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街歩き No.008 白金台|美術館を中心にオシャレなショップを巡る旅

街歩き No.008 白金台|美術館を中心にオシャレなショップを巡る旅

本記事は、東京で「気になるスポット」を散策する体験談のコラムです。第8弾の今回は、高級住宅地として名を馳せる白金台エリアを散策したコースをご紹介します。プレゼント探しを兼ねた休日デートに、ぜひ参考にしてみてください。

白金台まち歩きマップ

応永(14世紀)の頃、この地を開墾した柳下やなぎした上総助かずさのすけが多くの銀(当時は銀を白金と呼んでいた)を所有していたことから、白金長者が治める地として白金村、その高台地域を白金台と呼ぶようになりました。バブル期には、好適な立地を活かして、ブティックやレストラン、高級マンションが立ち並び、シロガネーゼと呼ばれる高所得層が多く住まうようになりました。

白金台の街並み

現在は港区に属し、明治時代の皇族邸であるきゅう朝香宮あさかのみやていを改修した東京都庭園美術館や、シェラトン都ホテル東京に近接する結婚式場の八芳園はっぽうえんなどが有名なエリアです。今回は、美術館を中心に、白金台で人気のランチやショップ、カフェなどが凝縮されたスポットを、半日程度で巡ってきましたので街歩きの参考にしてみてください。

① 東京メトロ白金台駅の1番出口からスタート

白金台さんぽの開始時刻は正午12時。東京メトロの白金台駅から出発します。ランチスタートならこの時間ですが、少し早起きしたのならば朝3時間だけ開くシロカネラウンジでのモーニングがおすすめです。

白金台駅

朝からモーニングを楽しんだ後には、10時から開館する東京都庭園美術館や松岡美術館を午前中のうちに廻るのも、清々しくて良いかもしれません。それでは、順を追って散策コースをご紹介していきます。

② 松坂肉専門店が出店、プラチナ ドン・キホーテ

プラチナドン・キホーテ

最初に訪れたスポットが、プラチナ通りの突き当たりにそびえる「プラチナ ドン・キホーテ 白金台店」です。外観は、通常のドン・キホーテと違い高級感のあるプラチナカラーで、中がどうなっているのか期待感を煽るような佇まいです。

朝日屋

プラチナドンキで最たる特徴は、店内奥に松坂牛の専門店「朝日屋」が出店していること。街中にこれほどまでに品揃え豊富な肉屋があること自体珍しく、セレブの街といわれる所以を感じます。ギフト用の松坂肉やローストビーフ、チョリソーなども取り扱っており、知っていて損はない専門店です。

③ こだわり珈琲店 Jubilee Coffee and Roaster

白金台駅から目黒通り沿いを進み、東京都庭園美術館の向かいに見えてくる「Jubilee Coffee and Roaster(ジュビリーコーヒーアンドロースター)」は白金台で人気のカフェです。10時から開店しているため、白金台さんぽの待ち合わせ場所としても重宝します。

ジュビリーコーヒーアンドロースター

店内に入ると、豊かなコーヒーの香りが立ち込めていて、ゆったりとくつろぎを楽しむにはベストスポットです。コーヒー豆は、常時8種類ほど取り揃えられていて、注文ごとに豆を挽いてドリップしてくれるこだわりのコーヒーショップです。

④ オリジナルのアパレルショップ GASA*SHOP

目黒通りの脇道を入ったところに、天然素材を活かしたファッションアイテムを扱う GASA* ブランドの直営店「GASA*SHOP(ガサショップ)」があります。外観は一見すると古民家のようにも見えるため、よく目を凝らして看板を見つけてみてください。

ガサショップ

温もりを感じるオシャレなショップには、オリジナルでしつらえた洋服や小物類が並びます。店内の商品は一点ものも多いため、あなただけのお気に入りのアイテムを見つけてみてください。

⑤ ダル・ビルバンテ・ジョコンド でパスタランチ

ダル・ビルバンテ・ジョコンド

白金台で随一の人気を誇るイタリアンランチといえば「トラットリア ダル・ビルバンテ・ジョコンド」が外せません。12時のオープン前には、平日であっても列をなすほどの人気店。開店後はすぐに席が一杯になり、14時にはラストオーダーになるため、早めに到着することをおすすめします。

ダル・ビルバンテ・ジョコンド

店内は、イタリアの下町にある食堂を思わせるかのような雰囲気を醸し出し、本格的な料理への期待感が膨らみます。オーダーしたのは、前菜の盛り合わせとカッフェが付いたパスタランチ(平日のみ)。自家製パスタは、太めでモチモチと噛み応えがあり、本場の味わいを感じさせる大満足のオッティモ(最上級の美味しい)ランチでした。

ダル・ビルバンテ・ジョコンド

ディナーには、仔羊や仔豚などの肉料理も充実していて、ワインを嗜みながら、ワイワイと食事を楽しみたい名店です。イタリア人も納得するトラットリアに、是非とも足を運んでみてください。

⑥ 庭園美術館は、重要文化財の建物と庭園が見所

東京都庭園美術館

白金台さんぽの目玉スポットといえば、広大な敷地で四季折々の庭園風景を楽しめる「東京都庭園美術館」がよく知られています。開館時間は10時から18時(入館は17時半まで)、毎月第二・第四水曜日は休館となるためご注意ください。

東京都庭園美術館

庭園美術館は、それ自体が美術品といわれるほどに洗練された、アールデコ様式の建物が特徴的です。2015年に国の重要文化財に指定された建物は、展示品に引けを取らない見応えで、主要部分の内装はかの有名なルネ・ラリックやアンリ・ラパンが関わっています。

東京都庭園美術館

建物の外には、日本庭園や西洋庭園、白金台の地名の由来でもある白金長者屋敷跡もあり、季節によって移り変わる姿が、何度訪れても新鮮で心を穏やかにしてくれるスポットです。

⑦ 自然教育園の散策で、東京古来の自然に触れる

国立科学博物館附属自然教育園

緑が生い茂る季節には、白金台のオアシスとも称される「国立科学博物館附属自然教育園」に寄ってみてはいかがでしょうか。白金長者の屋敷などに使われていたという緑地は、当時から人の手がさほど加わっていないため、自然が豊かだった頃の東京都内の姿を垣間見れる、数少ないスポットです。

国立科学博物館附属自然教育園

春には桜が咲き乱れる水生植物園、回遊式庭園の面影が残る松の木やひょうたん池、秋には紅葉が美しい路傍のモミジ、冬には雪化粧をまとう園内など、全域が天然記念物として指定される、散策にも教育にもうってつけな植物園です。

⑧ 朝3時間だけの限定オープン、シロカネラウンジ

庭園美術館と自然教育園の脇にある小道を進むと現れてくるカフェが、「SHIROKANE | LOUNGE(シロカネラウンジ)」です。こちらは、朝の6時半から3時間だけオープンするモーニングカフェ。庭園を歩き通した休憩にアフタヌーンティーをいただくなら、プラチナ通りに面する「BLUE POINT」や「カフェ ラ・ボエム」がおすすめです。

シロカネラウンジ

朝をゆっくり過ごしたいと思う人のために開いたというシロカネラウンジは、コーヒーか紅茶にパンケーキが付くモーニングセットが人気。なんと税込500円という安さで最高のひとときを味わえます。朝早くから活動したい人は、木洩れ日がさすカフェを訪れてみてください。

⑨ 彫刻好きなら一度は訪れたい、松岡美術館

松岡美術館

白金台には、庭園美術館のほかにも、美しい美術館として知られる「松岡美術館」があります。実業家の故松岡清次郎が晩年までに収集した、世界中の彫刻品や絵画などが展示されています。

松岡美術館

故人の私邸跡地に建てたという美術館には、所狭しと貴重な骨董品が並び、特にインド彫刻の所蔵量には驚かされるほどです。館内に設置されたベンチからは、美しい日本庭園を臨むことができ、観覧の途中にほっこりと足を休めることもできます。

⑩ 油で揚げないカレーパンが有名なパン屋、金麦

松岡美術館から緩やかな傾斜の日東坂を下ると、テレビでも取り上げられる白金台で人気のパン屋「金麦(きんむぎ)」があります。住宅街に突如として現れるオシャレなパン工房は、舌の肥えたシロガネーゼにも長年愛されていることが窺えます。

金麦

取材班が明日の朝食用に購入したのは、油で揚げないこだわりをもつ「金麦カレーパン」と、クリームチーズとアプリコットがアクセントの「白金あんぱん」。朝からでもペロリと食べきれるヘルシーなパンは、パンマニアであれば一度は食してみたい豊かな味わい。

金麦カレーパン

有名ホテルで腕を磨いたという職人が作るパンはどれも絶品で、小さめの総菜パンも取り揃えているため、気軽にお店の扉を開いてみてください。定休日は水曜で、夜は19時までオープンしています。

⑪ 出産祝いにおすすめ、ベビー服なら BabyGoose

ベビーグース

金麦の向かいに佇む、ブルーの軒先テントが特徴的なショップが、ベビー服専門店の「BabyGoose(ベビーグース)」です。こちらはブランドで唯一の直営店で、白金台のさんぽついでに立ち寄っていただきたいスポットです。

ベビーグース

種類豊富なデザインで選択性が広く、名入れサービスやギフトセットの用意もあるため、出産祝いに贈って喜ばれる一品を見つけることができます。すべてのアイテムが日本製で丈夫に作られているため、ただ可愛いだけじゃないプレゼントになります。

⑫ ライフスタイルを豊かにする雑貨店、ロゼスト

白金台のメインストリート、プラチナ通り沿いに佇むセレクトショップ「RROZESTT(ロゼスト)」は、特におすすめする雑貨店です。ヨーロッパを中心にセレクトされたインテリアやファッション雑貨が取り揃えられていて、豊かな生活を想像させてくれるライフスタイルショップとなっています。

ロゼスト

ロゼストの店先で目を引くのが、大小様々な観葉植物です。オーナーが園芸市場に赴いて仕入れるというこだわりで、お店のスタッフがトレンドや手入れの仕方まで丁寧に教えてくれます。店内にも草花を生ける植木鉢や花瓶が置かれているため、セットで購入してみてはいかがでしょうか。

ロゼスト

店内を進むと、バッグや帽子、サングラス、スーツなどのファッションアイテムが所狭しと並んでいます。人気がある Ashleigh & Burwood のフレグランスランプは、ラグジュアリーかつエキゾチックな雰囲気を生む、ギフトにも喜ばれるインテリアです。アルコール成分で消臭除菌した上に、天然香料による香り付けがされるため、リビングだけでなく、料理が運ばれるダイニングにも最適です。

ロゼスト

柔らかな陽の光が差し込み、緑がそよぐ爽やかな雑貨店。あなたのライフスタイルをより豊かなものにしてくれるアイテムや、大切な人の気分を上げてくれる一品を見つけに、プラチナ通りのロゼストを訪れてみてください。

⑬ センスの光る和食器が並ぶ、雨晴(あまはれ)

日東坂を再び上ってプラチナ通りに戻ってきたら、和食器店の「雨晴(あまはれ)」を覗いてみてください。日本伝統の器や工芸品を現代風にアレンジした、センスの光るショップとなっています。

あまはれ

つい長居してしまうほど見入ってしまう和食器もさることながら、不定期でデザイン・アートの展覧会やイベントが開催されているため、訪れる人の感覚を常に刺激してくれます。プラチナ通りで有名なbiotop(ビオトープ)の交差点に位置するため、見逃さずに立ち寄ってみてください。

⑭ 魅惑のチョコレート店、ショコラティエ エリカ

ショコラティエエリカ

biotop(ビオトープ)の隣に出店するチョコレート専門店「ショコラティエ エリカ」は、平日の昼間でも多くの人で賑わうスイーツの名店です。店内にはサロンも併設されているため、お土産用のチョコレートを、その場で味わって確かめることができます。

ショコラティエエリカ

ショコラティエエリカの2階には、ラッピング専門店の「OGGETTI(オジェッティ)」がお店を構え、チョコレートの包装箱を楽しんで選ぶこともできます。チョコレート以外でも、ギフトの品物を持ち込んでラッピング包装することもできるため、ギフトボックスにこだわりたい人には特におすすめです。

⑮ 知る人ぞ知る隠れ家バー、BAR mi to tane

ミトタネ

プラチナ通りを深部まで進むと現れるカフェ&バーが「BAR mi to tane(実と種)」です。恵比寿で知る人ぞ知る「bin(ビン)」や「土(ど)」の系列店で、それらと同様に隠れ家的なコンセプトが人気を博しています。

ミトタネ

秘密基地のような螺旋階段を上ると、オシャレな内装で穴ぐらのような落ち着いた雰囲気が広がります。毎日夕方17時から、レンガ造りの暖炉に火をともすといい、ラグジュアリー感と居心地の良さが融合したイチオシ店です。

ミトタネ

ここで注文したのが「ジンジャーエール」と「ナッツミルク(カシューナッツ)」。ピリリと辛いジンジャーエールは妥協のない、ドリンクへのこだわりを感じました。深夜の24時まで開いている静かな空間は、リピート必至のマストゴースポットです。

⑯ シメは、都営バスに乗って帰路に着く

プラチナ通りを奥まで進んだのであれば、帰路にバスを使ってみるのはいかがでしょうか。都営バスの白金六丁目バス停は、目黒駅方面と広尾駅/千駄ヶ谷駅方面の路線が出ているため、帰りの電車まで歩かずに済んで便利です。

白金台

正午からスタートした白金台さんぽも終わってみれば夕暮れ前。美術館やショップを半日で巡ることのできる密集性があり、昼からデートにぴったりなエリアです。夜には牛鍋で有名な「アイロン」や、天井に映された星を眺めながらカクテルを楽しめる「プラネタリウムBAR」もあるので、余力があれば訪れてみてください。

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河野 ひろこ

河野 ひろこ

ギフトコンシェルジュ/コンテンツライター/縁起物アドバイザー。看護師時代に培ったホスピタリティを活かし、贈り相手の「人となり」を想像したプレゼントの見立てを得意とする。子育てに奮闘しながらも、週に1回以上の東京まち歩きとショップ巡りがライフワーク。

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