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① 柴又駅からスタート
柴又駅のホームに降りたつと、「しばまた」と書かれた駅名標が目に飛び込んできます。ドラマ・映画のワンシーンや名言の展示も駅ホームに飾られ、さっそく足を止めて見入ってしまいます。「まぁまぁ、ゆっくりしていきなよ」と、寅さんに話しかけられているような気分になります。


② 柴又ベーカリーグッデイストア
まずは、帝釈天に向かう参道とは逆方面、柴又駅から南に延びる商店街(柴又親商会)を歩いてみましょう。駅改札を出て右後方に進むと、八百屋の2階に「柴又ベーカリーグッデイストア」というお店があります。
③ おでん大国屋
柴又親商会の商店街では、おでん種を販売する「大国屋」も要チェック。出汁の香りに誘われて、ついついおでんを買いたくなります。おでんを手軽に楽しめるって、何だかワクワクしますよね。日本酒を選りすぐっての晩酌タイムが待ち遠しくなりそうです。
④ 柴又観光案内所
柴又親商会をUターンして北上すると、寅さん&さくら像の真横に「柴又観光案内所」が佇んでいます。葛飾区の広報課長を務める「モンチッチ」が目印。こちらで、柴又の観光スポットをチェックしてから帝釈天参道に向かいましょう。
⑤ 柴又ハイカラ横丁
柴又観光案内所の程近く、帝釈天参道の入口手前に、ノスタルジックな外観の建物があります。駄菓子や射的など、懐かしい時代の世界観が今なお残る「柴又ハイカラ横丁」です。かつて夢中になった駄菓子が店内所狭しと並び、大人になってからでも心が弾むようです。


⑥ 柴又のおもちゃ博物館
せっかくなので、ハイカラ横丁の主人に入館料200円を払って、建物2階にある「柴又のおもちゃ博物館」を覗いてみます。葛飾はセルロイド玩具発祥の地であり、おもちゃを地場産業として栄えてきた歴史があります。ここは、おもちゃ文化が息づく、葛飾柴又ならではの博物館なのです。

⑦ 帝釈天参道
お次はいよいよ、今回の旅のメインともいえる帝釈天参道です。約200mにわたって延びる参道には、団子屋や川魚料理屋など柴又名物のお店が立ち並びます。昔ながらの雰囲気を味わいながら、のんびりと食べ歩きしてみましょう。

⑦-1 高木屋老舗


⑦-2 天ぷら大和屋
食欲をそそる香ばしい匂いがしたと思ったなら、軒先で天ぷらを揚げている「大和屋(やまとや)」です。バチバチと切れのいい音色も、街行く人々を楽しませてくれます。濃い目のタレがかかった江戸前天ぷらは、もはや柴又名物ともなった味わい。こちらで昼食をとる観光客も多いそうです。
⑦-3 手焼きせんべい金子屋
昔懐かしい地球びんに入ったお煎餅の陳列が興味をそそる「手焼きせんべい金子屋」。こちらでは、甘辛の「ザラメ煎餅」とパリパリ食感が病みつきになる「のり巻」が絶品と評判です。化粧箱に入った煎餅もあるので、手土産にしても良いかもしれません。
⑦-4 柴又門前とらや


⑦-5 川千家
利根川水系の一級河川、江戸川が流れる柴又エリアは、川魚料理も有名です。参道に構える「川千家(かわちや)」は、創業250年の老舗。著名人も数多く訪れる料亭では、ウナギ、鯉、どじょうなどを使った川魚料理がいただけます。ゆったりと昼食をとりたいときは、こちらで休憩してはいかがでしょう。
⑦-6 亀家本舗
帝釈天まで目前となった位置にある「亀家本舗」では、みたらし団子を注文。柔らかなお団子とおこげの香ばしさに、みたらしの甘じょっぱいタレが絡んで美味。胡麻だんごや季節限定のレモンだんご、お食事系団子などもありましたが、これまでに3本食べて満腹に近く「もっと食べたいのに」と悔しい気持ちが湧いてきます。
⑧ 柴又帝釈天 経栄山 題経寺
帝釈天参道を抜けると、いよいよ柴又帝釈天「題経寺」が現れます。なんと寛延6年(1629年)に創建された、歴史ある日蓮宗のお寺です。境内には、彫刻が施された諸堂や柴又七福神のひとつ「毘沙門天」が祀られています。賽銭を奉納して「いい旅になるようお見守りください」と祈りましょう。

⑨ 山本亭
柴又帝釈天から歩くこと5分、葛飾区山本亭に移動します。こちらでは、大正末期から昭和初期の特色を残した近代和風建築を鑑賞することができます。また、アメリカの日本庭園ランキングで3年連続第3位を取ったことのある庭園が有名です。



⑩ 矢切の渡し
寅さん記念館には、山本亭の裏口を出て正面の丘(柴又公園)を登り向かいます。丘の上は開けていて眺めがよく、深呼吸したくなるほどの絶景が広がります。うねうねとしたスロープと、急こう配な階段があり、元気があれば共に訪れた人と競争なんていかがでしょう。

⑪ 葛飾柴又レンタサイクル
寅さん記念館の近くには、観光文化センターB棟2階に「葛飾柴又レンタサイクルセンター」があります。茨城県まで続く江戸川提サイクリングロードを、自転車で颯爽と走ってみても楽しいです。自転車なら、北にある水元公園や南西にある鎌倉野草園にも行きやすいですね。
⑫ 葛飾柴又寅さん記念館


⑬ 山田洋次ミュージアム
寅さん記念館を出たら、記念館との共通券で入館できる「山田洋次ミュージアム」を訪れてみましょう。こちらには、実際に撮影で使われた道具や映写機、山田洋次監督が受賞した数々の賞状やトロフィーなどが展示されています。若い世代にも知られる名作で、その場でも土産話でも話題が膨らむことでしょう。
⑭ セピア
山田洋次ミュージアムを出て、帰路に向かいます。予定では、昭和レトロな雰囲気の喫茶店「セピア」を訪れるはずでしたが、取材日は残念ながら店休日。立ち寄った外観からは、オレンジ色と茶色のコントラストや少し色褪せた感じが、味のある雰囲気を醸し出していました。
⑮ ALrT.TOKYO
セピアを訪れるなら、柴又に拠点を置く雑貨・アパレルメーカーが運営する雑貨店「ALrT.TOKYO(アルト・トウキョウ)」を覗いてみましょう。自然素材を活かした木製アイデア文具や木製玩具は、ドイツのデザイン賞も受賞している逸品です。
⑯ おつけもの丸仁
電車に乗って帰路につく前に、柴又土産を帝釈天参道で物色します。悩みながら訪れた先は「おつけもの丸仁(柴又本店)」。柴又と浅草に店舗を構えるお漬物屋さんです。こちらでは、試食する中で気に入ったものを購入することができます。

おわりに
寅さんのことを詳しく知らなかった筆者でも、半日存分に楽しめた街歩き。柴又は、軽食片手におしゃべりしながら散策できる、のどかなエリアでした。日々の仕事や家事で疲れがたまったら、フーテンの寅さんのように徒然なる街歩きをしてみてはいかがでしょう。他におすすめしたい街歩きスポット