東京まち歩きコレクション - 散歩No.27 下北沢|古着の街から生まれ変わったニュー下北沢を巡るハレノヒ旅

東京まち歩き

近年、商業施設のオープンラッシュが続く「下北沢」エリア。昔の記憶を辿ると、カレーと古着の街というイメージを持たれる人も多いのではないでしょうか。今回の東京まち歩きは、そんな再開発がめざましい下北沢の駅前を中心に、北沢から代沢のエリアを散策します。

下北沢まち歩き

下北沢駅は交通の便が良く、新宿~小田原を走る小田急線と、渋谷~吉祥寺を結ぶ京王井の頭線が通ります。取材当日は秋晴れの散歩日和。ランチグルメや気になるスポットへの想いを巡らせながら電車に揺られ、複々線化が整った世田谷区・下北沢へと降りたちました。

下北沢まち歩きマップ

① ミカン下北

ミカン下北

下北沢で目星を付けているお店は11時以降の開店が多いため、午前中早い時間に着いたなら「ミカン下北」の「TSUTAYA BOOKSTORE」で過ごしましょう。ミカン下北は、2022年3月に開業したばかりの京王電鉄が運営する複合商業施設。飲食店を中心に商業エリアとワークプレイスが同居する現代的な新街区です。

下北沢駅小田急線専用改札口

下北沢駅からミカン下北までは、京王井の頭線なら中央口改札を出て本多劇場方面に歩き、小田急線なら専用改札口(東口)を出てすぐ右手に見えてきます。ちなみに、ミカン下北の名称は、変化を続け常に “未完(ミカン)” である文化拠点であることに由来し、実験的な試みや新たな挑戦を促すような想いが込められているそうです。

TSUTAYA BOOKSTORE

ツタヤブックストア

本だけでなくカフェや雑貨など、地域や物件の特性に合わせてライフスタイルを提案する「TSUTAYA BOOKSTORE」は、近年全国各地に広まっています。その下北沢店は、飲食店が立ち並ぶミカン下北の高架下通路を抜けると正面に現われ、朝の9時からオープンしている使い勝手の良いスポットです。

シェアラウンジ

ここでのお目当ては「SHARE LOUNGE(シェアラウンジ)」。通常プランは60分で1,100円(延長30分で550円、1日利用で3,300円)と若干高め設定ながらも、TSUTAYA BOOKSTOREの書籍や雑誌をラウンジで吟味できて、電源・Wi-Fi 完備でドリンクやスナックが豊富という至れり尽くせりな快適さです。

シェアラウンジ

まずはシェアラウンジの受付で伝票とネックストラップを受け取り、のんびりできそうな席を物色します。ラウンジ内はさすがに広々としていて、さまざまな席のタイプがあります。奥には電源コンセントが付いたセパレートタイプの席があり、最近ではカフェで禁止されることが多いWeb会議もできるそうです。

シェアラウンジ

この日は突き抜けるほどの晴天に恵まれたので、せっかくならばと窓際の1名席に座ります。フード&ドリンクコーナーからビタミンスムージーとナッツを調達し、『Hanako』や『dancyu』などグルメ&タウン情報誌をテーブルに並べると、そこはかとなくオシャンティーな雰囲気が漂ってきますね。

シェアラウンジ

ちなみに、フード&ドリンクコーナーには、ソフトドリンク・コーヒー・紅茶・スムージーを始めとして、スナック類・パン・スープなどのフード類も充実しています。通常プランから上乗せ価格となるアルコールプランなら、アルコール各種も飲めて秀逸。筆者は9時半過ぎに到着したので、他の店々がオープンするまで1.5h程のんびりと過ごすことができました。

多彩な飲食店

ミカン下北の高架下通路

ミカン下北の飲食店は、高架下と外のアクセス通路を挟んだ建物にわたって14店舗ほど居並び、カフェレストランや屋台に至るまで幅広いジャンルのグルメが楽しめます。写真は、大半の飲食店がオープンする前に通った高架下通路の様子。ミカン下北の最前部にあるベーカリー「THE STANDARD BAKERS」や、あずま通りを挟んだ先のカフェレストラン「BROOKLYN ROASTING COMPANY」なら通常8時からモーニングをいただけます。

カオカオカオ

ランチからディナーまで、何度訪れても飽きさせないグローバルテイストな飲食店も魅力的。赤と黄色のベトナムカラーが目を引くベトナム食堂「チョップスティック」や、タイ語で書かれたメニュー看板が現地感を出すタイ屋台「999(カオカオカオ)」。韓国料理・台湾料理・イタリアン・ラーメン・ハンバーガー・ワインバーなど、個性的な店々は見ているだけで楽しくなってきます。

東洋百貨店 別館

東洋百貨店別館

ミカン下北で唯一の古着・雑貨店「東洋百貨店 別館」は、TSUTAYA BOOKSTOREのシェアラウンジ真下に位置します。下北沢に古くからある個性派商店街の東洋百貨店をモダンに整え、ミカン下北とともに2022年にニューオープンした2号店。80~90年代の古着店を中心に、シルバーアクセサリーやハンドメイド雑貨など若者には新しくアダルト世代には懐かしい、下北の遺伝子を継ぐショップです。

東洋百貨店

ちなみに、下北沢駅の北側にある「東洋百貨店」の1号店は、写真のような外観で趣のあるレトロテイスト。ガレージの中に20店舗もの古着屋や雑貨店が集結するショッピングモールで、長らく下北沢のシンボルとして存在感を放っています。東洋百貨店(1号店)は、今回のまち歩きでも訪れた「B-SIDE LABEL」や「ナンステーション」のほど近くに店舗をかまえます。

② 本多劇場(マルシェ下北沢)

本多劇場

下北沢といえば、古着屋・ライブハウス・カレーの他にも「演劇の街」としても知られ、数多くの劇場が点在します。その中でも「本多劇場」は、東京の小劇場演劇の中心的存在として名を馳せ、本多グループ最大規模の劇場と言われています。下北沢の本多劇場は、ミカン下北の真横に位置し、駅前広場からもあずま通りからもアクセスできる利便性があります。

本多劇場

本多劇場の窓口は「マルシェ下北沢」にあり、1982年に開場した歴史を感じる佇まい。本多劇場は当初から演劇専用劇場として設計され、386席の客席数で舞台・観客設備が整っていることから、現在でも有名劇団や人気俳優の公演が日々上演されています。公演の多くは学生や25歳以下での割引があるので、若者でもフラリと演劇を鑑賞することができます。

③ 高級芋菓子 しみず

しみず

本多劇場からあずま通りに出るとすぐに、行列のできるお芋スイーツ店と称される「高級芋菓子 しみず」があります。2018年に大阪北区の1号店をオープンしたのを皮切りに、今では全国各地に20店舗以上を構える人気店。問屋や仲介業者を経由せず、鹿児島県全域の農家から直接さつま芋を仕入れるこだわりようで、収穫してから2~3ヶ月間かけて追熟させた甘味が特徴です。

しみず

2021年末にオープンした下北沢店は、テイクアウト専門店でイートインスペースはありません。店内のショーケースには、看板商品の和スイートポテトをはじめとして、カップパフェ・プリン・大学芋・焼きいもなど、魅惑のお芋スイーツがズラリと並びます。ポスターや看板には、大学芋とバニラアイスのおいもんぶらん、焼き芋ブリュレやお芋ドリンクなども書かれ、多彩な商品に目移りしてしまいます。

しみず

筆者は事前に目をつけていた「和スイートポテト」の中から、「さつま金時」「紅はるか」「紫芋」をひとつずつ購入。お店には、この3つに「シルクスイート芋」を加えた4種食べ比べセットもあります。自宅に帰ってから食べてみると、過剰な甘味はまったく感じず、お芋本来の味わいを楽しめるスイーツといった印象。食べ比べセットなら甘味も食感も異なる品種を楽しめて、ひとつひとつが重くないので軽い手土産にもぴったりです。

④ ザ・スズナリ(鈴なり横丁)

ザ・スズナリ

あずま通りから路地をぬけて茶沢通りに出ると、程なくしてハイパーレトロな建物が出現します。初心者なら入るのを躊躇ってしまう昭和風情の佇まい。その左右には、本多劇場グループが運営する演劇専用の貸し小屋「ザ・スズナリ」と、映画館の跡地に2009年開場した小劇場「シアター711」があります。どちらも、若手演劇や落語などが現役で上演され親しまれています。

鈴なり横丁

2つの小劇場を抱える「鈴なり横丁」は、下北沢でサブカルチャーの聖地として長年鎮座。まるで映画のセットのような飲み屋横丁は、こちらも現在進行形でバーやスナックなど飲食店が10件ほど軒を連ねています。小さな子供を育てる我が家としては、大人の社交場から久しく足が遠のいてしまっていますが、機会を見てチャレンジしたいものです。

⑤ reload(リロード)

リロード

茶沢通りを進み下北沢一番街商店街のアーケードが見えてくると、右手に線路跡地を活用した商業施設「reload(リロード)」が現れます。ギリシャ・ミコノス島の白い街並みを思わせる2階建ての開放的な空間で、ほぼすべての飲食店がペット可のテラス席を設えています。この日もワンちゃんのお散歩&ランチを楽しむマダムたちが多く見られました。

下北線路街空き地

ちなみに、リロードの正面(一番街商店街アーケードの左手)には、「下北線路街 空き地」と呼ばれる広場もあり、下北沢の新たな魅力を生み出しています。こちらにはイベントスペースや芝生エリアがあり、キッチンカーや飲食店でフードを調達してくつろげるテーブルとイスも並べられています。まち歩きもまだ序盤ですが、下北沢に住みたくなってきませんか?

APFR TOKYO

アポテーケ

主張し過ぎないシンプルかつお洒落な外観に惹かれ、入店を試みたお店が「APFR TOKYO」。海外でも人気のある “Made in Japan” のフレグランスブランド「APOTHEKE FRAGRANCE(アポテーケ フレグランス)」が初めて出店した直営店です。キャンドル・お香・フレグランスオイルなど、香りにまつわる商品を取り扱い、そのすべてがハンドメイドにこだわって作られています。

アポテーケ

店内中央にズラリと並べられた香りのテスターグラスは、豊富なラインナップを物語ります。試香してみると、どれもリラクゼーションを感じる上品で柔らかい香り。それぞれの説明書きには、「CLOSET TAG」や「INCENSE STICKS」などその香りが付いた商品ジャンルが書かれていて、まず香りを選んでからどういったタイプの商品にするか考えましょう。

アポテーケ

筆者が気になった香りは、季節限定の「OSMANTHUS」。金木犀のようなフレッシュな甘さが特徴の香りで、コーンタイプ(INCENSE CONE)の商品は店頭に残りひとつという人気っぷりでした。海外製かと思うほど洗練されたパッケージは性別を問わず受け入れられそうで、視覚と嗅覚で癒しを与えられる今注目のギフトです。

Universal Bakes Nicome

ユニバーサルベイクスニコメ

リロード2階でピンク色の看板が目印の「Universal Bakes Nicome(ユニバーサル ベイクス ニコメ)」は、全商品100%ヴィーガンのパン屋さんです。植物性由来の素材だけを使っているにも関わらず種類豊富なラインナップ。米粉を使い揚げないグルテンフリードーナツや甜菜糖を使ったあんドーナツなど、美味しいだけでなく美容やダイエットにも心強い味方です。

⑥ 般゚若(パンニャ)

パンニャ

今更ですが、実はこの日は「下北沢カレーフェスティバル」の期間中。駅前広場で受け取ったパンフレットの内容が脳裏から離れず、ランチはカレーに決めました。タレントの松尾貴史さんが経営する「般゜若(パンニャ)」は、前々から気になっていたシモキタカレー。ちょうど開店数分前ということもあり、一番街アーケードをくぐって列に並びました。

パンニャ

店内に入ると、インドの調度品や雑貨よりも目立つ、カレー研究家・一条もんこさんプロデュースのカレーが目に飛び込んできました。調べてみると、パンニャでメニュー開発にも携わったことがあり、その際はお店に立ったり料理教室が催されたりしたそうです。一条もんこさんは、今回の下北沢カレーフェスでPR大使に任命され、パンにゃでも日時限定でカリームソーダというドリンクを振る舞いました。

パンニャ

パンニャでは券売機で食券を買ってから席につきます。チキンカレーも気になるところですが、ここは有名な「マハーカツカレー」と「ラッシー」を注文。食券を店員さんに渡すと、中辛にするか辛口にするか聞かれます。マハーカツカレーは、スープ系のカレーにイカ墨パン粉を使ったインパクト大な黒いカツが乗り、ピクルスとチャツネが添えられます。本格的なスパイス感とコンセプトの如く胃もたれしないカレーの味わいが絶品でリピ必至です。

⑦ NAN STATION (ナンステーション)

ナンステーション

最終的にパンニャと二択で悩んだ「NAN STATION (ナンステーション)」は、パンニャから徒歩数分圏内にあります。こちらは店内で焼き上げるハニーチーズナンが有名で、バターチキンカレーとともに女性人気が根強いインドカレー屋です。聞くところによると、HiHi Jets(ジャニーズJr.内グループ)の髙橋優斗さんがYouTube番組で紹介したのをきかっけに、若い女性が多く訪れるようになったのだとか。

⑧ ステッカー屋 B-SIDE LABEL

ビーサイド・レーベル

ナンステーションの周辺には、大阪に本社を構えるオリジナルステッカーブランド「B-SIDE LABEL(ビーサイド・レーベル)」の東京1号店があります。入口からすでに漂うエンタメ感は、大人も惹きつけられ立ち止まるほど。アーティストがデザインしたユニークなものから、キャラクターや企業とのタイアップ商品に至るまで、多種多彩なステッカーを取り扱っています。

ビーサイド・レーベル

店内に入ると、数千点はあろうかという豊富な品揃えにまず驚かされます。商品を眺めていると、すぐに店員さんが気さくに説明してくれ、実は働いているスタッフもアーティストだったりするそうです。ステッカーはすべて防水&UVカット加工が施され、クスリと笑えるデザインも多いので、プレゼントに忍ばせたりラッピング包装に貼ったりしても面白いかもしれません。

ビーサイド・レーベル

著者はと言うと、3歳になる子供が好きそうなステッカーを3種購入しました。自宅に帰り手渡すと、すぐに自分へのプレゼントだと分かり大喜び。特に「子供がノリノリです」ステッカーを手に取り、同じポーズでノリノリダンスを狂舞していました。このお店で驚いたのは、故意でなければ、剥がれ・破れ・色褪せたステッカーを1年保証で交換対応してくれるサービス。子供が破くのは故意かな、と思いながらもその心意気が嬉しいですね。

⑨ おはぎ専門店 OHAGI3

おはぎさん

駅前まで戻ってくると、京王井の頭線の線路沿いに名古屋発祥のおはぎ専門店「OHAGI3(おはぎさん)」を見つけました。「和のやさしさで、世界を幸せに。」をコンセプトに、モダンな店構えと斬新なおはぎのラインナップが注目を集める人気店。下北沢では、期間限定で TSUTAYA BOOKSTORE にもポップアップストアを展開しています。

おはぎさん

製造・販売が一体となった店内は、シンプルでありながらスイーツ店のようなスタイリッシュさ。添加物を一切使用せず粗糖を使用したおはぎは、抹茶やココナッツなど色合いもお洒落で、目にも舌にも美味しいギルトフリーおやつです。おはぎの他にも、わらび餅や串団子、クリームラテなど様々な和スイーツを味わうことが出来ます。

おはぎさん

名古屋出身でありながらOHAGI3と初対面の筆者は、暁月(つぶあん)・満月(きなこ)・弦月(濃抹茶)・焙月(ほうじ茶)・宵月(ごま)・新月(ココナッツ)を詰め合わせた「定番6個箱」を購入。一般的なおはぎのサイズよりも小さめに作られ、一度に色々な味を楽しめるため、友人宅への訪問時やビジネスシーンでの手土産にも喜ばれそうです。

青いレンガ

ちなみに、OHAGI3の真横には、世田谷土産とも称される洋菓子風ベビーカステラ「青いレンガ」もございます。ベビーカステラは、20個入り600円とリーズナブルで、軽やかで甘いくちどけの味わいは病みつき感MAX。見た目にも愛くるしいスイーツは、小さな子供のいる家族への手土産にピッタリです。

⑩ シモキタエキウエ

シモキタエキウエ

小田急線下北沢駅の真上に2019年オープンした「シモキタエキウエ」は、カフェ・グルメ・花屋など16店が居並ぶ商業施設です。柱や壁には、世界でもその作品が注目されるイラストレーター・長場雄氏のイラストで飾り付けられています。ポップで遊び心のあるイラストは、下北沢らしい自由な雰囲気を醸し出します。

シモキタエキウエ

コンコースの吹き抜けからは、小田急線下北沢駅の構内を望め、まるでジオラマを見ているかのような面白みがあります。タイ人シェフ100%の「タイ料理研究所」は、臨場感のあるオープンキッチンが魅力的な本場のタイ料理店。ここではカオソイやガパオが人気だと言い、研究所と冠する店名からも、未来永劫私たちにタイ料理の素晴らしさを伝え続けてくれそうです。

ルコネル

シモキタエキウエの最深部、テフラウンジの手前にあるお花屋さん「Reconnel(ルコネル)」。覗いてみるだけで気分が晴れやかになりそうな店内では、生花からプリザーブドフラワーまで豊富なラインナップが出迎えてくれます。ギフト用途だけでなく日常使いもできそうな、生活に寄り添う素敵なフラワーショップでした。

⑪ tefu lounge(テフラウンジ)

テフラウンジ

シモキタエキウエを抜けると見えてくるのが、2022年1月にオープンした複合施設「tefu lounge(テフラウンジ)」。下北沢駅の南西口からすぐの場所に位置し、様々な価値や豊かさを分かち合うことをコンセプトにしたシェアリングサービス( tefu )が運営する施設です。

テフラウンジ

テフラウンジの建物内には、カフェ併設ラウンジ・シェアオフィス・レンタルスペース・グロッサリー・ロースタリーが併設。下北沢で暮らし、働き、遊ぶ人たちが、空間と時間を分かち合いながら、思い思いの時間を過ごすことができる「まちのラウンジ」を目指しています。

K2

ミニシアターの「シモキタ – エキマエ – シネマ K2」は、新しい施設とあって若者ウケする作品が多く上映されます。意外にもそれまでは下北沢の駅前に映画館がなく、ショッピングのついでや少しできた空き時間に利用できる嬉しい施設です。キャッシュレス決済のみで、人気作品はオンライン予約をして行った方が良いことにご注意ください。

適温

テフラウンジの向かい、「ナンセイプラス緑道」沿いには多くの飲食店が立ち並びます。緑道を散歩したり、ソファベンチに腰掛けたり、緑に囲まれながらのんびりと過ごすことが出来ます。料理と暮らし「適温」は、テラス席もあるほっこりカフェバル。フォーやバインミー、魯肉飯など、アジアンフード色が特徴的でテイクアウトメニューも充実しています。

⑫ 下北沢トリウッド

ナンセイプラス緑道

ペット連れが散歩を楽しむ緑道を歩き、子供たちが賑やかに遊ぶ「シモキタ雨庭広場」が見えてきたら左折し、旅の終盤目的地であるお寺と神社を目指します。途中の通り沿いには居酒屋や隠れ家ダイニングなどがあり、車通りも少ないので会話しながら並んで歩くことが出来ます。わらびもちが有名な和スイーツ店「甘味処鎌倉」がある突き当りを右折します。

下北沢トリウッド

甘味処鎌倉から大通りを少し歩いたところ、ロックな居酒屋という気になる看板が目印の白い建物に立ち寄ってみます。階段を上って2階に上がると、下北沢で長年親しまれているミニシアター「下北沢トリウッド(Tollywood)」が現れます。K2がオープンするまでは、下北沢で唯一の映画館と言われていたそうです。

下北沢トリウッド

下北沢トリウッドは、1999年にショートフィルムシアターとして開館し、現在では長編作品も含めて自由なラインナップを上映。自主制作で映画を作っていた時代の新海誠さんを、いち早く見出したことでも知られています。著者が抱いた印象としては、K2よりも落ち着いた大人向けの作品が多く、自分を見つめ直したり人生観を学ぶにはうってつけだと感じました。

⑬ 浄土宗八幡山浄光院 森巖寺

森巖寺

下北沢トリウッドを後にして駅とは真逆の方向に歩みを進め、「Patisserie Kozu(コウヅ)」がある交差点を左折すると、息切れしそうな坂道があります。坂道を登りきって右折し、今度はなだらかな勾配の坂を下っていくと、徳川家康の次男・結城秀康(松平秀康)の位牌所として建立された「浄土宗八幡山浄光院 森巖寺(しんがんじ)」が鎮座します。

森巖寺

森巖寺の境内にある淡島堂は、江戸時代にはすでに針供養とお灸で名を馳せ、多くの参詣者で賑わったと言われています。山門に掲げられた「粟嶋の灸」の看板はその名残でしょうか。1984年には寺院界隈が「淡島の灸の森巌寺」として「せたがや百景」に選定され、毎年2月8日に行なわれる「森巌寺の針供養」は世田谷区指定無形民俗文化財指定されています。

森巖寺

また、不動堂・閻魔堂には、右に不動明王、左に閻魔大王が祀られていて、毎週日曜に護摩祈祷が行なわれると言います。さらに、長寿や富を与えるとされる弁財天のお姿や、世田谷区の保存樹木で樹齢は600年以上とも推定されるイチョウの大木など、森巖寺の境内は見応え満載のパワースポットでした。

森巖寺

森巌寺の本堂は、青空が映える奥ゆかしくも厳かな佇まい。江戸時代には、二度にわたり火災に遭って焼失したと伝えられています。結城秀康は徳川の生まれであるため、建造物には徳川家ゆかりの三つ葉葵の紋所が飾られます。本堂向かって左には幼稚園が併設され、秋にはイチョウの美しい景色を眺め見ることができます。

打心蕎庵

森巌寺の目前には、下北沢の名店「打心蕎庵(だしんそあん)」がひっそりと佇みます。まるで料亭のような美しい庭園がある蕎麦屋では、鴨そばや天婦羅そばなどの絶品蕎麦をはじめとして、懐石や鍋料理(鴨鍋・鳥すき鍋・鱧鍋)などを楽しむことが出来ます。席だけの予約は出来ず、コースであれば予約可能とのことです。

⑭ 北澤八幡神社(北澤八幡宮)

北澤八幡神社

森巖寺を出ると、いよいよ旅の終着地である「北澤八幡神社(北澤八幡宮)」に行き着きました。世田谷区北辺の守護神として崇められる由緒ある神社には、本殿の他に、神楽殿・高良玉垂社・円海稲荷社・産土社・弁天社・野屋敷稲荷社・愛宕稲荷社など、多くの社が祀られています。

北澤八幡神社

北澤八幡神社は、台地の縁である斜面に立地するため、本殿に向かうには勾配のある階段を登っていきます。鳥居の脇には「冬の晴れた朝に富士山が見えます」と立て看板が。秋には毎年例大祭(北澤八幡秋まつり)が行なわれ露店が並ぶとともに、境内の入口は公園にもなっているため、下北沢に住む人々にとって無くてはならない憩いの場なのでしょう。

北澤八幡神社

北澤八幡神社の本殿(拝殿)には、応神天皇・比売神・神功皇后・仁徳天皇が祀られていて、技芸上達・厄除け・縁結び・安産・健康長寿など様々なご利益があるそうです。社務所の前には、何とも珍しいガチャガチャのおみくじがあり、1回400円で魔除けのご利益がある勾玉とおみくじが出てきます。

北澤八幡神社

また、北澤八幡神社は境内から富士山が遥拝できる、都内でも数少ない神社のひとつ。江戸時代に富士山から運んできた溶岩は以前から境内に点在していたそうですが、2018年の『八幡さま御鎮座550年事業』によって溶岩をつみ上げ富士山遥拝所が作られたと言います。江戸時代に盛んだった富士信仰を後世に伝えていきたい想いが込められています。

  • おわりに

森巖寺と北澤八幡神社で締めくくった下北沢まち歩き。序盤は話題のニュースポットを巡り、長年親しまれる劇場やシアターを経由しながら、最後はパワースポットで心穏やかに終えることができました。北澤八幡神社から下北沢駅方面に向かう台地からの眺めは清々しく、1万5千歩以上の達成感に満ちた心境を抱きます。

下北沢まち歩き

旅を総括すると、下北沢は以前までの若者の街という側面だけにあらず、子供やペット連れでも楽しめる懐の深さを感じました。どのエリアも活気があって人の往来があり、都内でも指折りで街づくりが成功しているプロムナードスポットだと感慨深く思います。是非とも生まれ変わったシモキタを巡る散策を楽しんでみてくださいね。

この記事を書いた人

ギフトコンシェルジュ/ライター/縁起物アドバイザー。看護師時代に培ったホスピタリティを活かし、贈り相手の「人となり」を想像したプレゼントの見立てを得意とする。子育てに奮闘しながらも、週に1回以上の東京まち歩きとショップ巡りをライフワークにしている。個人向け「ギフト提案サービス」の依頼を受付中。

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