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現代では「勝負事に勝つ」というゲン担ぎで受験前にトンカツを食べたり、「きっと勝つ」という願いを込めて某チョコレート菓子を贈ったりすることがすっかり定着していますよね。縁起のいい食べ物をプレゼントして貰うと、贈り手の期待以上に励みとなって力が湧いてくるものです。
今回の記事では、様々なイベントで相応しいと言われる「縁起のいい食べ物」、そして逆に控えるべき「縁起の悪い食べ物」をまとめてみました。季節のイベントでも「行事食」なるものがあり、その時々の楽しみにもなっています。普段の何気ない食事でも取り入れて、心も体もハッピーに毎日を過ごしてみましょう。
お祝い事で活躍する、縁起のいい食べ物
縁起のいい食べ物が相応しいシチュエーションは、受験のような勝負事のみならず、婚礼行事や開店・開業のお祝いなど、様々なシーンが挙げられます。相手の未来を祝福して導いてくれる縁起物は、活用の幅が広いばかりでなく心遣いがより伝わることでしょう。ここでは、縁起がいいと言われる食べ物をシーンごとにご紹介します。
① 婚礼イベントを華やげる縁起物
幸せで満ち溢れたカップルに贈りたい縁起物の食材は、結婚式の引出物やプチギフトで目にしたことのある人も多いはず。当人たちからの幸せのお裾分けだけでなく、結婚祝いや引越し祝いにも縁起物を取り入れて、ふたりの新たな門出を祝福してみてはいかがでしょう。
シャンパン
結婚式の乾杯でよく使われるシャンパンも、縁起がいい食べ物(飲み物)として考えられています。シャンパンを注いだ時に、とめどなく泡が登っていく様子から「絶え間ない幸せ」という意味を持ったり、泡の弾ける音が「拍手」を連想させるためです。コルクを抜く時の「ポシュッ」という音は「天使のため息」なんて呼ばれていたりもします。
ビクトリア女王とエドワード7世に愛され、「ロワイヤル」の名を授かった英国王室御用達のシャンパーニュハウス「ジョセフ・ペリエ」。その中でも随一の傑作と言われる「キュヴェ・ジョセフィーヌ」は、ブドウを厳選して醸し、7年間熟成の深みとエレガントさを兼ね備えたシャンパーニュです。上品なボトルは賀寿祝いにぴったりで、皆で飲むと気分が上がります。
バウムクーヘン
バウムクーヘンの断面は木の年輪に見えることから「繁栄」や「幸せを重ねる」を連想させます。バウムクーヘンの本場ドイツでも、結婚式やお祝いパーティでお土産にバウムクーヘンをふるまうことがある正真正銘の縁起物です。結婚・出産の内祝いや引出物としてよく選ばれる定番のスイーツにも、そういった縁起のいい意味が込められているのです。
レストランのデザートから生まれた「パティスリー キハチ」がお届けするバームクーヘンは、きめが細かくしっとりとした口あたりが絶品のご褒美スイーツ。どこも欠けていない、完璧な円のままで贈られるバウムクーヘンは「縁」にも通じます。大きなバウムクーヘンを自分の食べたいサイズに切り分ける瞬間も幸福感がひとしおです。
蛤(ハマグリ)
ふたつの貝が重なった二枚貝のハマグリは、もともと対になっていた貝殻でないと一致しないオンリーワンの組み合わせ。そんな所以から、「夫婦和合」や「女性の美徳・幸せ」といった幸せな結婚の象徴的な食べ物になったと言います。また、二枚貝はお姫様を表わす意味もあり、将来良い夫婦になれるよう願いを込めて、3月3日ひな祭りの食卓にも上がります。
ハマグリの名産地である三重県・桑名でとれた「大はまぐり」。旨味を閉じ込めた真空パックの大粒ハマグリは、お吸い物やパスタなど、料理の幅を広げてくれます。お吸い物にすると、お子さんもお出汁でハマグリを味わうことができておすすめ。出産祝いのお返しや百日祝いのお食い初めにいかがでしょう。
オリーブ
実を結ぶのに2つの樹木が必要なオリーブは、別名で「夫婦の木」と呼ばれる夫婦円満を願う縁起物です。ギュッと凝縮し搾り取られたオリーブオイルを結婚祝いや引越し祝いで贈ったなら、濃密で豊かな美味しさを新婚の食卓に添える、お役立ち調味料ギフトになることでしょう。
2021年に国際オリーブオイルコンテストで金賞を受賞した、エキストラバージン・オリーブオイル。3種のオリーブを熟練の職人がブレンドし、鮮度を大切に作られた逸品です。パンやサラダにかけるだけで美味しさがワンランクアップ。ゴールドが華やかなボトルは、祝福の気持ちを惜しむことなく表現しているように見えます。
昆布(こんぶ)
昆布は、古くから「よろこぶ」に掛けた縁起物として重宝されていて、結婚の結納式で奉納される食材でもあります。また、昆布の繁殖力の強さにあやかり、子孫繁栄の意味を込められることもあるようです。ちなみに、読み方は「こんぶ」が正しく、発音しにくい音を変化させて「こぶ」とも読むようになったと言われています。
1856年、京都に創業した「下鴨茶寮」の2種の昆布ふりかけ。時間をかけて丁寧に作られたふりかけは、炊き立てのほかほかご飯を美味しく引き立てるとともに、焼き魚にのせたりお茶づけに入れても極上のとろみを楽しめます。結婚式の引出物や内祝いに贈りたいお祝いフードです。
金平糖(こんぺいとう)
金平糖は、手間暇をかけて作られることから「時間をかけて夫婦・家族になる」という意味合いをもつ夫婦円満の縁起物と考えられています。また、日本には、豊かさや繁栄を祈り、結婚式や出産などお祝い事で砂糖を贈る習慣がありましたが、近年では砂糖の代わりに砂糖菓子を贈ることも増えました。幸せのお裾分けに、見た目の可愛い金平糖を選んでみてはいかがでしょう。
生姜・柚子・煎茶・紅茶・レモン・塩の6種から10袋を自由に選べる金平糖ギフト。香料・保存料・着色料は一切不使用なので、子供にも食べさせやすい点も魅力的です。可愛らしいサイズ感や鮮やかな色合いは、目にも舌にも楽しい一品。海外の方への日本手土産にもおすすめです。
② 開店・開業祝いに贈りたい縁起物
開店や開業などのシーンでは、婚礼イベントと同様に、オープニングセレモニーやお披露目パーティを開いて盛大に祝ったりします。祝福と繁栄の願いを込めてお花やお酒を贈り飾ってもらうことが定番ではありますが、親しい関係性であれば自宅で食べられるものを贈ってもよいでしょう。
ナッツ
おつまみや美容フードの印象があるナッツですが、「実入りがよい」と掛けて商売繁盛の意味をもたせることがあります。お客様へのお茶菓子としても活用できるため、商売に役立てていただけそうです。また、豆自体は古来から縁起が良い謂われがあり、「魔滅」と書いて厄除けに用いられたり、「まめまめしく働く」という語呂合わせから健康で元気に働くという意味が込められます。
栄養満点のナッツがハチミツに漬けられた、心躍るナッツギフトはいかがでしょう。朝食のトーストやヨーグルトにかけると、一日に必要な活力をチャージさせてもらえそうです。疲れて帰宅した夜にも、クラッカーやチーズにかけワインとともに一日を振り返るひと時に寄り添ってくれます。
餃子(ぎょうざ)
意外にも金運アップを期待できそうな食べ物が、餃子。餃子は、中国では春節に欠かせない料理です。理由は諸説ありますが、餃子の半月形が昔の通貨に似ていることや、餃子の「チャオズ」という発音の同音異義語に「子供を授かる」の意の「交子」があることが挙げられます。スタミナ満点の餃子を贈って、仕事に精を出してもらいましょう。
昭和42年創業、宮崎県・高鍋町にかまえる「餃子の馬渡」が自信をもって送り出す「極セット」は、もっちり餃子・くろぶた餃子・えびしそ餃子・とり餃子・手羽餃子の中から4種類を選べる大満足のボリューム。黒豚や地鶏を使った餃子はジューシーな旨味を存分に味わえる一品。元気を出したいときに体にガツンと喝を入れてくれそうな贈り物となるでしょう。
③ 長寿祝いにふさわしい縁起物
長寿や健康を願う食べ物は、還暦をはじめとする長寿(賀寿)のお祝いに活用したいもの。アッサリと食べやすく、素材の味わいが引き立つ逸品であれば、味の濃いものや脂っこいものを敬遠するお年寄りにも喜ばれることでしょう。縁起物のオールスターと呼ばれる「おせち料理」に入っているアノ食材も登場します。
海老(えび)
海老は、曲がった腰と長いひげをたくわえた見た目から「いつまでも元気でいられますように」という願いを込めることができ、正月のおせち料理にも登場しますよね。飛び出した目玉が、「めでたし(目出たし)」と連想されたり、魔除けの意味合いをもつ赤色が茹でても保たれることも、縁起物食材として扱われる所以です。
三重県・伊勢志摩を代表する祝い魚「伊勢海老」は、味や姿に品格があり、おめでたさを体現したような贈り物。旬の時期に取れた伊勢海老を、鮮度が良いうちに瞬間凍結しているため、ぷりぷりの身を堪能することができます。誕生日・敬老の日・百日祝い(お食い初め)などで、祝いの席を盛り上げてくれます。
米(こめ)
米という漢字は、八十八の組み合わせで構成されることから、「八十八の神様が宿っている」と言われています。また、八は末広がりで「運が開けていく」という意味があり、日持ちするお米が「末永く保たれる」ことも連想させます。日本人にとって馴染み深いお米なら、日々の食事で使え喜ばれることでしょう。
玄米専門店「稲妻家」が作る、雑穀米ブレンド。老化防止・整腸などのテーマによってブレンドの内容が変わり、楽しく健康的な一品です。ベースとなる玄米は、農薬や化学肥料を使用せず有機栽培で育ったもの。長生きして欲しいお父さん・お母さんの誕生日祝い、父の日・母の日ギフトにもぴったりです。
梅干し(うめぼし)
梅干しは、「しわが寄るまで元気でいられますように」という長寿を祈る気持ちが込められた食材。また、栄養価が高く、食べることで唾液や胃酸の分泌を促すため、「梅干一粒医者いらず」という言葉があるほど、健康に寄与する信頼の厚さも伺えます。日持ちもしてどんな食材とも相性がよいため、家庭料理に役立てていただけることでしょう。
ふっくら肉厚な紀州南高梅が木箱に並んだ、上品な梅干しギフト。樹についたまま熟すのを待つ「樹上完熟梅」の中でも大玉を厳選し、昆布ダシなどがブレンドされた秘伝のつけ汁に漬けて作られています。高齢のおじいちゃんやおばあちゃんに喜んでもらえそうな心やさしい一品です。
うどん
うどんは、太くて長い麺が「太く長く生きる」という意味で長寿を祝う縁起物。最近では、紅白がセットになったうどんもあり、縁起の良さが引き立ちます。また、うどんのイメージといえばコシの強さ。健康で「強い腰(コシ)」を願う意味合いも込められるため、贈るときに言葉を添えて渡しても喜ばれそうです。
世界遺産の島、五島列島が生んだ「五島うどん」。丸みを帯びた細麺でコシが強く、椿油を塗って熟成させているため滑らかで喉ごしのよい食感を楽しむことができます。塩から手作りした五島うどんは、体に沁みる贈り物に。つゆもセットなので、食べたいときにサッと作れる手軽さも嬉しいポイントです。
④ 受験前・試験前に食べたい縁起物
合格祈願の定番であるトンカツやキット〇ット以外にも、受験や試験を控えた人に贈りたいゲン担ぎの食べ物は数多くあります。夜食やお弁当にさり気なく入れて、目標に向けて頑張る受験生にエールを送りたいですね。
トンカツ・カツ丼
受験や試験前の王道ゲン担ぎといえば、衣をまとわせ油で揚げたトンカツやカツ丼ですよね。言わずもがな、カツを「勝つ」に掛けた美味しい縁起物です。特に、食欲旺盛な若い人にはスタミナ満点でうってつけ。モリモリ食べてもらって元気よく家を飛び出していく、そんな光景が目に浮かぶようです。
トンカツ専門店「黒かつ亭」が誇る、コクのある脂でしっとりとした食感が特徴の鹿児島県産黒豚ロースとんかつが5袋入ったセット。極上のカツをレンジでチンするだけで調理が完了するので、毎日を慌ただしく過ごすお母さんも助かります。親子で受験にのぞむ家庭や大事な商談を控えたお父さんに差し入れしたい「とん勝つ」ギフトです。
おむすび
おむすびは、「努力が実を結ぶ」という意味が込められた縁起物フードです。「喜ぶ」にかけた昆布や、「勝つ」にかけた鰹節を具材にすれば、縁起の良さがグレードアップします。他にも、「むすぶ」ことから良縁祈願の意味を持たせることもあるそうです。お米やおむすびをさらに美味しくさせる具材を贈ってもいいですね。
おむすびに忍ばせて、食べた瞬間の驚きと感動を味わってほしい「鮭とろフレーク」。北海道羅臼で水揚げされる脂ののった鮭を急速凍結し、素材そのままのお刺身感覚でお届けします。牛トロフレークとセットで購入して、おむすびの食べ比べをしてみても楽しめそうです。
梅・梅干し
天満宮といえば、受験生がこぞって合格祈願をしに足を運ぶ場所。天満宮には、学問の神様として菅原道真が祀られていて、道真が梅の花をよく好んだことから、梅は学問成就の縁起物として考えられています。前述のおむすびに具材として入れても相乗効果が期待できるパワーフードになりそうです。
福岡県にある太宰府天満宮の名物「梅ヶ枝餅」は、梅の紋が入った餅の中にあんこが入ったおやつ。受験勉強の合間に食べて、活力をチャージしてもらいましょう。厄除けの縁起物である小豆を使ったあんこが入った梅ヶ枝餅は、美味しく糖分をチャージできる一品です。合格祈願を遠方からでも祈ることができるハートフルな和菓子ギフトとなります。
ネバネバ食材(納豆・オクラなど)
納豆やオクラなどのネバネバ食材は「Never give up(ネバー・ギブアップ)」と掛け、「ねばり強く戦いぬく」という意味が込められた縁起のいい食材と言われています。春先には納豆・めかぶ、夏場ならオクラ・モロヘイヤ、秋口にはなめこ、冬場なら山芋・長芋など、季節の旬を取り入れるとより一層美味しくいただけます。
秋田県の納豆専門店「二代目福治郎」が手間暇かけて作る納豆ギフトはいかがでしょう。普段は買わない高級納豆は、納豆好きならずとも食欲を掻き立てます。こちらの納豆は、豆本来の美味しさを味わってもらうために「納豆のたれ」を入れないこだわりっぷり。納豆好きな家族や、敬老の日、快気祝いなどにオススメです。
タコ
タコを英語にすると「オクトパス = 置くとパス(合格)」というユニークな語呂合わせでゲンを担ぐことができます。また、タコの読みが「多幸(たこう)」と似ていることから、日本でも古来からタコを縁起物と扱うことがあり、生物学的な特徴からも「良いことを吸い寄せる」という意味合いを持たせたりします。
日本一水だこが穫れる稚内の元祖たこしゃぶ。タコを口の中に入れると、柔らかいタコの歯ごたえと旨味が溢れ出て、噛め ば噛むほど、たこ本来の味が楽しめる逸品です。勉強ばかりで忍耐の時間が続く受験勉強の合間にも、ちょっとしたエンタメディナーを楽しむことができます。
ウインナー
英語の「winner(勝者)」に通じるウインナー。昔懐かしいタコさんウインナーにすれば、「置くとパス」と「winner」を掛け合わせた最強の合格祈願ができますね。ちなみに、混同しやすいウインナーとソーセージの違いについて。ソーセージは挽肉などを腸詰めしたものの総称で、ウインナーは加熱された太さが20ミリ未満のソーセージのことだそうです。
脂が甘くてさっぱりとした鹿児島黒豚「短鼻豚」を使い、商品添加物を使用しないという信条で作られるウインナーは、お子様のいる家庭にも自信を持ってすすめたい一品。心がほっとするような優しい味わいのウインナーで、受験生を応援しましょう。
⑤ マルチなシーンで活躍するテッパン縁起食材
問答無用の縁起言葉である「福」のように、食べ物の中にも慶事を中心とする万事に利用されるものがあります。日頃からよく口にするものであっても、縁起の良さを意識するだけで幸福感が増しそうです。贈り物にするときにも、ちょっとした添え言葉で謂われを伝えると喜ばれるはずです。
鯛(たい)
これを語らずして縁起物フードは終われません。「おめでタイ」に掛けた鯛は、誕生日をはじめとして、結婚祝い・開店祝い・長寿祝いなど、なんでもござれの万能な縁起物。「合格しタイ」「結婚しタイ」「出世しタイ」と、どんな願望に繋げることもできる融通の利く食材です。
カチン!と塩を割ることからはじまる鯛の塩釜焼は、お食い初めや長寿祝いに用意したい縁起物フード。愛媛県ゆら半島周辺の美しい海で育った「ゆら鯛」は日本を代表するブランド鯛。塩釜焼や姿焼きなら豪華な食事に、炊き込みご飯にしても日常の中にもプチ贅沢を添えてくれます。
小豆(あずき)
魔除け・邪気祓い・厄除けの意味合いをもつ赤色が特徴的な小豆は、これまた代表的な縁起物のひとつ。お盆やお彼岸におはぎを供えたり、お正月の厄除けにぜんざいを食べたり、お祝いの席で赤飯を食べたりするなど、古来からあらゆる場面で利用されてきました。古事記の中では五穀豊穣の穀物のひとつとして数えられるほど、日本人にとって関係性の深い食材です。
創業明治10年・近江の手作り和菓子舗「大彌(だいや)」が創る、白玉とヨモギを練り込んだ白玉が入ったぜんざい。ひんやり冷たいあんこと白玉は、夏の贈り物にぴったり。お好みで生クリームやアイスをトッピングすれば、和カフェさながらのデザートになることも魅力的です。
紅茶
紅茶は、魔除けの「赤色」であることや、紅茶を「幸茶」を書くことで「幸せのお裾分け」という意味合いを持たせることができるため、幸福の象徴と考えられています。また、古代中国では紅茶が不老長寿の薬であったことから、長寿につながる縁起物でもあります。紅茶葉にお湯を注ぎ立ち込める蒸気は、災いや不幸から身を守ってくれそうな不思議なパワーを感じます。
まるで絵本の表紙ような、可愛いパッケージが人気な「カレルチャペック」の紅茶ギフト。40個ものティーバッグが詰めあわされた缶入りのギフトセットは、紅茶好きのお母さんや友達の心を弾ませる贈り物です。今日はどれにしようかな?なんて、日々の楽しみもプレゼントすることができます。
⑥ 一年を通じた季節の行事で楽しむ縁起物
お正月にはじまり、節分、ひな祭りと、日本には季節の行事が盛りだくさん。そのたびに、おせち料理や太巻きなど、何かしらのゲンを担いだ食べ物が登場しますよね。それがいわゆる「行事食」です。幸福の祈りが込められた行事食を、月ごとにみていきましょう。
[ 1月 ]福茶
福茶とは、お湯に梅干し・塩昆布・豆(黒豆や大豆)・山椒などを入れたお茶のことで、正月や節分に飲む習慣があります。正月の福茶は、正式には元日に初めて汲んだ若水で作り、「大福茶(おおぶくちゃ)」と呼ばれています。これは、平安時代の空也上人がお茶に梅干しを入れて振舞い、多くの人の病を平癒させたのが始まりと言われ、無病息災への祈りが込められています。
新しい年に、相手の家族の健康を祈願して贈りたい大福茶。金粉や細切り昆布が配合された福を呼び込みそうな贈り物です。家族や親戚と賑やかに過ごすお正月にうってつけ。元日の朝、おせち料理に箸を付けるよりも前に、家族揃って新しい年の始まりを祝います。
[ 1月 ]お雑煮
お雑煮は、年神様の魂が宿った餅を食べるためという謂われがあり、食べることで生命力が与えられる、とてもありがたい料理です。雑煮という名前は、室町時代の武家社会で祝い然として出された「烹雑(ほうぞう)」に由来します。烹は煮るという意味で、餅と地元で採れた海や山の幸を雑多に煮たことから「煮雑(にまぜ)」とも呼ばれ、これを反転したのが雑煮です。
お雑煮は地域の食文化が反映されているため、全国でも場所によって具材も味もさまざま。その土地でとれた食材を使い、独自の発展を遂げてきたお雑煮は、懐かしいふるさとそのものです。白味噌ベースで、白餅・ニンジン・三つ葉などがはいった「京都・鳴海餅本店」のお雑煮は、レンジや湯銭で温めるだけの簡単グルメ。お餅も入っているので小腹も満たされます。
[ 1月 ]七草粥
毎年1月7日にいただく七草粥を楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。これは、中国伝来の「人日(じんじつ)の節句」の行事食で、1月7日に人を占い、7種類の野菜を入れた汁ものを食べて無病息災を願うという習慣に由来します。1月15日には、小豆を入れた粥を炊き、無病息災と五穀豊穣を祈って食べる習わしもあります。
せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ。春の七草を調達してお粥にするのは、忙しい現代人にはひと苦労。電子レンジ調理のカップ入り七草粥は、手軽に春を感じることのできる便利な行事食です。
[ 2月 ]恵方巻き
節分に食べる恵方巻きは、七福神にちなんで七種類の具材が使われています。福を巻き込んでくれるので切らずに食べるのだそうです。また、その年の恵方(縁起のいい方角)に向かって無言で食べきると、一年を無病息災で過ごせると言われています。これは、話すことを「福を離す」と掛けた謂われや、神社の無言参りから来ているとも言われています。
ネギトロ・イカ・穴子・エビ・鯛昆布〆・キングサーモン・胡瓜と、豪華な7種類の具材が入った「海鮮巻き寿司」。アゴが外れそうになるほどギッシリ詰め込まれた海鮮は大漁をイメージさせ、これでもかと福を呼び込んでくれそうです。
[ 2月 ]赤飯
お祝い行事の定番料理といえば赤飯。お赤飯(小豆)の赤い色には魔除けの力があるとされ、お祝い事には欠かせない食べ物です。お祝いの席で出されるものとして広まったのは江戸時代の頃。当時はお米が高級な食材であったことから、神様に赤米を炊いて供える風習から広まったそうです。お赤飯に添えられている葉っぱは、「難を転じる」に通ずる南天の葉です。
日本橋に本社本店をかまえる「榮太樓總本鋪(えいたろうそうほんぽ)」は、1818年(文政元年)創業の老舗和菓子店。小豆と米の扱いに長けた和菓子職人がつくる赤飯は、もちもち食感が嬉しい絶品の行事食になります。蒸し器・湯せん・電子レンジで温めて、厳選食材の味わいを堪能してください。
[ 3月 ]ちらし寿司
ひな祭りで振舞われることの多いちらし寿司も、縁起物を盛り込んだ料理。海老は長寿、れんこんは見通しが効くように、豆はまめに働けますように、という願いを込めた縁起の良い料理なのです。菱餅と同じように赤白緑が入るのは、桃の花・雪解け・若草という春の情景を表しているとも言われています。
少しずつ食事を楽しみたい人にオススメしたい一膳ごはん。13種類の中から10個を選んでセットにする一粒庵の冷凍ごはんは、ちょっとだけお祝い感を出したいシーンにふさわしい一品。ゴボウ・にんじん・蓮根・筍がはいった根菜ちらし寿司や、華味鳥そぼろ寿司でひな祭りをプチエンジョイしましょう。
[ 5月 ]柏餅
端午の節句で振舞われる食べ物には、子孫繁栄や子供の成長を願う心が込められています。柏餅は、新しい葉が出ないと古い葉が落ちない柏の葉で餅を包み、子供が生まれるまで親は死ぬことがない(家が絶えることのない)子孫繁栄の象徴。関西で主流のちまきは、端午の節句とともに中国から伝わったもので、子供が無事に育つようにとの魔除けや邪気を払う意味がある食べ物です。
白生地・こしあん、よもぎ生地・つぶあんがセットになった柏餅の詰め合わせなら、毎日食べても飽きのこないおやつになりそうです。コシがあって歯切れの良いと評判の「三日月」の柏餅は、職人のこだわりがつくり上げた銘菓です。
[ 5月 ]鰤・鰹
鰤(ぶり)は、大きくなるにしたがってイナダ・ワラサ・ブリと名前が変わる縁起の良い出世魚です。同じ出世魚であるスズキも、節句料理として使われることの多い魚です。また、鰹(かつお)は「勝つ」にかかる食べ物で、どちらも子供の健やかな成長を願う気持ちが込められています。
九州・宮崎県産「活〆日向灘ぶり(はまち)」を鮮度そのままに冷蔵(生)配送してくれる(冷凍タイプもあり)、うまい刺身専門店の「請関水産」。新鮮なブリならやっぱりお刺身で食べたくなりますが、贅沢に照り焼きでいただいても違いがわかって楽しめるかもしれません。
[ 6月 ]水無月
水無月(みなづき)は、毎年6月30日に行われる「夏越しの祓」に合わせて登場する和菓子。氷に見立てた三角形のういろうの上に、小豆が乗っています。旧暦6月1日に氷を食べることで夏バテを予防するという風習にちなんでいます。
京都の和菓子「京みずは」でつくられる水無月は、もっちりとしたういろうに、あっさりとした甘さの小豆をのせた、昔ながらの伝統和菓子です。あっさりとした味わいの「水無月 白」と、宇治抹茶の渋みが小豆の甘みを引き立てる上品な味わいの「水無月 抹茶」で、涼を感じる贈り物はいかがでしょう。
[ 7月 ]そうめん
七夕の行事食、そうめん。七夕は麦の収穫祝いも兼ねていて、無病息災を祈願してそうめんを食べるようになったと言われています。そうめんは「喜びを細く長く」という縁起をかつぐ意味を込めて、結婚式の引出物としても活用されています。
夏野菜を練り込んだ色とりどりの三輪そうめんは、子供のワクワク感を盛り上げること間違いナシ。かぼちゃ・トマト・オクラの3種が練り込まれているので、子供に野菜を食べてもらいたいお母さんもニンマリ。夏の定番土産になりそうなオススメのそうめんギフトです。
[ 9月 ]菊酒
9月9日は五節句のひとつである「重陽の節句」で、「菊の節句」とも呼ばれています。重陽の節句には、菊の花びらを浮かべた「菊酒」を飲んで無病息災や不老長寿を願ったり、平安時代には菊を眺める「観菊の宴」で厄払いをしていたと言います。秋らしい雅やかな雰囲気のある楽しみ方ですね。
[ 9月 ]栗
9月9日の重陽の節句は、菊の節句という別称以外に「栗の節句」とも呼ばれています。重陽の節句は作物の収穫時期と重なるため、昔の庶民の間では栗ご飯を食べたり、十三夜の栗名月に栗を供えたりしていました。また、「くんち(九日)に茄子を食べると中風にならない」という言い伝えを基に、旧暦の9月9日には収穫を祝う秋祭り「くんち」が行なわれ、茄子料理を食していたそうです。
信州名産品、小布施の栗を使用した「栗庵風味堂」の栗ごはん。原料のお米には国産うるち米を100%使用し、ご飯の粒間を残したままでレトルトパウチされています。自宅用でも贈り物でも、秋を感じられるシーズンギフトになることでしょう。
[ 12月 ]かぼちゃ
冬至の定番食材であるかぼちゃ。かぼちゃを漢字で書くと「南瓜」で、「北(陰)から南(陽)に向かう」という意味があり、縁起が良いとされています。また、銀杏・蓮根など「ん」のつく食べ物を食べることは「運盛り」と呼んで縁起を担ぐ習わしがあり、南瓜もその代表格です。栄養面でも、カロチンやビタミンなど栄養が豊富な食材として知られています。
北海道・函館で親しまれる「五島軒」のパンプキンパイ。特徴的な黒っぽい餡は、かぼちゃの皮まで使って素材の風味を余すところなく味わえます。バターと生クリームをたっぷり使って包まれたパイは、上品でキチンと感のある礼を尽くした贈り物になることでしょう。
[ 12月 ]蕎麦
大晦日に食べる年越し蕎麦には、「長生きする」という意味や、切れやすい蕎麦で苦労と悪い縁が切れる、運気が上がるなどの縁起の良い謂れがあります。薬味のネギにも「ねぎらう」「祈ぐ(ねぐ=祈る)」という意味があるのですよ。また、引越しのご挨拶として贈る麺類は「末永くよろしくお願いいたします」の想いを込めた縁起物として考えられています。
江戸時代末期に創業し、大正天皇をはじめ数々の皇室の方々に献上された「羽根屋」の蕎麦。ゆっくり時間をかけて石臼挽きで製粉されたそば粉、鰹節の最高峰である本枯れ節が使われたつゆ、本醸造の国産丸大豆醤油など、すべての素材が一級品の出雲そばです。鴨料理専門店とコラボした鴨蕎麦セットは、年越しそばだけでなくちょっとしたお礼ギフトでも喜ばれそうです。
贈るシーンには気を付けたい、縁起の悪い食べ物
ここまでは、縁起の良い謂われをもつ縁起食材についてご紹介してきましたが、一方でシチュエーションによっては縁起が悪いと考えられる食べ物も存在します。相手に対して失礼のないよう知っておくと便利であるとともに、縁起の悪さ(忌み言葉)を避け、縁起のいい言葉に言い換えるゲン担ぎもあるので参考にしてみてください。
海苔(のり)
海苔は、法事のお土産として活用されることがあるため、慶事では避けられることがあります。しかし、昔は海苔の生態系が明らかでなく、収穫が運に左右されるものであったことから「運草」と呼ばれ、奈良時代より前には朝廷に献上されるほどの高級品。本来は希少性から縁起のいい食材とされてきたので、季節の挨拶などに贈っても良いでしょう。
お茶
お茶も弔事でよく用いられる贈答品であるため注意が必要です。この世とあの世の境界を越えて旅立つという意味合いがあったり、お茶を飲みながら故人を偲ぶといった用途で使われるため、還暦などの賀寿のお祝いには避けた方が無難でしょう。ただし、お茶の木は摘んでも摘んでも芽が出てくる常緑の木であることから「お芽出たい」と言われ、お祝い事にもよく用いられています。
肉や魚
ギフトの定番である肉や魚も、香典返しなどの不祝儀では避けるべきと考えられています。これは、故人の死後から四十九日まで、肉や魚など「四足生臭もの」を抜いた精進料理を食べる習慣が仏教ではあったことに由来します。ただし、一般的には生肉や生魚のことを指すため、加工品であれば特に気にする必要がないという考え方もあります。
蟹(かに)
如何にも縁起の良さそうなカニも、ハサミを持つことから「縁が切れる」を連想させるため、特に結婚式で避けられています。また、カニは横歩きなので、状況が「横ばい」で進まないことを意味したりもします。しかし、カニのハサミも捉え方次第で「未来を切り開く」や「邪気を取り除く」という意味で使われたり、「Vサイン」に見えることから勝負事の前に食べられたりもします。
するめ
するめは、博打の「擦る」とかお金の「掏る」などを連想させるため、縁起が悪い食べ物と考えられていますが、忌み言葉を使わずに「アタリメ」と言い換えて縁起物と捉えられることがあります。また、当て字で「寿留女」と書いたり、噛めば噛むほど味がでて日持ちもいいことから「末永く幸せが続く」という意味を持たせ結納品に用いられたりもします。
梨(なし)
梨もまた、「無し」を連想させるため縁起が悪いと言われています。さらに、梨の皮には黒い斑点が付いていることから、名前に「梨」の漢字を使うと顔にそういった症状が出てしまうと不安視されていました。しかし、梨も「有りの実」という言い換えで縁起物と見なしたり、家の鬼門(北東)に梨の木を植えて「鬼門無し」とすることもあるそうです。
バナナ
言わずもがな、バナナは皮で「滑る」ことを連想させるため、特に受験や試験などを控えた人には御法度だと言われています。また、その昔カリブ海で沈没した木造船が積み荷のバナナの腐敗が原因だったことから、船乗りはバナナを不吉なものとして捉えているそうです。しかし、風水ではバナナのような黄色のものは金運アップの縁起物として考えられたりもします。
味噌(みそ)
実は、味噌を使った料理も縁起が悪いとされています。これは、失敗した時に「味噌をつける」という言葉を使うことから由来するもので、「失敗して恥をかく」ことを懸念して特に婚礼イベントで避けられています。しかし、天下を取った徳川家康が赤味噌を好んだことから、東海地方では「勝つ」に掛けた味噌カツをゲン担ぎにすることがあるそうです。
落花生(らっかせい)
落花生は字のごとく、花が枯れ落ちて実をつけるため、縁起が悪い食べ物と捉えられたりもします。特に「落ちる」という言葉を使うため、受験や試験を控えた人には避けるべきでしょう。しかし、落花生はひとつの房に多くの実を結ぶことから、商売繁盛や子宝祈願などの願いを込めることもできるそうです。
おわりに
日常をハッピーにしてくれそうな「縁起のいい食べ物」は見つかりましたでしょうか。自分のために用いるだけでなく、幸せのお裾分けを意識して、大切な人が明るい気持ちで新たな一歩を踏み出せるようなギフトとして贈ってみてください。縁起物の食材をたくさん活用して、周囲の人たちが幸せ一杯に過ごせると嬉しいですね。