにして贈るのが、見栄えもしてオススメです。
筆者がギフトコンシェルジュとして、出産祝いギフトで提案することも多い、ジョンマスターオーガニックのコスメ。ボディケアやヘアケアなどのコスメは、いくつあっても困らない「消えものギフト」の代名詞ともいえる、実用的で貰って嬉しいプレゼントになります。
ほんのお礼や手土産に使える潤いハンドクリーム
くすみのない澄んだ肌は。いつまでも女性の憧れ。その昔、金箔屋で働く女性たちが厳しい作業環境の中で、自分たちの肌を守るために作り上げた化粧品がはじまりのコスメブランド「まかないこすめ」で、ちょっとしたお礼を探してみませんか?
看板商品でもある「絶品レシピのハンドクリーム」は、金箔の製造過程で使っていた灰汁(あく)に含まれる美容成分を用いた自然派のスペシャルコスメ。肌なじみが良く、べたつかず、手作業をする人にも愛用者が多い、やさしい乳香のハンドクリームです。
オリジナルの香りを調香するフレグランスギフト
アロマの香りは、様々な場面で集中力アップやリラクゼーションなどの効果があるといわれています。そんな、男性にも女性にもウケの良い贅沢なルームフレグランスで、大切な人の住空間に華を添えてあげませんか?父の日や母の日のプレゼントにも選ばれているフレグランスギフトをご紹介します。
香りのギフトに特化したSABONのニューブランド「SABON GOURMET(サボングルメ)」では、注文したその場でアロマを瓶に注ぎ入れ、フレッシュな香りの広がりを楽しむアロマバーが人気。優美なアロマの風合いは、香るたびに思い出を呼び起こして、ギフトを贈った相手を祝福し続けます。
非日常の体験ギフトで、心も身体もリフレッシュ
体験ギフトは、「形に残るもの」よりも「体験や記憶に残るもの」が嬉しい人にはぴったりのサプライズギフト。ソウ・エクスペリエンスでは、ペアで楽しめる「FOR2ギフト」、眠りのことを第一に考えられた「GOOD SLEEP GIFT」、ホテルのアフタヌーンティーを贈ることのできるチケットなど、様々な切り口で体験ギフトを選ぶことができます。エステ体験や飲食サービスが充実している点が、シーンに応じて使いやすいと感じます。
「オーダーメイドシリーズ」なら、ビジネスからプライベートまで活躍するジャケットやジーンズ、腕時計などを贈り相手が自由に作り上げることができます。生地、ボタン、ステッチなど、自分のこだわりを詰め込んだ洋服は、お気に入りの1着になること間違いなし。バレンタインや退職祝いで男性に洋服と贈ってあげたいけど、本人のこだわりは尊重したいと思う方。スマートに気持ちを伝えることのできるオーダーメイドチケットはオススメです。
物欲がない人の心理を考えてみる
誰かにギフトを贈りたいとき、その人が「欲しいものはない」だとか「物欲がない」と言っている場合は、どういった意図でそう話しているのか心理を考えることが大切です。本当の意味で物欲がないことは稀ですので、相手の立場になることで答え(品物)が見つかるかもしれません。
普段から物欲がないことをほのめかしている人は、本当に欲しいものが既に揃っているか、自分の手で揃えたいと思っていることが多いのではないでしょうか。身の回りのものが上質で統一感がある場合は、よほど贈り手に自信がない限り、相手の希望を満たす “モノ” のプレゼントは難しいかもしれません。
他には、部屋や持ち物をスッキリと保ちたいミニマリストという可能性が考えられます。最低限の所持品によって身のこなしや引っ越しなどを楽にしたいという明確な意思があり、その人のポリシーに外れるモノをうっかり贈ると、かえって迷惑になってしまうことがあります。
相手との会話の中で「何か欲しいものはある?」という質問に対して、物欲がないなどと伝えてきた場合、金銭面や手間などの負担をかけたくないと思っているケースがあります。この場合は特に高価なモノは避けて、相手を思いやる気持ちが伝わるような贈り物を練った方が良いでしょう。
最も多いケースとしては、モノよりも食べ物(食)やレジャー(遊び)、健康でいること、美意識を満たすことなど、「体験すること」を重視している人かもしれません。極論を言ってしまえば「モノよりカネ」を求めているかもしれませんが、ギフトを考える主旨から外れるためここでは割愛します。
体験することに重きを置く人の心理を察すると、物としてカタチに残るギフトよりも、食べたり使ったりすると無くなる「消えもの」ギフトが良いかもしれません。食べることで血となり肉となり、使うことで経験となり知識となるような、まさに「体験」で幸せになることが目的のギフトです。
「消えものギフト」とはいったい何か?
聞き馴染みのない方もいらっしゃると思いますが、ギフト業界で言うところの「消えもの」とは、使用すると無くなったり消耗していく品物のことで、消耗品とも言い換えられます。言葉だけみると縁起が悪い「消える」を連想させてしまいますが、無くなることを良しとしてギフトに選ばれることも少なくありません。
無くなるということは、相手の居住スペースを恒久的に狭める心配がなく、相手にとって不要だったり好みに合わない品物でも、多少ガマンして使いきったり、必要な人に渡すことも比較的抵抗ないでしょう。そんな便利さゆえに、特に好みのわからない相手に対する想いやりで、消えものギフトが重宝されています。
消えものギフトのバリエーション
消えものギフトの具体例としては、体に摂り入れることで無くなる食べ物や飲み物、時間が経つと枯れてゆく生花、美容や健康を保つためのコスメ(化粧品)、洗剤などの日用品、香りを楽しむフレグランス、リラクゼーションを演出する入浴剤。他にも、カタログギフトや体験ギフトなどがあります。
この中で定番の品物は、やはり食べ物でしょうか。見栄えのする流行スイーツはもちろんオススメ。ちょっと高級な食べ物もお家にいながら贅沢を感じることができ、面倒な食事の支度を楽にする便利なアイテムとしても活用できることが嬉しいポイントです。
女性に対する贈り物であれば、コスメ(化粧品)も非常に喜ばれるでしょう。グロスやファンデーションは相手の肌質や好みで左右されるためチョイスに悩みますが、化粧水やフレグランス、ハンドクリームなら沢山あっても困ることがありません。
モノよりも記憶(知識・経験・思い出)に残るものを贈りたいなら、趣向を変えて体験ギフトはいかがでしょう。エステやホテルディナーなどの贅沢な癒し、パラグライダーやカヌーなどの爽快な気分転換、料理教室や生け花などの大人の学習機会。そのどれもが人生を豊かにしてくれそうで、贈り手の気分もワクワクします。
消えものギフトを贈るシチュエーション
消えものギフトが便利な贈り物ということに疑いの余地はありませんが、贈るうえで適しているのはどういったシチュエーションでしょうか。相手の生涯を通して役立つことが多いモノギフトと違い、消えものギフトは形として残らないことから、堅苦しくなく感謝やねぎらいを伝えたいときに相応しいかもしれません。
例えば、職場や取引先など近親者ではないケースに贈る、餞別やお中元・お歳暮は代表的な贈答機会です。相手の好みを把握しきれていない場合が特に有効で、誰しもが生活に必要な日用品、好みの分かれない食べ物や飲み物が定番です。お中元やお歳暮はそれ自体が普段のお礼となるため、礼を尽くして少し贅沢な高級品をチョイスすると良いでしょう。
バレンタインデーやホワイトデーなど、豪華にしすぎると相手を恐縮させてしまうイベントにも消えものギフトが活躍します。流行&人気のチョコレートやケーキが定番ですが、甘いものが苦手な人には、花やコスメ(男性用の洗顔料や乳液もアリ)、二人で使って楽しむ体験ギフトなどもおすすめです。
内祝いや香典返しなど、お返しの贈り物にも消えものギフトが向いています。日本では「半返し」とよく言われるように、いただいた金額の半分から3分の1程度でお礼をすることが通例。香典返しなら銘茶・石けん・タオル、内祝いなら紅茶・コーヒー・肉類などが一般的に選ばれています。
品物にもよりますが、逆に消えものギフトが向いていない場面としては、お見舞いや快気祝いでしょうか。入院中であっても退院後であっても、いまだ体調に不安があったり、食事制限をしていることも多いため、食べ物にはとても気を遣います。また、療養中はニオイにも敏感になるため、香りが強いフレグランスや生花は相応しくありません。
<おわりに>
消えものギフトは、相手の好みがわからなかったり、親交がさほど深くない相手に対しても心遣いが伝わる贈り物。無くなるからこそ、より大切にして記憶に残ることもしばしば。意外とバリエーションも多く使い勝手の良い「消えもの」を、是非ともご活用ください。