スマイルレーベル

TOKYO街歩き

街歩き No.018 代官山|出産祝いの探索ついでに、半日サクっと代官山めぐり

街歩き No.018 代官山|出産祝いの探索ついでに、半日サクっと代官山めぐり
「代官山」は、閑静な住宅地にブティックやカフェなどが軒を連ねる、おしゃれな街というイメージがありますよね。代官山アドレスや蔦屋書店T-SITE、ログロード、テノハなど一息つける商業施設が居並ぶ中で、駅から北西に歩いた先には豊かな緑が広がる西郷山公園もあり、子供やペット連れの人でも賑わうプロムナードエリアです。 代官山駅 そんな代官山という街は、実は子供服やベビーアイテムのお店がひしめき合う、知る人ぞ知る「出産祝い」選びのメッカでもあります。代官山町だけでなく、猿楽町や恵比寿・中目黒方面まで少し足を伸ばせば、著者が数えただけで20店舗ものベビー用品店が点在しています。 代官山まち歩きマップ 旧山手通り沿いを中心に、デンマーク王国やエジプト・アラブ共和国などの駐日大使館が数多く存在する洗練された土地。そして、金王八幡宮を由来とする緩やかな下り坂をなす八幡通りを散歩しながら、出産祝いを探索する旅に出掛けてみてはいかがでしょう。休日デートだけでなく、半日ほど少し時間ができた日にひとりでのサクっと街ブラもおすすめです。

① モトヤエクスプレス/MOTOYA EXPRESS

東急東横線・代官山駅の正面改札を出るとすぐに、アパート駐車場に停められたワゴンのコーヒースタンドが目に飛び込んできます。こちらが、常設の移動式カフェとして有名な「MOTOYA EXPRESS(モトヤエクスプレス)」です。 モトヤエクスプレスMOTOYA EXPRESS 移動式カフェと侮るなかれ、1996年から創業を始めて25周年ともなる人気店で、自家焙煎のコーヒー豆とエスプレッソマシンを完備した本格的なコーヒーショップです。平日は朝9時(土日祝10時)から営業していて、代官山駅の目の前ということもあり、デートやショッピングの待ち合わせスポットにもおすすめです。 モトヤエクスプレス 車内からはジャズミュージックが流れていて、青空を眺めながら心地良い気分でモーニングコーヒーをいただけます。おから入りのドーナツも種類豊富なので、ここで朝食を摂りながら街歩きに備えるのが通っぽいですね。様々なジャンルのクリエイターも集まるというお洒落スポットで、1日の始まりを過ごしてみてはいかがでしょう。

② 旧朝倉家住宅(重要文化財)

代官山のショップは、大抵が10時半から11時オープンとなるため、時間が空いたなら「旧朝倉家住宅」を訪れてみましょう。旧朝倉家住宅は、東京府議会議長や渋谷区議会議長を歴任した朝倉虎次郎によって大正8年に建てられた住宅です。近代的な和風住宅の走りとして、平成16年に国の重要文化財に指定されました。 旧朝倉家住宅旧朝倉家住宅 旧朝倉家住宅の開館は10時、一般料金は100円となっているため、午前中の清々しい時間帯に気軽に訪れることのできるスポットとして私もしばしば利用しています。現在はおそらく新型コロナ対策として椅子などが撤去された状況ですが、以前は縁側からのぞむ庭園を椅子に腰かけながらゆっくりと眺めることができました。 旧朝倉家住宅 代官山という都心にいながら、風にそよぐ木々の音色や鳥たちの鳴き声が響き渡り、つい長居したくなるほど心穏やかに過ごすことができます。取材時は9月下旬でまだ色づく前の緑がきれいでした。崖線という地形を取り入れた回遊式の庭園は、歩いて回ることもできるので、体力に自信のある方は是非ともチャレンジしてみてください。

③ ファミリア/familiar

11時を過ぎると、いよいよショップが開店し始めます。出産祝いを選ぶため最初に訪れた店舗が、八幡通りに面した「familiar(ファミリア)」。言わずと知れたベビー子ども服の専門店で、出産前からイベントやマタニティセミナーでお世話になった人も多いのではないでしょうか。 代官山まち歩きfamiliar ファミリア代官山店では、新生児から2歳までのベビーアイテムが充実していて、実際に見て触れることのできる体感型店舗がコンセプト。個室の授乳室やおむつ替えコーナー、そして、ファミリアブランドの食器やベビーチェアを使える離乳食スペースもあるため、小さな子供を連れても過ごしやすいです。 ヘブンリーアイランドライフスタイルHEAVENLY Island Lifestyle また、ファミリアが店を構える代官山プラザには、ゆったりとした空間でハワイアン料理を楽しめるカフェ&レストラン「HEAVENLY Island Lifestyle」があります。朝7時半からBreakfastを提供しているので、ファミリアの開店待ちや足休めに利用してみてはいかがでしょう。開放的なテラス席は、ハワイに行ったような気分を味わえておすすめです。

④ ルートートギャラリー/ROOTOTE GALLERY

八幡通りから一本入った脇道には、様々なブランドや専門店が軒を連ねます。そのひとつ「ROOTOTE GALLERY(ルートートギャラリー)代官山ルーストリート店」はトートバッグの専門ブランド。カスタマイズオーダーの “ROOTOTE FACTORY” 取扱い店で、世界にひとつだけのトートバッグをデザインすることもできます。 ルートートギャラリーROOTOTE GALLERY 環境問題やサステナブルが叫ばれる時代において、エコバッグはもはや必需品。持ち歩くことが当たり前になったトートバッグは、個性を表現できるおしゃれなデザインが求められます。10月10日の「トートバッグの日」に合わせて、大切な人にセルフプロデュースのオリジナルバッグをプレゼントしてみてください。

⑤ てぬぐいのかまわぬ

ルートートギャラリーのすぐ近く、渋谷代官山郵便局の裏手には、手ぬぐい専門店「てぬぐいのかまわぬ」があります。今でこそ全国各地に店舗が広がっていますが、実は1987年に代官山店が開店したのが始まり。趣のある佇まいにその歴史を感じずにはいられません。 てぬぐいのかまわぬてぬぐいのかまわぬ 古典調から四季を感じる柄、現代的な風合いの手ぬぐいなど、400種を超える注染てぬぐいは見ているだけで圧巻の光景。意外と使いどころの多い手ぬぐいは、お祝いとセットにして贈ったり、心ばかりのお礼にピッタリです。せっかく代官山に訪れたなら、かまわぬを覘いてチェックしてみてください。

⑥ (旧) TENOHA 代官山 の跡地

八幡通り沿いの「TENOHA DAIKANYAMA(テノハ代官山)」は、2014年に5年間限定の複合施設としてオープンし、2019年10月31日にその役目を終えて閉館しました。現況や跡地が気になって周辺を歩いてみると、どうやら大規模な工事が着工されている様子。以前の建物は取り壊され、空が開けています。 テノハ代官山の跡地テノハ代官山の跡地 建設計画の案内表示を見ると「(仮称)代官山町プロジェクト」と銘打たれた、地上10階/地下2階建ての住宅・店舗・事務所ビルが建設されるとのこと。実は、かの有名な建築家・隈研吾氏がデザイン設計を手掛け、緑でつながる新しい「住・働・遊」の拠点として、2023年秋の竣工を予定しています。さて、代官山の新しいシンボルを見る日を心待ちにしながら歩みを進めます。

⑦ パンパンチュチュ/panpantutu

八幡通りを並木橋方面に進み、マンサード代官山のT字路を右に曲がると、フランスパリの雰囲気を醸し出すパステルグリーンが特徴的なショップが現れます。こちらは、子供服ブランドの取扱店「panpantutu(パンパンチュチュ)」。まるでおとぎ話に出てきそうな、華やかで可愛らしい店舗外観が、街行く人の目を惹きつけます。 パンパンチュチュpanpantutu 店内に足を踏み入れると、これまた「可愛い」が散りばめられたパステルカラーの幻想空間が広がります。メルヘンチックな洋服は、どれも目移りしてしまうほど素敵な世界観。筆者が出産祝いを贈りたい相手から、女の子が生まれたとの知らせを受けていたので、下調べの時点でこのブランドにほぼ腹を決めていました。 パンパンチュチュ 店内をウロウロうろうろ…、大いに悩んだ末に「スタイ(よだれかけ)」と「スカート」のセットを購入しました。出産祝いに洋服を贈るのは、他の人と被ってしまう心配もありますが、これなら手持ちの服の上から着せてもらえるので使いやすいはず。友だちへのお披露目やお出掛けが楽しくなればと想いを込めました。

⑧ 樫山 代官山/KASHIYAMA DAIKANYAMA

パンパンチュチュの向かい側に目線をやると、大手衣料品メーカーとして知られるオンワード手掛ける商業施設「KASHIYAMA DAIKANYAMA(樫山代官山)」が2019年にオープンしたので、ランチやカフェに立ち寄ってみましょう。丘を散策するように楽しめる館内は、地下1階から5階までの全6フロアで構成されています。 樫山代官山KASHIYAMA DAIKANYAMA B1Fの「KASHIYAMA DAIKANYAMA CAFE」は、広々した空間が爽やかで心地良い時間を過ごすことができます。グラタンやカツサンドなど、ちょっとリッチな気分になれる洋食ランチも見逃せません。著者は、ミントティーとティラミスをオーダー。香りから癒されるミントティー(二番煎じも可)に肩の力がふっと抜け、しばし休憩します。 樫山代官山 1Fはアートや文化を発信するギャラリーになっていて、2Fと3Fにファッションを中心としたマーケット、4Fにレストラン、5Fにバーと盛り沢山な館内は楽しさ満載。取材時は準備中のフロアも多くありましたが、2022年春にはバレエ用品ブランド「チャコット」の旗艦店がオープン予定など、今後の動向にも期待が膨らみます。 樫山代官山

⑨ モンキーテラス/MONKEY TERRACE

八幡通りに戻り、脇道に入って少し歩くと、突如おしゃれな建物「MONKEY TERRACE(モンキーテラス)」が現れます。螺旋状になった建物内には、カフェやイベント・展示会場が入り、すべてレンタルで利用できる仕組みになっています。カフェではコーヒーやサンドイッチなどランチも楽しめ、取材時は半地下のイベントスペースで絵画の展示販売も実施されていました。 モンキーテラスMONKEY TERRACE また、モンキーテラスの隣には「猿楽古代住居跡公園」という何とも気になる公園があります。奥の立て看板を読んでみると、弥生時代の住居跡が発見された土地で、昭和に古代住居を復元したものの消失してしまったそうです。ちなみに猿楽町の名称は、かつてこの地で盛んだった伝統芸能「猿楽」が由来になっているといいます。 猿楽古代住居跡公園猿楽古代住居跡公園

⑩ プライベートスプーンズクラブ/Priv. Spoons Club

八幡通りをさらに並木橋方面に進み、著者がずっと気になっていたライフスタイルブランド「プライベート・スプーン・クラブ(Priv. Spoons Club)」を訪れます。著名なスタイリストの山脇道子氏が手掛けるブランドで、パジャマやルームウェア、リラックスアイテムなどを販売しています。 プライベートスプーンズクラブPriv. Spoons Club ブランドサイトを見たイメージよりも落ち着いた雰囲気のパジャマが多く、特にベッドアイテムが充実している印象を持ちました。シルクのパジャマはとろけるような肌触りで、年配の方への贈り物にもうってつけ。ルームスリッパやポーチなどの小物もあるので、パジャマと組み合わせてオリジナルの「ホームリラクシングギフト」がつくれます。 プライベートスプーンズクラブ トラベルポーチはお洒落なだけでなく、収納ポケットが多くて機能的な一品。無料で英数字の刺繍を入れることもできるので、旅行好きの友達に贈りたいアイテムです。私はこちらを子供のおむつポーチとして購入。フックも付いているので、おむつ交換台やホテルの洗面所に引っ掛けて使えて便利そうです。 プライベートスプーンズクラブ

代官山の、代官山たる所以を感じる旅

代官山を散歩してみて、この地は噂にたがわぬベビーアイテムの宝庫だと感じました。今回ご紹介しきれなかった「MARLMARL」や「ボーネルンド」、「AIRBUGGY」なども一見の価値あり。出産祝いは、何がいいか分からず悩んでしまうこともしばしばですが、せっかくの機会なので自分自身も楽しんでショッピングできる代官山はやはりおすすめです。 西郷山公園 また、四季の移ろいを感じることのできる「西郷山公園」で休憩したり、「渥美俊一記念館」や「美空ひばり記念館」で昭和の時代感を満喫したり、デートや休日散策でのんびり過ごすにはもってこいのエリア。先々も新施設のオープンが計画される代官山は、おしゃれで感性を刺激するスポットとして今後も要注目です。

他におすすめしたい街歩きスポット

河野 ひろこ

河野 ひろこ

ギフトコンシェルジュ/コンテンツライター/縁起物アドバイザー。看護師時代に培ったホスピタリティを活かし、贈り相手の「人となり」を想像したプレゼントの見立てを得意とする。子育てに奮闘しながらも、週に1回以上の東京まち歩きとショップ巡りがライフワーク。

GO TOP