世界的にも珍しいと言われる日本の宗教観。弔事などでは仏教の習わしを重んじる一方で、食に対しては寛容で、クリスマスやハロウィンなど様々な国・宗教の文化を行事に取り入れ多元性を極めています。そんな日本でも贈り物をするときは忌み言葉を連想させる品物を避けたりもしますが、海外では特に宗教的観念による厳格なタブーが多く存在します。
日本在住だったり旅行やビジネス目的での訪日外国人が近年さして珍しくなくなった日本では、外国の方に手土産やお祝いギフトを贈るシチュエーションも多くあるでしょう。禁忌が少ない日本人に比べて、知っておかなくてはならない海外の贈り物マナー。本記事では、そういった外国人へのギフトで注意すべきことについてご紹介していきます。
目次
- 宗教上の理由から食べ物のギフトには注意
- 縁起の悪いジンクスがある品物は避けるべき
- 日本と海外で異なるギフトカルチャーの代表例
- 海外VIPなど外国人にギフトを贈るときの注意点
- 日本の魅力が伝わる、おすすめのプレゼント30選
- ① 九谷和グラス(清峰堂)
- ② 宮内庁御用達の漆器(山田平安堂)
- ③ 蒔絵ボールペン(PLATINUM)
- ④ 金沢箔工芸品(箔一)
- ⑤ 江戸切子(カガミクリスタル)
- ⑥ 錫製雑貨・酒器(能作)
- ⑦ 茶道具セット(芳香園)
- ⑧ 日本製の傘(小宮商店)
- ⑨ 京扇子(金彩扇子作家×宮脇賣扇庵)
- ⑩ 夫婦箸(兵左衛門)
- ⑪ 竹の器(RIVERET)
- ⑫ 金箔コスメ(MAKANAI)
- ⑬ 薬用入浴剤(華密恋)
- ⑭ ハンカチーフ(CLASSICS the Small Luxury)
- ⑮ スカーフ&ストール(Miutt)
- ⑯ 注染手ぬぐい(にじゆら)
- ⑰ 線香・香りの雑貨(薫玉堂)
- ⑱ 便箋・和紙製品(榛原)
- ⑲ 苔テラリウム(苔庵介る)
- ⑳ 水筒・マグボトル(CORKCICLE)
- ㉑ ワイヤレススピーカー(BALMUDA)
- ㉒ 脱臭ハンガー(Panasonic)
- ㉓ 体験ギフト(SOW EXPERIENCE)
- ㉔ 和惣菜(下鴨茶寮)
- ㉕ 椀もなか(林久右衛門商店)
- ㉖ そうめん・お米(池利/AKOMEYA TOKYO)
- ㉗ 和の調味料(茅乃舎/solco)
- ㉘ 和菓子(桂新堂/松﨑煎餅)
- ㉙ 日本茶(茶和花/一保堂茶舗)
- ㉚ 日本酒(旭酒造/玉乃光酒造)
宗教上の理由から食べ物のギフトには注意
世界三大宗教と呼ばれるキリスト教・イスラム教・ヒンドゥー教の人口比率は、80億人に迫る世界人口の中で推計70%を超えます。宗派によっても異なるものの、これらの宗教では肉や魚介、アルコール類などを禁止していることも多く、よほど確信がない限りは食べ物のギフトは避けるべきでしょう。ここでは、代表的な宗教における食べ物の制約についてご紹介します。
イスラム教徒
イスラム教徒の人口は世界全体で25%(2020年推計)を占めるほど。イスラム教徒の中では、特にアジア・太平洋地域の人口が60%超と多く、次いで中東・北アフリカの人口が20%程度だと言われています。イスラム教徒は、ムスリムの聖典であるコーランによって食べることを禁じられている食材が存在します。
代表的なものでは、コーランに直接的に記述のある「豚肉」や「宗教上の適切な処理が施されていない肉」、「アルコール類」や「血液」などが該当します。肉そのものだけでなく、ブイヨン・ゼラチン・ラードなど豚の骨や油が使われた食材も禁止されています。アルコールについても、料理酒・調味料・香り付けなど飲用以外もNGです。禁止ではないものの「魚介類」や「発酵食品」も嫌悪感を示すと言われています。
ヒンドゥー教徒
ヒンドゥー教徒は世界で14.9%(2020年推計)の人口が存在し、インドでは人口の80%超、ネパールでも人口の過半数、バングラデシュやスリランカでも人口の15%程度がヒンドゥー教徒だと言われています。ヒンドゥー教徒は肉食を避けることが専らで、特に家畜牛の一種である瘤牛(コブウシ)は、母性と豊穣を象徴する聖なる動物として崇拝され食べ避けられています。
主に肉全般が禁忌となっていて、特に崇拝の対象である「牛肉」、不浄な動物とされる「豚肉」が避けられ、イスラム教と同様に肉の出汁や脂肪・油が入った食材も注意が必要。肉食をする人でも、牛と豚を避けて鶏肉・羊肉・ヤギ肉を食するようです。また、一般的には「魚介類」「卵」「生もの」「五葷(ニンニク・ニラ・らっきょう・玉ねぎ・アサツキ)」も避けるべき対象として見なされています。
キリスト教徒
多くの宗派に枝分かれするキリスト教は世界最大の宗教と呼ばれ、キリスト教徒は世界人口の31.3%(2020年推計)。特にヨーロッパでは人口の約75%、ラテン・アメリカでは人口の約97%、北アメリカでも人口の過半数がクリスチャンと言われています。比率の少ないアジアでも、フィリピンは80%超、韓国(大韓民国)は約30%の人口を占めるそうです。
キリスト教では宗派によるものの、食に関してはおおむね寛容で、基本的には禁止食材はありません。例外的に、末日聖徒イエス・キリスト教会(通称モルモン教)では「肉全般」や「アルコール類」、コーヒー・紅茶・お茶などの「カフェイン含有飲料」、「タバコ」などを禁止。セブンスデー・アドベンチスト教会では、信者に菜食を勧めて肉食を避けています。
ユダヤ教徒
イスラエルで多数を占めるユダヤ教では、旧約聖書に書かれたカシュルートと呼ばれる食事規定が存在します。肉類では、「鳥類(猛禽類)」や「馬」「豚」「ウサギ」などを禁止。逆に、牛・鹿・羊など、4つ足でひづめが分かれている反すう動物は食べても良いとされています。魚介でも「カニ」や「ナマズ」などが禁止されていて、鮭やマグロのようにヒレと鱗が両方あれば良いとされます。また、アルコールもコーシャ(ユダヤ教の食事規程)が認定するものに限り許可されています。
仏教徒
仏教徒の90%以上は、中国・日本・タイ・ベトナム・ミャンマー・スリランカ・カンボジア・韓国などアジア諸国に在住しています。旧来は生き物の殺生を禁じ菜食中心でしたが、現代では厳格な仏教徒以外は肉食をする人も多くいます。一部の僧侶や厳格な信徒は「肉全般(特に牛肉)」や「五葷(ニンニク・ニラ・らっきょう・玉ねぎ・アサツキ)」を避けると言い、肉は骨(出汁)や脂肪(油)が入った食材や調味料も禁止の対象です。
縁起の悪いジンクスがある品物は避けるべき
日本では、贈り物をするときに「縁起の良し悪し」を配慮することが通例です。たとえば、贈り物全般で言うと、縁が切れることを連想させる「刃物」、苦(9)や 死(4)を連想させる「櫛」、手切れ(手巾)を連想させる「ハンカチ」、割れることで関係が壊れてしまう「割れ物」など、忌み言葉には注意が必要です。
目上の人であれば、踏みつけるイメージがある「履き物」、勤勉に励んで欲しいという上から目線を印象付けてしまう「鞄」「時計」「文房具」。弔事でよく使われる「日本茶」も慶事では縁起が悪いと言われ、引越し祝いでは「火を連想するもの」、お見舞いでは病気が長引く(根を張る)ことを懸念して「鉢植えの花」を避けたりもします。
実は、これらは中国や欧米諸国での言い伝えに由来することも多く、日本人がそれを踏襲している側面があったりします。外国人に贈り物をするときには、前提として贈り物に対する思想(ジンクス)を知っておくべきで、万が一のトラブルを回避する予防線にもなるでしょう。ここでは、世界各国で縁起が悪いとされる代表的な品物をご紹介します。
欧米全般
欧米と一口に言ってもEU諸国をはじめとして多種多様な国々があり、一概には言えないことでもありますが、まずは「石鹸」や「香水」など身嗜みを整える品物について注意が必要だと言われています。体臭や衣服の匂いに敏感な欧米では、それらの贈り物が皮肉に受け取られることがあり、香りにこだわりを持っていることが多いため、パーソナルスペースに踏み入れられた不快感を抱くこともあるそうです。
プライベートに入り込むといった観点では、欧米は個人主義が徹底されているため、特にビジネスシーンの贈り物では配慮が必要です(身内であれば問題ないケースも多い)。たとえば、私的に使われる「寝具」や「タオル」、ネクタイやスカーフ・ハンカチなどの「服飾雑貨」は可能なかぎり避けるべき。特に、女性から男性にネクタイを贈ることは「あなたに首ったけ」という意味が含まれるため注意しましょう。
また、日本でも避けられることがある、ハサミやナイフなどの「刃物」も特にヨーロッパでは避ける傾向があります。ほとんど日本と同じ理由ですが、親しい人との絆を切断してしまうといった考え方があるためです。ただし、どうしても刃物を贈りたい場面では、贈り相手が贈り主に少額のコインを渡すことで「プレゼントではない」ことになり、ジンクスを打ち消すようにしているそうです。
アメリカ
アメリカで代表的なNGギフトが、ビジネスシーンでよく使いがちなノベルティなど「会社のロゴ」が入った品物。プライバシー権の発祥とされるアメリカでは、広告物や宣伝に対して敏感で、ギフトという名目で宣伝しているのではと捉えられかねません。そのため、自社のロゴや会社名が入った品物を贈ることはマナー違反だと考えられています。
また、アメリカでは成人の食物アレルギー有病率が10%超と言われているため、「食べ物」の贈り物はよく注意する必要があります。したがって、食べ物は出来るだけ避けるべきですが、贈る場合には必ずアレルギーの有無を確認しましょう。さらに、前述のようにキリスト教の一派であるモルモン教では、肉・アルコール類・カフェイン含有飲料を禁止しているため注意です。
イギリス
イギリスでもアメリカ同様に「会社のロゴ」が入った品物は控えた方が良いでしょう。他に代表的なものとしては、「紅茶」や「洋菓子」などイギリスで有名な食品です。イギリス人は誇り高きアングロサクソンの諸国でもあり、イギリス土産としても知られる紅茶やクッキー・チョコレートは自国が世界一と考えられていて、保守的な傾向があります。
また、日本で言う菊のように、イギリスでは「白い百合」が贈り物には不向きとされています。これは、死者に捧げる花として、死亡の意味合いが含まれているためで、フラワーギフトを贈るときには注意が必要です。
フランス
フランスでは、「カーネーション」を贈ることは一部で避けるべきと言われています。一説によると、19世紀に劇団で働く俳優の契約延長をしない場面で、手紙や文書ではなくカーネーションの花束をあげてそれを伝えていた伝統に由来するそうです。
ドイツ
ドイツでは、「チューリップ」は無常の花と言われていて、絶交を意味するため、贈り物には不向きだとされています。また、「誕生日よりも前にお祝いすること」は、運が逃げると考えられているためマナー違反。誕生日プレゼントは、バースデー当日や少し遅れ気味に渡すことが無難です。
ロシア
ロシアでは、別れの象徴である「黄色い花」は、別れを告げ関係が終わる意味合いをもつためタブー視されます。さらに、花束を贈る場合には、花の本数にも注意が必要です。「偶数の花」は不幸を招いたり、死を呼び寄せるといった迷信があるため、特に葬式で使われたりします。お祝いでは必ず奇数本の花束を贈るようにしましょう。
他の欧米諸国と同じように、鋭利な「刃物」も、贈り相手に失敗や失意をイメージさせ揉め事の原因にもなるため注意が必要です。さらに、財産の喪失を連想させることから、「空の財布」は贈り物にNGとされます。ただし、財布の中に紙幣を入れることで、富を引き寄せる品物へと好転させる方法もあるそうです。
韓国
韓国で「靴」の贈り物は、相手が出て行ってしまうことや人が離れていくことを連想させるため、贈り物には避ける傾向があります。また、「ハンカチ」は涙を拭くものであり、別れを連想させるため、特に恋人や夫婦間での贈り物には不向きと考えられています。
他にも、旧来から悪魔祓いの儀式で人形が使われていたため、「ぬいぐるみ」や「人形」のプレゼントは不吉だと考えられ控えることがあります。ちなみに、日本と同様に、手紙を「赤文字」で書くことは血や死をイメージさせることから避けるようにしましょう。
中国・台湾
中国など中華圏には多くのジンクスが存在し、色で言うと「青・藍・白・黒」などが不吉とされています。特に、白色のラッピングは葬式で現金を包む封筒の色をイメージさせるため絶対にタブー。また、「緑色の帽子」は、恋人や結婚相手に浮気・不倫された人と主張していることになるため、帽子だけでなく緑色の洋服もプレゼントには避けましょう。逆に、黄色・オレンジ色・金色などは幸運の色で縁起が良いとされています。
詰め合わせやいくつかの商品を贈る場合は「奇数」を避けて偶数にします。日本では割り切れる数字が不吉だと考えられ、真逆の考え方なので注意が必要です。これは、中国の四字熟語である好事成双に起因するもので、2の倍数が幸運を引き寄せると考えられているためです。6は “順調” と同じ発音、8は “発財(富を得る)” と同じ発音であり、9も “久(永久に続く)” をイメージさせ好まれます。ただし、4は日本同様に “死” を連想させ避けられます。
品物で挙げてみると、「時計」は “鐘[チョン]” と発音するため終わり(絶交)を意味し、時計を贈ることは “送鐘[ソンチョン]” と読み死を看取る “送終” と同じ発音なので、中華圏ではタブーだと考えられています。ただし、時計とは置き時計や掛け時計のことを指し、腕時計は関係ないとされています。
そして「傘」や「扇子」も、別れを意味する “散[サン]” と似たような発音なので、縁起の悪い贈り物とされています。傘や扇子を贈ると、私から離れてほしい、家族がバラバラになる、縁がなくなるなど、不吉なことを連想させてしまい、特に友人に対しては贈ってはいけない品物だと言われています。
中国・台湾では他にも、「靴」を贈る行為が立ち去ってほしいことを暗示したり、「財布」は運気が止まったりお金の管理ができていないことを意味したり、韓国同様に葬式などで涙を拭くための「ハンカチ」は縁起が悪いため、一般的にプレゼントには用いられないそうです。台湾では、葬式の香典返しとしてハンカチが使われるため、特に注意が必要です。
ベトナム
ベトナムでは、「タオル」や「ハンカチ」が困難という発音に似ていたり、葬式などで涙を拭くためのもので別れを連想させるため、プレゼントには不向きだと考えられています。同様に、「スカーフ」も涙を拭きとるために使用するのでタブー視されています。
インド
人工の80%超がヒンドゥー教徒であるインドでは、前述の通り牛肉や豚肉が禁忌となっていて、食べ物だけでなく牛革などを使用した「革製品」も、同じ理由でNGだと言われています。
日本と海外で異なるギフトカルチャーの代表例
これまでは避けるべき品物について解説しましたが、日本と海外ではギフトの贈り方や捉え方も異なる考えを持っていることがあります。たとえば、「お中元」や「お歳暮」は日本独自の習慣で、中華圏では旧正月(春節)を前にギフトを贈り合ったりします。「クリスマス」についても、日本は恋人たちのイベントというイメージですが、欧米では家族行事なので家族や友人同士でプレゼント交換をすることが一般的です。
職場での「退職祝い」や「バレンタイン」に関しても、海外(特に欧米)では日本ほど気を遣うことがありません。義理〇〇はなく、贈りたいと思う人にだけ贈ったり、クリスマスやバレンタインには最低限のカードのみ贈ったり、相手との関係性で品物を贈るかどうか判断することが多いようです。花束・アクセサリー・身に付けるものなどは、恋人や夫婦の間で贈るのが常で、高価なものは家族にしか贈らないことが一般的です。
日本では当前の如く用意する「手土産」も、欧米では定着しておらず、アジア諸国で多く見られる文化です。訪問してくれるゲストこそが主役であり、特にビジネスシーンでは手土産自体が賄賂と受け取られてしまうことさえあります。また、旅行や出張に伴う「お土産」も欧米では文化として存在せず、旅行(休暇)はリラックスするもの、出張は仕事するもの、といった考え方を強く持ちます。
プレゼントを貰う側の捉え方も日本とは異なる面が多く、欧米では直接手渡しで貰った品物も「その場ですぐ豪快に開ける」ことが一般的です。日本人の感覚としてはあまり無いものですが、即座に開けないことは関心が無いと捉えかねないので注意が必要です。また、日本の内祝いに代表される「お返し」も、欧米では気持ちに感謝しつつも返すことへの義務感はあまりないため考慮しておきましょう。
海外VIPなど外国人にギフトを贈るときの注意点
外国の方が来日されたとき、日本や自分達に好意を持ってもらいたい想いから、贈り物や手土産を用意することがありますよね。その場合、最も注意しなければならないのが、品物が「賄賂」に当たらないかということ。国や企業によっては贈答品の金額を厳格に規制していたり、相手方が賄賂と捉えてしまうケースがあるので、文化や法律をよく調べておく必要があります。特に共産主義国や社会主義国では規制が厳しいと言われています。
プレゼントの選び方についても、細やかな配慮が必要となります。基本的には、日本の伝統文化を感じられるものが良いかもしれませんが、伝統文化色を意識し過ぎず「使い道に困るもの」や「サイズ感が大きいもの」は避けましょう。たとえば、着物は自分で着付けられない人も多く注意すべきで、日本人形やこけしなども好みが分かれます。意外と和菓子も独特な甘味が苦手な人も多いと言います。宗教上の理由で、お守りも避けることが無難です。
生態系を守ることを目的として、多くの国では国外からの「肉類」や「植物」の持込みが禁止されています。特に、大自然を観光の目玉とするオーストラリアやニュージーランド、畜産産業が盛んで動物疾病の侵入に敏感な台湾などが代表的です。また、「酒類」は関税がかかるため、各国所定の持ち込み制限をよく確認しておく必要があります。酒類は液体なので、機内には持ち込めないといったルールがあることも念頭に置きましょう。
これらに配慮しながら日本の特性を活かすものを考えると、過去に日本の総理大臣からアメリカの大統領に贈ったプレゼントが参考になります。小泉首相は、自転車愛好家として知られるブッシュ大統領に「インテリジェントバイク」と「ベーブルースが日本で試合したときの切手の拡大写真」を贈ったそうです。安倍首相は、ゴルフ好きのオバマ大統領に「山田パター」や「獺祭」、金色好きのトランプ大統領に千羽鶴が描かれた「蒔絵ボールペン」や金箔があしらわれた「手許箱」を贈ったと伝えられます。
最後にギフトラッピングについて。特に欧米では、サプライズ感を演出するために包装を簡素にすることが多く、自分自身で包むことも珍しくありません。日本のように丁寧で美しい包装は、海外の方から驚かれることもしばしば。ただし、そういった習慣から、日本でラッピングされた品物を贈ると、包装に書かれたお店からのプレゼントだと勘違いされることもあるので注意しましょう。
日本の魅力が伝わる、おすすめのプレゼント30選
ここでは、海外の方に喜ばれそうな日本の伝統工芸品、日本ならではの意匠や四季折々の絵柄が入ったもの、和の雑貨や食べ物など、日本の魅力が伝わるようなプレゼントを具体的にご紹介します。高価な逸品から手軽なアイテムまで、様々なシーンで活用できそうな品々をピックアップしましたので参考にしてみてください。
① 九谷和グラス(清峰堂)
和の趣とモダンな雰囲気が調和した「九谷和グラス」。自前の遊磁窯と伝統的な窯元を駆使しながら九谷焼製品を生み出す清峰堂が、石川県の伝統工芸「九谷焼」と東京の地場産業「江戸硝子」を特殊技術によって融合させたグラスです。
九谷和グラスの最大の魅力は、一目瞭然の美しさと九谷焼×江戸硝子の組み合わせを基にした豊富なラインナップ。伝統的な画風として人気の高い「青粒鉄仙」「白粒鉄仙」は、青色や白色の細かい粒を点で打ち続け、金色で鉄仙の花を描く伝統的な絵付け技法で、根気を要する職人技から生まれた逸品です。
② 宮内庁御用達の漆器(山田平安堂)
創業1919年の「山田平安堂」は、宮内庁御用達の老舗漆器店。先人達の伝統を大切にしつつ現代のライフスタイルに合うような、オリジナリティーに富んだ新しい漆器を生みだし続けています。艶やかで上品な雰囲気を醸し出す漆器は、おもてなしのシーンに活躍する和の伝統美です。
手鞠や花、蝶々などの生き物が描かれた「フォトフレーム」は、和の風合いと丁寧な色づかいが魅力。重厚感があって華やかなデザインが、日本の美しい情景を想像させてくれます。相手が女性なら、伝統的な蒔絵が描かれた「ジュエリーボックス」を選んでも、思い出に刻まれる贈り物になることでしょう。
ご夫婦に贈るプレゼントであれば、蒔絵で描かれた梅の花の水引デザインが清々しい「夫婦腕」がおすすめ。縁結びや厄除けの意味合いをもつ水引は、人と人との縁を結ぶ、一期一会の出逢いを演出します。予算次第では、木箱に入った朱黒ペアの「夫婦箸」をセットで組み合わせても素敵です。
③ 蒔絵ボールペン(PLATINUM)
1919年創業の「PLATINUM」は、万年筆を中心に日本製筆記具の発展に大きく寄与してきました。天然記念物の屋久杉を使った「屋久杉万年筆」、伝統的な加賀平蒔絵や会津蒔絵をあしらった「蒔絵シリーズ」など、日本の美を追求した万年筆を多く製造し、世界中の人々を魅了しています。
書くことに特化した「プレジデント」シリーズは、高い耐久性と絶妙なタッチのペン先を実現したこだわりの逸品。「加賀平蒔絵のボールペン」は、春秋(シュンジュウ)や扇面(センメン)の絵柄が美しく、凛とした存在感が歴史を感じさせます。よりお求めやすい「近代蒔絵ボールペン」もおすすめ。
④ 金沢箔工芸品(箔一)
金沢の伝統的な金箔文化を継承しながら、かつては仏壇や蒔絵などの材料として扱われていた金沢箔を、日本で初めて工芸品として仕立てた「箔一(はくいち)」。丁寧に作られたた工芸品や料理用金箔だけでなく、アート性を取り入れた金箔インテリアなども展開します。
トランプ大統領就任後、初めての日米首脳会談で安倍首相が贈った「花見鳥手許箱」と「蒔絵ボールペン(千羽鶴)」は、金色を好むトランプ氏に寄り添い選ばれたと伝わります。煌びやかさを抑えた箔製品だと、繊細でありながらも重厚感のある「屏風時計」も海外の方への贈り物に喜ばれそうです。
⑤ 江戸切子(カガミクリスタル)
日本を代表するガラス食器メーカーである「カガミクリスタル(KAGAMI CRYSTAL)」は、1934年に日本初のクリスタルガラス専門工場として創業。長らく皇室御用品や250以上の日本大使館・領事館で公式に使用され、伝統的な江戸切子などのカット技術は国内外で高い評価を得ています。
鮮やかな赤色・青色の色を被せたクリスタルガラスに、江戸切子を施した「ペアロックグラス」は、伝統的な六角・八角籠目の切子模様ではなく、幕襞(まくひだ)に四角籠目紋という新しくも魅力的なデザイン。和を感じさせる江戸切子紋様と、洋を感じる華やかなカットが調和した美しい一品です。
⑥ 錫製雑貨・酒器(能作)
富山県高岡市は、江戸時代から歴史を刻んできた伝統ある鋳物の町。この地で1916年に創業した鋳物メーカー「能作(のうさく)」は、仏具・花器・茶道具・錫テーブルウェア・ホームアクセサリーなど、脈々と継承してきた技術に時代を反映させた鋳物を取り扱います。
錫100%片口1ヶと富士山のぐい呑錫・金が各1ヶのセット「富士山ギフト」は、ひとつひとつが職人の手作業で仕上げられ、日本の象徴であり縁起物の富士山が外国人ウケする一品。縦横に引っ張ったり曲げたりすることで、かご状に変形する「KAGO」も、パンやフルーツが入りコンパクトで贈答向きです。
⑦ 茶道具セット(芳香園)
江戸後期に創業して以来、160年にもわたり京都・宇治茶の味を守り続けてきた老舗茶問屋の「芳香園(ほうこうえん)」。四代目となる北村社長自ら茶師を務め、伝統を継承しながら、時代を先取りした技術・製品を世に出しています。
日本屈指の星空と清流が流れる星野村で茶づくりに励む星野園製抹茶と、岐阜県美濃焼の抹茶茶碗や三重県萬古焼の茶筅休めなどがセットになった「茶道具・抹茶セット」。可愛らしくモダンな茶道具と化粧箱、そして、初心者向けに添えられた抹茶の点て方の説明書は、日英表記なので海外の方でも安心して贈ることができます。
⑧ 日本製の傘(小宮商店)
最盛期には東京都内に70店舗以上ひしめき合っていた傘の専門店も、今では数えるほど。1930年から傘づくりを生業とする「小宮商店(こみやしょうてん)」では、山梨県の名産品である甲州織を使い、高級装飾品として憧れの的だった洋傘をつくり始め、今なお伝統を継承し続けています。
ロングセラーシリーズ「かさね」は、16本骨の丈夫な長傘で、球体に近いエレガントな丸みが特徴。繊細な甲州織の生地を存分に楽しむことができるとともに、二色織りのバリエーションが豊富な点も魅力です。また、かさねシリーズの折りたたみ傘の中から本人が直接選ぶことができる「かさねのカタログギフト」も便利で使い勝手バツグンです。
男性向けなら、メンズ折りたたみ傘の「甲州織 橘-たちばな-」がオススメです。末広がりの傘は、新たな旅立ちにふさわしい縁起物で、傘の持ち手にイニシャルを彫れば、ひときわ特別感のあるスペシャリティーギフトに。粋でファッショナブルな色味は、大人の男性にピッタリな一品です。
⑨ 京扇子(金彩扇子作家×宮脇賣扇庵)
歴史と風格を体現した京扇子は、手触りや使い勝手など高い評価を受けている逸品。1823年創業の老舗の京扇子店「宮脇賣扇庵(みやわきばいせんあん)」では、扇骨・折り・附けとそれぞれ確かな腕を持つ職人が作業にあたり、厳しい検品を行なうことで、老舗らしい品質とサービスを提供しています。
京もの認定工芸士である金彩扇子作家・米原康人氏がデザインし、宮脇賣扇庵が仕立てた「京扇子 いぶし銀」は、重みのある質感と銀の色合いが魅せるテクスチャーが美しい贅沢な逸品。時間と手間から生まれた表現はまさにいぶし銀です。京友禅の老舗と宮脇賣扇庵がコラボレーションした「千總×宮脇賣扇庵 扇子」も、気品溢れるデザインが魅力的です。
⑩ 夫婦箸(兵左衛門)
箸専門店の「にほんぼう」などを展開する、創業100年超の老舗箸メーカー「兵左衛門(ひょうざえもん)」。口に入るお箸は「食べ物である」という認識のもとで、箸先には天然の漆だけを使用し、高い安全基準で安心できるお箸づくりをしています。
末広がりの意味合いを持つ八角形のお箸と、金色の富士山が箸置きがセットになった「末広がり丸八夫婦セット」は、縁起の良い夫婦箸。オリジナルプリントの桐箱は、いかにも日本土産という趣きを感じさせます。桜の花びらが散りばめられた「星のしずく夫婦セット」も、日本好きなご夫婦へのプレゼントにうってつけです。
⑪ 竹の器(RIVERET)
「RIVERET(リヴェレット)」は、すべての製品が天然の孟宗竹で作られたテーブルウェアブランド。天然素材の美しさと卓越した職人技が光るデザインが、おもてなしや普段使いなど様々なシーンに溶け込みます。繰り返し利用できる天然資源を活用した、自然と共に生きるメッセージが込められます。
海外の方でも日常的に使える「ティーカップ&ソーサー」のセットは、上品さの中にも温もりを感じる一品。竹が持つ軽さと強度を活かした程よい薄さの飲み口と、コーヒーや紅茶の味わいを邪魔しない滑らかな質感が、陶器や金属にはない特別感を生みます。円形の「プレート」も、縁(円)をつなぐことに掛けた素敵な贈りものです。
⑫ 金箔コスメ(MAKANAI)
1899年から続く金沢の金箔屋「吉鷹金箔本舗」をルーツにもつ「MAKANAI」。日本の美意識をすみずみまで巡らせ、高い満足感とクリーンビューティポリシーを両立させたコスメブランドです。金箔による肌細胞活性化の効果を実証した、金でエイジングケアができる天然由来成分の美容コスメを取り扱います。
純度999.9‰の金箔(光沢剤)を配合し、白檀のベースに柚子・ライム・ローズマリーをブレンドした爽やかな香りの「さらりと潤う美容オイル」は、雅やかで日本らしさを感じてもらえる和コスメ。化粧水の後の肌ケアや爪のケアにも使えて重宝します。
コンパクトながらゴージャスな雰囲気満点の「金箔艶肌シート」も、最高純度の純金箔でつくられ、贅沢なリラックスタイムを演出します。シワやハリに効果がある金美容は、生涯にわたり若さと美しさを保ち続けたクレオパトラも取り入れていたと言われます。また、ゆずの香りが朝の目覚めに最適な「金箔入りマルチバーム」も人気の一品。
⑬ 薬用入浴剤(華密恋)
相手の健康を願った入浴剤のギフトは、温泉気分を味わえたりホッと一息つける瞬間を贈ることができます。「華密恋(カミツレン)」は、ハーブの女王と呼ばれ、4000年以上も前から薬草として親しまれてきたジャーマンカモミールを使った薬用入浴剤が注目のブランドです。
カミツレエキスを配合した「華密恋 薬用入浴剤」は、すぐれた保湿力で肌にうるおいを与え、乾燥・湿疹・あせもなどの肌トラブルを鎮めてくれます。また、有機肥料のみを使って栽培したカモミールの有効成分を非加熱で抽出し、化学成分を一切配合していないため、大人の肌にやさしいだけでなく、赤ちゃんにも使えるというのだから安心です。
⑭ ハンカチーフ(CLASSICS the Small Luxury)
「CLASSICS the Small Luxury(クラシクス・ザ・スモールラグジュアリ)」は、世界で初めてと言われるハンカチーフの専門店。200種類にも及ぶハンカチーフの品揃え、そして、好きな場所にイニシャルを縫い付けることできる刺繍サービスが人気です。書体や糸色を選べたり、イラスト刺繍で遊び心をプラスできるオリジナルサービスは他に類を見ません。
CLASSICS the Small Luxury 瓦照苑 -鯉-(ホワイト)
外国人に人気の瓦照苑シリーズは、能楽観世流団体とのコラボレーションで生まれた芸術的な絵柄が魅力。ハンカチーフの中を生き生きと泳ぎ回る鯉と、荒波のエネルギッシュな動きをデザインした「瓦照苑 -鯉-」。そよ風に吹き寄せられ重なり合う四季折々の草花と、金顔料で表現した霞模様が優美な「瓦照苑 -吹き寄せ-」がおすすめです。
⑮ スカーフ&ストール(Miutt)
「Miutt(ミュート)」は、インクジェット技術の高さを活かし、ポップでカラフルな楽しい世界を表現しているファッションブランド。デザイナーの榮川真帆氏がすべての絵柄をひとりで描いていて、頭の中で想像した柄をアウトプットできる画期的な技術であるインクジェットプリントを活用し、世の中に広める活動をしています。
「Miutt スカーフ & インディゴ気仙沼 天然ボタニカルストール」は、高度なインクジェットプリント技術を用いたスカーフと、天然インディゴで手染めされたストールのギフトセット。カラフルでポップな楽しい世界観のスカーフと、手染めの風合いがやさしいストールは、一緒に巻いても別々に使ってもコーディネートしやすいアイテムです。
⑯ 注染手ぬぐい(にじゆら)
注染手ぬぐいの専門店「にじゆら」は、伝統的な注染工場のオリジナルブランド。注染手ぬぐいは糸の目をふさがずに染めるため、驚くほど通気性や吸水性がよく、速乾性があるので雑菌が増えにくくて衛生的。洗うほど手触りが柔らかくなるのも魅力的な特徴のひとつです。
にじゆらの代表的な絵柄である「ROND jamboree」は、にじんだりゆらいだり、晒の柔らかさと彩り豊かな色が魅力。異なる色の染料が優しいグラデーションを生み、独特のやさしい風合いに仕上がる注染特有のデザインです。
海外の方に日本の良さを伝えたいと想うなら「ニッポンを贈る」シリーズがおすすめです。日本ならではの文化や食べ物など、土地土地の名産品などが描かれた手ぬぐいは、日本を知るきっかけにもなります。
⑰ 線香・香りの雑貨(薫玉堂)
「薫玉堂(くんぎょくどう)」は、世界文化遺産にも登録された京都・西本願寺の膝元で、本願寺出入りの薬種商として創業した「日本最古の御香調進所」。創業以来、本願寺をはじめとする全国の寺院にお香を納めるとともに、時代に即して儀式の場や日常シーンに溶け込む香りを作り続けています。
忙しい人にはリラックスを感じてもらいたいもの。そして、親交の深い人なら少しだけ冒険して、一風変わった真新しさを贈りたくなるでしょう。そんなとき、薫玉堂の「線香」は新たな境地を開いてくれます。薫玉堂で人気の香り「音羽の滝」は、発色が良いジャパンブルーでお洒落感があり、インテリアに格をもたらす伝統的な趣きを感じます。
音羽の滝・美山のレンゲ・宇治の抹茶など、京都の名所をイメージさせる、6種類の線香を詰め合わせた人気のセット商品が「試香」です。エレガントで上品さが際立つ暖色系もしくは寒色系のグラデーションに、封を開けた瞬間から心を惹きつけられます。
⑱ 便箋・和紙製品(榛原)
1806年(文化三年)日本橋に和紙小間物販売店を開業したことに始まる「榛原(はいばら)」は、創業以来一貫して和紙と和紙製品を扱い、特に看板商品となった雁皮紙(がんぴし)は、滑らかで墨つきが良いと、文人や墨客を中心に愛好されています。
榛原で人気の便箋を詰め合わせにした「便箋詰め合わせ」は、紙にこだわり続けた榛原の便箋ならではの書き味を楽しめるセット。好きな長さで切り取れるミシン目入りの「蛇腹便箋」、デザイナー竹久夢二の意匠による「一筆箋」、柴田是真の華やかな「絵はがき 花くらべ」など銘品揃いです。
季節を感じられる千代紙小物を中心にセレクトした「千代紙ギフトセット」は、レターセットや一筆箋をはじめとして、てかがみや蛇腹メモグラムなど、和の雑貨を詰め合わせたおすすめの商品。日本の伝統的な手紙文化や季節感を味わうことが出来ます。
⑲ 苔テラリウム(苔庵介る)
日本は世界でも稀な「苔を愛でる文化」があり、近年では苔好き女子が話題になったりしました。外国人には難しい側面もありますが、本人が好きだと公言しているようであれば、簡易的な苔インテリアを贈っても喜ばれるかもしれません。「苔庵介る」では、南信州の山の中で苔の育成から流木盆栽、テラリウムの作成などを行なっています。
自然の景色を切り取ったような「苔テラリウム」は、世界に一点だけのボトルテラリウム(完成品)。ボトルの中で適度な湿度が保たれるため、オープンのテラリウムや盆景と比べて育成・管理が容易で、苔自体も乾燥に強いため初心者にもおすすめ。
⑳ 水筒・マグボトル(CORKCICLE)
スポーツや登山が好きな方であれば「CORKCICLE(コークシクル)」のマグボトルはいかがでしょう。スタイリッシュなデザインのマグボトルは気分が高まるとともに、保冷25時間・保温12時間の保冷保温機能を有し、底面にシリコンの滑り止めがついているため、仕事のデスクや出張でも活躍します。
日本らしい絵柄で選ぶなら、繊細な桜の花を豪華にデザインした「SAKURA CANTEEN」は日本限定販売の品。2016年には優れたプロダクトデザインに送られるレッド・ドット・デザイン賞を受賞しました。オーソドックスなデザインのCANTEENシリーズも、メタリックカッパーが格好良くスマートに持ち歩ける保冷保温ボトルです。
㉑ ワイヤレススピーカー(BALMUDA)
言わずと知れたメイドインジャパンのオシャレ家電「BALMUDA(バルミューダ)」。もともと音楽家だった代表の寺尾玄氏が開発したスピーカーは、「生音の素晴らしさ」だけでなく、まるで「ミュージシャンが音楽を奏でるように光る」というユニークな機能を搭載しています。
77mmフルレンジスピーカーから360度に放たれるサウンドは、ライブ会場にいるような臨場感を生み出します。小型で持ち運びもラクチン、Bluetooth&AUX入力対応のため、ベランダや外出先で音源を楽しむことも可能。オルゴールのような煌びやかな見た目は、インテリアとしても大満足の逸品です。
㉒ 脱臭ハンガー(Panasonic)
外国人への贈り物で、意外と喜ばれる日本製の家電製品。日本が誇る家電メーカー「Panasonic(パナソニック)」は、自信をもって贈れる安心ギフトです。手軽さで選ぶなら、洗えないスーツやジャケットなどの臭いを抑えて消臭できるハンガー型の脱臭機「脱臭ハンガー」がおすすめ。
ナノイーX搭載の機能性ハンガーは、衣服の汗・たばこ・焼肉などの臭いをリセットし、翌朝も気持ちよく着られると評判。ハンガーの形は「八」の字をしていることから、末広がりの意味合いをもち縁起物としても新定番になりそうです。
㉓ 体験ギフト(SOW EXPERIENCE)
相手が自分で選べる使い勝手とカタログ/チケット形式のコンパクトさがウケて、近年めざましい発展を遂げている体験ギフト。国内最大手である「ソウ・エクスペリエンス」は、安心の実績と豊富なバリエーションが魅力です。
陶芸やガラス工芸、彫金、溶接、グラスアクアリウムなど、日本の技術力を誇示できるだけでなく、相手の創作意欲をかき立てるものづくりの体験が収録された「ものづくりの体験ギフト」。体験を通じて学びや発見があり、完成品は自分の想いが反映されたものになるギフトです。
一流の舞台や音楽鑑賞のペアチケットを贈れる「シアター&ミュージックギフト」も外国人におすすめのギフト。ミュージカル・バレエ・能・歌舞伎・文楽など、関東や関西の劇場の中からお好きな公演の鑑賞チケットを選べ、作り手の想いが詰まったトップクラスの公演を楽しめます。
㉔ 和惣菜(下鴨茶寮)
和の惣菜は、日本の食文化を知ってもらう上で決め手となる贈りもの。比較的に抵抗感が少なく日本食を楽しんでもらえ、調理が簡単な点もおすすめしたい所以です。動植物検疫が厳しい国への持込みを考慮し、肉類を抜いた日本食ギフトを選びました。
1856年に京都で創業した「下鴨茶寮」のおもたせは、逸品食材がほかほかご飯に合う佃煮に調理されています。料亭のご馳走「毬 – mari – 」は、ちりめん山椒をはじめ、京のぜいたく牛しぐれ、きんぴらまぐろなど生唾ものの贅沢食材を詰め合わせた、常温保存可能で便利なセットです。
㉕ 椀もなか(林久右衛門商店)
お湯を注ぐだけでお味噌汁やお吸物などの汁物を味わえる「椀もなか」は、海外の方でも手軽に日本食を楽しめる一品。軽量なので持ち運びやすい点もおすすめの理由のひとつ。見た瞬間に心が明るくなるような華やかな色合いを選んで贈りましょう。
鰹節専門店ならでは、香り高い上品なだしの風味が味わい深い「林久右衛門商店(はやしきゅうえもんしょうてん)」の汁物。ふぐ・ホタテ・カニ・のどぐろ・フカヒレのお吸い物がセットになった「お吸物詰合せ」は、素材の旨みと本格だしが合わさって絶品のお手軽グルメです。
㉖ そうめん・お米(池利/AKOMEYA TOKYO)
日本の代表的な主食であるお米や口当たり爽やかな素麺は、海外の方であっても受け入れやすい食材。米という漢字は、八十八の組み合わせで構成されることから、お米には八十八の神様が宿っていると言われ、末広がりの八は運が開けていく意味を持ちます。また、そうめんも喜びを細く長く保つ縁起物と考えられています。
1850年創業、今なお毎年宮家にそうめんを献上している「池利(いけり)」の三輪そうめんは、そうめんの発祥と言われている奈良県三輪地方の特産品。野菜パウダーを使ったカラフルなそうめん「彩野菜」は、麺にトマト・オクラ・かぼちゃが練り込まれています。カラフルで明るい色合いに受け取った人の笑顔がこぼれそうです。
全国各地から厳選したお米や食品、雑貨などを取り扱う「AKOMEYA TOKYO(アコメヤトーキョー)」は、言うなれば日本食の専門店。日本食の中心こそがお米という考えから生まれたライフスタイルショップです。桐箱に包まれたお米の詰め合わせ「謹製桐箱入り6種セット」や、天然真鯛をふんだんに炊き込む「鯛めし」がおすすめです。
㉗ 和の調味料(茅乃舎/solco)
サラリと贈れるおもたせなら、調味料がおすすめ。日持ちする調味料は、末永いお付き合いを意味合いとして持たせることができ、深みのある味わいをご家庭で自由にお使いいただけます。相手に気を遣わせないシンプルイズベストの贈り物になります。
厳選した素材から化学調味料・保存料無添加で作る出汁に定評のある「茅乃舎(かやのや)」。茅乃舎だし・茅乃舎だしつゆ・つぶぽん酢を詰め合わせた「ギフトセット」は、汁物やしゃぶしゃぶなど日常的に活躍するやさしい贈り物です。
塩専門店「solco(ソルコ)」では、ソルトコーディネーターと野菜ソムリエの資格をもつオーナーが厳選したお塩の数々が並びます。お塩の個性を見てもらいたい想いから、シンプルなガラスチューブ容器に入ったお塩は、並べるだけでおしゃれな空間を演出してくれます。気仙沼や男鹿半島など、日本の景勝地に想いを馳せてチョイスするのも素敵です。
㉘ 和菓子(桂新堂/松﨑煎餅)
世界で認められる日本のスイーツの中でも、せっかく外国人に贈るなら伝統的な和菓子をプレゼントしたいもの。煎餅なら軽量で持ち運びしやすく、日持ちするので、手土産にもうってつけです。相手が好きなときに好きな量を食べられるよう、個包装のものを選ぶのが心遣いになります。
1866年に創業を開始した「桂新堂(けいしんどう)」は、伊勢湾に面する愛知県知多半島で豊富に獲れる海老を活かした、えびせんべい一筋の老舗店。海老をまるごとプレスして焼き上げた姿焼きなどを詰め合わせた「海老づくし」は、贅沢で虜になるプレミアムな味わいです。
1804年に東京の芝で創業した「銀座松﨑煎餅(まつざきせんべい)」は、小麦粉に砂糖や玉子などを加えた甘い生地を香ばしく焼きあげた瓦煎餅が有名。「大江戸松崎 顔見世」は、松﨑煎餅を代表する伝統の瓦煎餅に加え、お米の美味しさが詰まった草加煎餅、あられを入れたバリエーション豊かな詰合せで、職人たちの心意気を感じる逸品手土産です。
㉙ 日本茶(茶和花/一保堂茶舗)
独特の風味が和文化を漂わせる、美味しい日本茶を贈ってみてはいかがでしょう。近年では海外でも日本茶ブームが訪れるなど、旨味や渋味を嗜む外国人も珍しくありません。緑が柔らかに空間を彩る日本茶の香りは、心和む時間を贈ることもできます。
京都宇治に工房を構える「茶和花(ちゃわか)」では、華やかなプリザーブドフラワーの中に植物として茶葉をあしらった、新しい造形フラワーをオリジナル商品として販売。破棄される予定だった宇治茶葉を活用した「インテリアフラワー 宇治駅」は、宇治茶葉の香りがほのかに香り、飾った場所が和の空間に早変わりします。
創業1717年(享保二年)の京都に本店を構える「一保堂茶舗」は、抹茶・玉露・煎茶・番茶など、穏やかな香りと上品な甘みが特徴の京銘茶を取り扱う老舗日本茶専門店。玉露(滴露)と煎茶(正池の尾)のセットは、青々しい香りと爽やかな旨みが持ち味の玉露と、旨みと渋みのバランスがとれた煎茶の味わいを同時に楽しめます。老舗ならではの趣のあるパッケージがきちんと感を演出します。
㉚ 日本酒(旭酒造/玉乃光酒造)
お祝いで酌み交わす酒は「祝杯」とも言われるように、おめでたいシーンでは欠かすことのできないマストアイテム。お屠蘇やお神酒など、古来より様々な伝統宗教や祭祀習慣で用いられるお酒は、神道では身を清め神との一体感を高めるための飲み物とされています。
安倍首相がオバマ大統領に贈ったと言われている「獺祭」は、安倍氏の地元・山口県の日本酒です。今ではすっかり入手困難になった獺祭の中でも「獺祭 磨き その先へ」は、磨き二割三分を超えるものとして造られた獺祭の最高級品。そのプレミアムな味わいにうっとり酔いしれていただきましょう。
創業1673年(延宝元年)、京都伏見の蔵元・玉乃光酒造で造られた「京の琴」は、京都産の酒米「祝」を40%まで精米して手造りで醸した、桐箱入の純米大吟醸。米も米麹も100%京都産にこだわり、香り高くふくよかでキレのある味わいを極めた逸品です。
- おわりに
海外の方へのプレゼントは、相手の文化や嗜好など考慮すべきことが多くありますが、日本に関わり訪れたご縁を大切にして贈りたいもの。国や宗教によるタブーを念頭に置きながら、日本の良さを感じてもらえるような和のデザインや伝統工芸品を選んでみてください。想いを込めて贈った品は、相手が自国に帰っても心遣いが伝わり好感を持ち続けてくれることでしょう。