長寿だけじゃない!ハレの日に寄り添う「鶴亀」モチーフ

いで立ちに気高さすら感じさせる鶴(つる)、守り神のごとく池に鎮座する亀(かめ)。「鶴は千年、亀は萬年」と言い伝えにあるように、どちらも長寿の縁起物として考えられています。掛け軸や着物にも多く使われるモチーフは、古くから多くの人に重宝される身近なラッキーモチーフでした。

縁起物の鶴亀

そんな健康の象徴ともいえる鶴亀ですが、それぞれ縁起物として他の意味合いを持っていることをご存知ですか? 今回は、長寿だけではない、鶴と亀の「言われ」についてご紹介します。年末年始ならではのおめでたい話題で、家族団らんのお正月をお過ごしください。

夫婦円満の象徴とも言われる鶴と亀

鶴は、一度結ばれると、ほかの鳥とは決して一緒にならない「節操を守る」鳥と言われることから、夫婦円満の象徴とされています。仲睦まじいカップルを「夫婦鶴(めおとつる)」なんて呼ぶこともあります。

夫婦鶴

亀もまた、一度結ばれると暫くの間、夫婦一緒に暮らすと言われています(ずっと一緒ではないところが面白くもあります‥)。鶴と亀、どちらも夫婦仲良くゆったりと過ごしている姿が目に浮かぶようです。

亀の夫婦

結婚祝いに鶴亀のデザインや絵柄の皿や箸を贈ってみれば、粋で素敵な演出になりそうですよね。夫婦円満の縁起物を日常生活に取り込め、食卓に並べる度に心が和みそうです。正月や祝いの席でも活躍する、便利なアイテムとなるでしょう。

鶴亀の夫婦箸

お箸の専門店である「銀座夏野」では、鶴や亀をはじめとした多種多彩な形の箸置きもラインナップされています。男女で大きさと長さの異なる夫婦箸と、夫婦鶴ならぬ鶴亀の箸置きを組み合わせてギフトセットにしてみても素敵です。

鶴は、とにかく強いイメージがある?

鶴に関することわざを調べてみると、「鶴の一声」や「鶏群の一鶴」など、優秀な人や物の例えに用いられることが多いようです。他よりも優れていたり、強い力を持ったりしているイメージが昔からあったのでしょうか。孤高とも感じられる気高い姿は、人々の憧れの対象になったのでしょうね。

おめでたい鶴と亀の模様

吉祥文様(きっしょうもんよう)とは、縁起のいい意味合いを持つ柄のことを指し、現代でも長寿や結婚式などのハレの席で目にします。より華やかに装い、めでたさを強調させるために、複数の模様を組合せることもあります。

吉祥文様

亀甲(きっこう)という六角形をつないだ文様は、亀の甲羅に似ていることから名付けられました。亀は万年といわれるように、長寿を象徴する吉祥文様となっています。また、鶴は菱文(ひしもん)や丸文(まるもん)という形で表されることもあります。その優美な姿から古来より衣服や工芸品に広く使われています。

亀甲

着物にも使われる、貫禄たっぷりな図柄

豊かな生命力と長寿を象徴する縁起の良い鳥「鶴」は、幸せを祝うシーンに最適の模様です。松や亀、瑞雲との組み合わせが多く見られ、意匠としても「折り鶴」「千羽鶴」「飛鶴」「雲鶴」など様々なものがあります。長寿を祈ったり祝ったりするシーンにふさわしい文様とされてきました。一度つがいになると一生添い遂げるという鶴の性質から夫婦円満の象徴にもなっており、婚礼の場にも良く合う図柄です。着物の柄の意味と種類・季節をまなぶ Vol.2 植物・動物にまつわる文様~縁起の良い吉祥文様とは | 着物・和・京都に関する情報ならきものと

女性なら一度は、お祝いの場に美しい「鶴文(つるもん)」の着物で参加したいと思うものですよね。ただし、着物は品格的にも価格的にもハードルが高いと思うこともあるでしょう。そんなときは、手ぬぐいを使うことで、もっと気軽に日常生活に文様を取り入れることができます。

鶴文

手ぬぐいでティッシュボックスを包んだり、ランチョンマット代わりにしたなら、生活空間がぐんと華やかになります。タペストリーのように壁に飾れば、立派な絵画のように絵柄を楽しむことも。絵画ほど保管場所や難しい管理を必要とせず、取り換えもラクなので、季節や気分に合わせてお部屋の模様替えができます。

鶴亀の手ぬぐい

JR山手線・秋葉原/御徒町の間にある「2k540 AKIOKA-ARTISAN」。その複合施設にお店を構える「にじゆら(染めこうば店)」は、注染染めで作られた手ぬぐいの専門店。デザイナーが手掛けるモダンな図柄の手ぬぐいもあり、若い人にも生活に取り入れやすくなっています。ハレの日だけでなく日常の中にも飾りたくなる、お気に入りの1枚を探してみてください。

ハワイにおける亀の重要な位置付け

日本国内でもファンが多いハワイアンジュエリーにも、亀のモチーフが欠かせません。「神の加護」、「長寿」、「幸運」といったご利益を享受できると信じられています。

ハワイのウミガメ

ハワイではウミガメのことを「ホヌ」と呼び、神の使いや神の化身、幸運を運ぶ「海の守り神」として大切にされてきました。ホヌがサメから子供たちを救うために身代わりになったという昔話や、サーファーをサメから守ったという伝説もあり、海での災難から身を守る御守りとして人気の高いモチーフだそうです。

ハワイのウミガメ

ハワイでは、代々の先祖が生き物や自然に姿を変え、家族を守っていると信じられていることから、結婚指輪や婚約指輪に入れるモチーフとしてもウミガメが使われます。優しい眼差しのウミガメをモチーフにしたジュエリーは、夫婦となる2人の心を温かく包み込んでくれそうですね。

不吉な象徴とされる地域もある

日本では、悪い出来事などを口にしたときに「鶴亀、鶴亀、鶴亀」と三度唱えると、不吉なことを払い除けられるというおまじないがあります。そんな信仰の対象にもなった縁起物ですが、世界には鶴や亀を不吉な象徴として考えている国もあるようです。

日本ではおめでたいときなどに登場する「鶴亀」が、国によっては不吉なものになることにも注意が必要です。 鶴は、北欧方面では「死を運ぶ鳥」であり、「ケルト神話」では殺戮を好む神、エススと一緒に鶴が描かれるなど「不吉な鳥」の象徴となっています。 また、亀は中国では「悪魔の使い」とされており、亀の描かれたものは嫌われます。【日比谷花壇】コラム「世界の縁起物」|敬老の日ギフト特集2015

北欧では、縁起のいい鳥というと白鳥や青い鳥なのでしょうか? 鶴と白鳥、どちらも色が白く、優雅で美しい鳥ですが、国が違うと捉え方も変わりますね。亀が悪魔の使いとなると、なんだか勝てそうな気がするのは私だけでしょうか‥。

お年賀ギフトにぴったりな鶴亀のお菓子

生菓子や最中でも見かける鶴亀の図柄は、お年賀ギフトにもぴったりの一品。新年早々に、縁起が良くて美味しい鶴亀のお菓子を、家族みんなで分かち合ってはいかがでしょう。手軽に縁起物に触れられ、新年早々にエネルギーをもらえるような気持ちになれますよ。

お年賀

古くから人々の心の支えとなってきた鶴亀モチーフは、今も私たちのハレの日に寄り添います。婚礼イベントだけにとどまらず、雑貨で生活に取り入れて活用してみてくださいね。

この記事を書いた人

河野 ひろこ

ギフトコンシェルジュ兼webライター。看護師時代に培ったホスピタリティを活かし、贈り相手の「人となり」を想像したプレゼントの見立てを得意とする。子育てに奮闘しながらも、週に1回以上の東京まち歩きと、ショップ巡りをライフワークにしている。

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