東急東横線・東京メトロ日比谷線の中目黒駅から歩いて3分の住宅街の中、小路の先にひっそりと佇む秘密基地のような世界観の建物があります。こちらが “旅” をテーマにしたセレクトショップ「TRAVELER’S FACTORY(トラベラーズファクトリー)」です。
商品を販売するだけでなく、この場所で色々なものを作ったり、会話をしながら楽しんだりできる「基地」を作りたかったという想いから生まれた “体験のファクトリー” 。旅先のように見つけただけでハッピーな気持ちになれる、そんな価値を感じさせてくれる素敵なお店をご紹介します。
目次
旅をテーマにした、中目黒のセレクトショップ
TRAVELER’S FACTORY(トラベラーズファクトリー)のコンセプトは、「トラベラーズノートと仲間たち」という世界観を具現化した、コミュニケーションとモノが共有される出会いの場。トラベラーズノートと呼ばれる一冊の旅ノートを中心に、それと一緒に楽しめるステーショナリーや雑貨、書籍などを取り扱っています。
お店を立ち上げるきっかけともなったトラベラーズノートは、いわゆる旅行だけでなく、人生や日々を “旅” ととらえて「旅するように毎日を過ごすノート」がコンセプト。旅先で絵葉書を描いたり、食べたものや出来事を日記にしたためるように、何気ない日常も楽しくクリエイティブな気持ちで過ごせるノートです。
トラベラーズファクトリーの旗揚げエピソード
TRAVELER’S FACTORY(トラベラーズファクトリー)の立ち上げ、すなわちトラベラーズノートの開発に至る経緯は、当時ミドリブランドとして出展した文具の見本市「ISOT/文具・紙製品展」での自社デザインコンペがきっかけだといいます。毎年デザイナーたちが自由な発想でアイデアを持ち寄るコンペ。その2005年の「A5スリムノート」というテーマで入賞したのがトラベラーズノートです。
トラベラーズノートの原形を考え出したプロデューサーは、出張先で訪れたタイのチェンマイで見つけた、切りっぱなしの一枚革に趣深さを感じ、「気軽に手に取れて手書きならではの味を出せるラフなノートを企画したい」と想いを巡らせたところから始まったといいます。
幼少期に「深夜特急」に憧れ、学生の頃からバックパッカーとして旅を楽しんだプロデューサーの経験が凝縮されたようなアイデアノート。ビジネスで使うシステム手帳のような堅苦しさを取り除きながら、休日に訪れた旅先で思ったことを書き留めたり、帰ってきてからも現地の雰囲気を思い起こせる、そんなノートを作りたいという気持ちが如実にあらわれています。
セレクト基準は、ノートと一緒に楽しめること
TRAVELER’S FACTORY(トラベラーズファクトリー)で取り扱う商品は、どれもが「トラベラーズノートと一緒に楽しめること」を前提として選ばれています。旅に行くときに使えるものや、旅を便利に楽しめる道具、そしてトラベラーズノートをカスタマイズするためのアイテムが店内所狭しと並びます。
TRAVELER’S FACTORY(トラベラーズファクトリー)では、男女どちらでも使えて、幅広い世代の人に受け入れられることを大切にしています。また、日本だけでなく世界中にいるお客様を想って、トラベラーズノートの世界観を壊さないように “トラベラーズらしい” 商品をデザインしたり、コラボグッズや雑貨のセレクトにこだわっているといいます。
コミュニケーションの輪が広がる「出会いの場」
TRAVELER’S FACTORY(トラベラーズファクトリー)中目黒店がオープンしたのは2011年。それまでは、ステーショナリーメーカーとしてトラベラーズノートの周知活動に努めていましたが、ポップアップショップでユーザーから商品の使い心地やリクエストを聞いているうちに、相互にコミュニケーションの取れる場が必要だと感じて立ち上げを決意したといいます。
買いものをしなかったとしても訪れやすいお店を目指し、イベントや展示ができるフリースペースを設けたり、ノートのカスタマイズをしたり、コーヒーを飲みながら本を読んだり会話のできるスペースが作られています。毎月のコラボイベントや各月ごとにテーマが設定された展示によって、いつ来ても楽しめるようなお店になっています。
工場跡をカスタマイズ感覚でリノベーション
TRAVELER’S FACTORY(トラベラーズファクトリー)の中目黒店は、それまで紙箱の製造工場だった建物を、リノベーションして活用したものだそうです。新しいものをアンティーク風にするのではなく、古いものをカスタマイズする感覚で、ガラス窓や趣のある階段をそのまま使ったり、改装中にうっかりついたペンキのあとを残したり、遊び心がくわえられ世界観が深まっています。
もともと工場の多い街だったことも、TRAVELER’S FACTORY(トラベラーズファクトリー)が中目黒を創業の地として選んだ理由のひとつ。新しいものと古いものが混ざり合う中目黒は、新旧の文化、そして人が入り交じるというコンセプトに沿った街です。その路地裏に店舗をかまえることで、旅先の迷い込んだ道で素敵なお店を発見するようなワクワクの気分すら味わせてくれます。
トラベラーズノートのファン必訪の「聖地」
TRAVELER’S FACTORY(トラベラーズファクトリー)を訪れるお客様は、性別を問わず幅広い年代の人が多く、海外からの旅行者も少なくないといいます。世界中にいるトラベラーズノートのファンが「聖地」として訪れることもしばしば。ラッピングの要望も多く、ギフトとしても選ばれているお店ということがうかがえます。
旅好きな友達へのお土産にするだけでなく、カップルでお揃いのトラベラーズノートを買ってサイクリングに出掛けたり、まずは自分で使ってみてパートナーに勧めてみたりしても素敵です。旅の性別や年齢を越えて楽しめるところが、トラベラーズノートがギフトに向いている根拠だともいえます。
1階は、展示スペースと物販エリアが並ぶ
TRAVELER’S FACTORY(トラベラーズファクトリー)の1階は、「トラベラーズノートと仲間たち」というコンセプトに基づいてセレクトされた、ステーショナリーや雑貨などが並べられた物販エリア。お店の入り口からも、毎月違うテーマが設定された展示スペースで、訪れる人々を出迎えてくれます。
店内には、トラベラーズノートを中心として、それをカスタマイズするためのチャームやペンホルダー、真鍮製の万年筆やペンケースなどのブラスプロダクトが、温もりのある木棚に陳列されています。天井には飛行機の模型が吊るされていたり、高い位置の棚にはロードバイクが飾られたり、アンティーク感のあるインテリアが旅の気分を盛り上げてくれます。
世界中で親しまれるトラベラーズノートとは
TRAVELER’S FACTORY(トラベラーズファクトリー)の看板商品であるトラベラーズノートは、牛革製のカバーでノートリフィルを包み込んだ、使うほどに味わい深い小さめノート。旅先での思い出を書きとめたり、フライトチケットやタウンマップを挟んだり、プライベートでも日常的な風景やイラストを描いたり写真を貼ったりして、旅のように毎日をワクワクさせる使い方が自由にできます。
そんなトラベラーズノートには、粗削りながらも深みのあるチェンマイ製の革カバーと日本製のオリジナルノートが生み出す「ハーモニー」、旅先だけでなく日常でも旅の冒険心を掻き立ててくれる「トラベル」、そしてノートの使い方を指定しない自由さでいつも新鮮にクリエイティブな気持ちで自分だけのノートを創り出せる「カスタマイズ」という3つのテーマがまさに設定されています。
特に、カスタマイズによって自分だけのオリジナル感が出せるアイテムが、豊富に取り揃えられているところが TRAVELER’S FACTORY(トラベラーズファクトリー)の大きな特徴。100人いたら100人違うものが出来上がるため、人のものを見たり、自分のものを見せたりしたくなるような、ノートから広がるコミュニケーションの輪を楽しむことができます。
ノートをオシャレに飾る「スタンプコーナー」
TRAVELER’S FACTORY(トラベラーズファクトリー)には、リフィルノートやステッカーなどに押して楽しむ「スタンプコーナー」も用意されています。海外的なおしゃれ感の出るスタンプが数多く並べられ、イミグレーションでパスポートに押される出入国スタンプのように、トラベラーズノートを味わい深い一冊へと引き上げてくれます。
実際に投函して楽しめる「トラベラーズポスト」
また、TRAVELER’S FACTORY(トラベラーズファクトリー)の店内奥には、レトロ感のある郵便ポスト型の「トラベラーズポスト」なるものが置かれています。店内で販売されている、旅をモチーフとしたポストカードやエアメールなどを投函して、実際に旅先から絵葉書を出しているような楽しみを感じることができます。
2階は、Cafeコーナーとイベントスペースが広がる
TRAVELER’S FACTORY(トラベラーズファクトリー)の2階には、木製のテーブル&チェアーや革製のソファーが並べられたCafeコーナーがあります。古い民家を思わせる味のある急な階段を上ると、そこにはやわらかい陽が差し込む素敵な空間が広がっています。お店に訪れたことのある人でも知らない人が多いというフロアを、是非のぞいていってみてください。
Cafeコーナーでは、コーヒーや紅茶、日本茶やビールなどのドリンクもオーダーできますが、ワンドリンク制のカフェではないため、飲食物を頼まなくとも使用可能なところが嬉しいポイント。自由に手に取れる雑誌や書籍も置かれていて、本を読んだりトラベラーズノートのカスタマイズや手紙を書いたりしても、のんびりと過ごせるリラックス空間になっています。
世界観に共感する仲間たちがつどうイベント
2階フロアでは、コミュニケーションを広げる出会いの場をコンセプトとした、様々なイベントも年に1~2回の頻度で開催されます。お店の周年祝いでミュージシャンがミニライブを開いたり、スペイン人のアーティストが絵の描き方の講座を開いたり、世界観に共感する仲間たちが集う場として活用されています。
また、TRAVELER’S FACTORY(トラベラーズファクトリー)では、モノづくり職人とのコラボレーションにも積極的。トラベラーズノートを入れるためのポーチを自分で塗ったりスタンプを押したりして、自分だけのオリジナルポーチを作るワークショップも開催されています。スペインでもアーティストがオリジナルリフィルやステッカーを作るイベントが行われたりしています。
オリジナルのブレンドコーヒーを味わいくつろぐ
Cafeコーナーで提供されるコーヒーは、”トラベラーズブレンド” と呼ばれるオリジナルの焙煎豆を使用しています。徳島の自家焙煎所「aalto coffee(アアルトコーヒー)」を訪れたスタッフが、そのモノづくりに対する想いに共感したところから始まったというエピソードも素敵です。トラベラーズノートに似合うコーヒーというコンセプトを基に作られた出会いの産物です。
そのトラベラーズブレンドは、スッキリと飲みやすい味わいに仕上がっていて、コーヒーを飲みながら作業するのにうってつけ。お店でドリップイベントが開催されたり、1階の物販コーナーで焙煎豆の販売も行なっているため、是非一度お試しください。
ノートを見せ合ったり、旅の計画を立てても
Cafeコーナーでは、オーダーせずともくつろげたり、自由に作業をしても良いため、ショップスタッフやお客様同士でのコミュニケーションが生まれることもしばしば。トラベラーズノートが共通の話題となって世代や男女間を越えて、お互いのノートを見せ合ったりすることもあるといいます。
トラベラーズノートを購入したカップルが旅の計画を立てたり、見知らぬ人にどんなところに旅をしてきたか聞いてみたり、”旅” をテーマにした楽しい会話があちらこちらで聴こえてきそうな空間。人と文化が入り交じって新しいものが生まれる、そんな TRAVELER’S FACTORY(トラベラーズファクトリー)のコンセプトを象徴するかのようなスペースです。
トラベラーズファクトリー、そしてノートの魅力
世界中の人々を魅了するトラベラーズノート、そして TRAVELER’S FACTORY(トラベラーズファクトリー)の魅力について、同店スタッフに話を伺いました。広報の中村氏によると、トラベラーズノートを使うことで、「毎日が少しだけ豊かになるきっかけ」が生まれるといいます。
大人になると、様々な出来事に対する興味や関心が薄れてきて、好奇心があるつもりでも、日々の忙しさに忙殺されてしまうのもよくあることです。トラベラーズノートを使ってみると、旅をしていても記念の品を残しておいたり、いつもより多く写真を撮ったり、絵を描いてみたくしたくなるはずです。
むかし興味のあったことや楽しかった記憶を思い出し、トラベラーズノートがきっかけでそれを再開してみるなんてこともあります。人生にとって大切な何か、それを気付かせてくれるような素敵な体験を、是非とも TRAVELER’S FACTORY(トラベラーズファクトリー)で味わってみてください。
来るたびに新しい発見のある店舗を目指して
広報の中村氏は、「何か買わなければと思わず、気軽にお店まで足を延ばして欲しい」と続けます。訪れるたびに発見がある店舗を目指して、新商品や企画展示にも人々を飽きさせない工夫が施されています。ノートを見せ合ってコミュニケーションを深めたり、ただのんびりする場としても、躊躇せず活用してみても良いかもしれません。
トラベラーズノートを手に、人生の旅に出掛けよう
忘れていた記憶を思い出してワクワクしたり、ノートのカスタマイズに没頭してクリエイティブな気持ちになったり、人生にとって大切な知覚体験ができる創造の場。たとえ長期間の休みが取れなくても、訪れるだけで旅をしているかのような感覚を味わいに、TRAVELER’S FACTORY(トラベラーズファクトリー)を訪れてみてください。
ショップの詳しい情報
店名 | TRAVELER’S FACTORY(トラベラーズファクトリー)中目黒店 |
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住所 | 〒153-0051 東京都目黒区上目黒3-13-10 |
営業時間 | 12:00 ~ 20:00 |
定休日 | 火曜日(祝日の場合は営業) |
最寄駅 | 東急東横線/東京メトロ日比谷線・中目黒駅から徒歩3分 |
電話番号 | 03-6412-7830 |
ホームページ | https://www.travelers-factory.com/ |
その他の店舗 | 成田空港店 東京駅店 京都店 |
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本記事は2020年4月26日時点の情報です。